国立大学職員日記
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 年度末と言えば異動です。ただでさえ忙しいこの時期にやったこともない仕事をする係に急に移されたり、係の仕事をやったことがない人が急に係に来たりするとんでもない季節です。

 異動がどのくらいの周期で行われるのかはこれから国立大学事務職員になりたい人を始め、多くの人が知りたいところでしょう。全国立大学に共通かどうかはわかりませんが、少なくとも自分のいる大学では2年から4年が異動の目安となっています。4年目に入ってる人なんかがいると「そろそろだね~」なんてことをよく言われています。5年間同じ係にいる人はかなり希です。が、自分の知る範囲では座席をちょこっと移動しただけで、同じ課に8年間いた先輩ならいました。

 その一方で半年や1年で異動する人なんかも珍しいわけではありません。短いスパンの異動の場合、最初から暫定的な配置としてその係に配属されていた場合というのもあるそうです。「この人はA係に移動させたいけど、A係はあと半年経たないと空きができないから、とりあえずその間はB係に置いておこう」的な人事ですね。もちろん2,3年いさせるつもりが、人事の調整上で1年で異動になってしまう場合なんかもあります。

 なお若手職員の異動について、上の方から聞いた話ですが、若手職員は最初の内(20代くらいの内)は総務・財務・学務など幅広い範囲で異動するように配慮されていて、その後はその職員の専門分野となる部や課に集中して異動するようになるみたいです。しかしまた他から聞いた話によると、これはあくまで上層部が求める理想論らしく、実際には最初から同じ系列の業務に従事し続ける場合が少なくないそうです。かと言ってまたその反対に、上層部の思惑通りに異なった業務系列を次々と異動してきた人もいますが、そういう人に話を聞くと「穴埋め的に動かされているような感じがしていまいちモチベーションが上がらないないもんだよ」と返答が返ってきます。ここらへん、なかなか一筋縄ではいかないのが人事異動のようですね。

 ちなみに異動に関してはとにかく面白い話に事欠きません。「○○課の人事係をやると定年まで人事畑で飼い殺される」とか、「大学病院に一度入ると病院から抜け出すのに苦労する」とか「あそこの給与係を3年勤めたら出世コースに乗れる」とかいった感じです。信憑性はともかく、こういうのは聞いてて飽きないので好きです。

 ちなみにちなみに、個人的な話ですが今回自分は異動なしでしたが、係の上席2名が異動していきました。こういう場合、新しい人がきても係内では年齢的に自分が一番下っ端なのですが、業務の上では自分の方が経験が上なので、新しくくる年上の方に下っ端の自分が業務を教えなければいけないわけです。これは子分肌の自分としてはちょっと抵抗というか違和感を覚えるところが無きにしも非ずです。これも人事異動の妙というやつなのでしょうか…。慣れるよう、頑張りたいと思います。

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コメント
 
 
 
はじめまして (nanami)
2008-04-06 09:15:10
はじめまして。
自分は今は私立大学で契約職員をしてます。
質問なのですが、国立大学でも契約職員や臨時職員の方は沢山いるのでしょうか?学部の事務室とか人数が多いみたいですが、全員正規職員の方ですか?
契約職員がいる場合は正規登用などがあるか教えてください。よろしくお願いします。
 
 
 
Unknown (管理人)
2008-04-06 17:57:48
>>nanamiさん

 まずは用語の説明を。国立大学の事務職では正規職員ではない職員を非正規職員と分類し、この非正規職員は「契約職員」と「短時間勤務職員」に二分されます。両者の大きな違いは1日の労働時間です。契約職員は8時間働き、短時間勤務職員は6時間です。両者の詳しい違いはエントリをいくつか使わないと書ききれないので割愛しますが、興味がおありであれば各大学の就業規則を見るのが手っ取り早いかと思います。就業規則は契約職員と短時間勤務職員のそれぞれに作成されているので、「大学名+契約職員就業規則」などでgoogle検索してみてください。

 非正規職員の割合ですが、「多い・少ない」では民間に比べることができないので具体的な数字を挙げます。自分のいる部署で計算したところ、30人の部署に5人の割合で非正規職員がおり、内1人が契約職員で残りは短時間勤務職員でした。

 自分のいる部署は非正規職員が結構多い方だと思うので、大学全体ではこの割合より少なくなるとは思いますが、4人から5人の係があれば、少なくとも一人は非正規職員が入っていると考えてもいいと思います。また、どんな部局でも正規職員のみで構成することはないと思いますので、nanamiさんが考えているよりかは非正規職員は国立大学にいるものかと思いますよ?

 ちなみに人員やコスト削減の面から言っても、大学における非正規職員の割合は今後増えていくのではと個人的には考えております。

 正規登用に関してですが、これは原則ないものとお考え下さい。非正規職員が正規の事務職員になるためには国立大学法人等職員採用試験に合格する必要があります。仕事の線引きも正規と非正規では割とハッキリとしているところがありますので、大学側も「もし優秀な人間なら正規職員に採用しよう」と考えて非正規職員を採用しているわけではないと思います。

 ただし、同期や先輩の経歴を聞いてみると、官公庁の契約職員をしながら試験勉強をして、最終的に正規職員になったという人が意外と少なくありません。こういう意味ではまず入りたい大学の契約職員になってみるというのも一つの手かとは思います。

 以上、長文になってしまいましたが参考になれば幸いです。私立大学と国立大学の両方に勤務したことがある事務職員はかなり珍しく、それ上希少価値があるかと思いますので、今後おつとめになる上で国立大学事務職員という道もぜひ御一考いただきたいと思います。
 
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