夢*想*花

人生○○年!!今までは家族のために頑張った。
これからは、自分のために楽しい、好き、糧になるを目標に過ごしたい。

*  山本周五郎全集 *

2021-10-08 09:10:09 | 読書

  コロナ禍・家で出来ること。ガーデニングと読書(一番しなければいけないことは終活ですが?)

  8月から新潮社の「山本周五郎長編小説全集」に挑んでいます。(15巻まで読みました。)

  全26巻で大体ページ数600枚弱です。下段に難しい言葉や時代用語の注釈付きで、若い人でも読みやすいと思います。

  第1巻目と2巻目は代表作とも言える「樅ノ木は残った」です。

  NHKの大河ドラマや歌舞伎の「伽羅先代萩」でも有名なので、ご存じの方もいらっしゃるでしょう。

   

  江戸時代初期の万治三年、仙台藩主・伊達綱宗は、幕府から突然の逼塞を命じられる。

  事件の陰に潜む幕府老中・酒井雅樂頭と、伊達一門・伊達兵部(一関伊達氏)の密約。

  (徳川幕府は、伊達藩・島津藩・毛利藩の三大藩を弱小藩にしたかった)

  仙台藩宿老・原田甲斐の幕が切って落とされた。

 原田甲斐曰く、

  「侍にとって『忠死』が本望であることに間違いはない、しかし侍の『道』のためには、

   時には不忠不臣の名も甘受しなければならぬ」

   極悪人の烙印を押された原田甲斐の人間像を、鮮やかに覆した歴史小説の傑作(巻末のあらすじ より)

 作者の言葉

   身を捨てて苦心経営し、危うくその目的を果たしたが、彼とその家族(母、妻、子、孫たち)は、

   奸族の名によって罪死した。彼は名門に生まれたが剛勇烈士の類ではなかった。

   酒を好み、女を愛し、美食を楽しむことを知っていた。

   彼には逸話は残っていない。ただ一つ彼は一本の樅ノ木を愛した。

   それは芝増上寺の塔頭「良源院」の庭にあり、明治中期までそこに立っていたという。

   彼は伊達陸奥守の家臣で、名を原田甲斐宗輔と言った。

                      日本経済新聞(昭和29年7月6日)

 私も歌舞伎などで見る限り、原田甲斐は「お家乗っ取りを企んだ悪人」の印象でした。

 お家騒動と取られると「幕府が狙っている藩の取りつぶし」になります。

 いかにして幕府から藩を守るか?

 その一念で自身を投げ出し、一族郎党幼い孫迄を犠牲にします。

 武士のお家大事・藩や領主に対する忠義心、理解出来ないことばかりでした。

 女性の目から見れば、切ない物語でした。

 でも、読み応えが有ります。

 

 

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« * 内視鏡検査 * | トップ | * 菊の挿し芽 * »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Dom)
2021-10-10 10:29:28
若い頃から、山本周五郎の大ファンです。
やはり「樅ノ木は残った」が発端です。

今や、目や頭も悪くなり読む気力も無くなってしまいました。
返信する
読書 (joker)
2021-10-12 15:50:32
DOM様 コメントありがとうございます。

新潮社の「山本周五郎全集」は26巻まであります。
中身の濃い作品や、さっと読める本など種々です。
文章が読みやすくもあり、頑張って読破しようと。

藤沢周平さんや葉室麟さんも逝かれて、武士の時代を暖かく描く作家さんが居なくなったのは、寂しい限りです。
返信する

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事