自転車操業日記

自転車と組版ソフトについての備忘録。

登場人物紹介

ゆかり:長女。アルミの入門車。52-42-30×13-25。ひたむきでまじめな性格。2009年8月29日,失踪。誘拐されたものと見られる。引き続き情報求む。荻の葉:次女。スチールのオーダー車。50-34×12-25。自分を甘やかすバイク。といいつつ脚使わされる。外面如菩薩内心如夜叉。ダフネ:三女。養女にきたスチール車。ラグつき。44×13-28。見た目は派手だけど実直なよい子。じつはいろいろマニアック。犬君:四女。量産型小径車。Giant escape miniってやつです。養女に出したので,今はいないよ。roadman:廃車にされかけていた30年近く前のフレームを拾ってきてレストア。いろいろ問題はあるけど,基本いいですよこのフレーム。びっくり。おじょうさま:筆者の雇用主。しっぽのあるメカニック。基本的に何もしない。2017年8月18日,ご逝去。享年19ちゃい。コネコ:ねこ3代目。まだキャラクターがはっきりしていない。チュウネコくらいになったら名称が変わるかも。……もうコネコというサイズではないけど,いまのところまだコネコで行く。ひたすらノーテンキで,やってることはまだまだコドモ。筆者:動力発生器。燃費,性能とも悪い。最近坂が登れない。

ねこのQoL

2017-08-04 23:17:09 | おじょうさま臨終記
おとといからよくたべている。ものを食べるのがうれしいように見える。とはいえ,状態が大きく変わったわけではない。狭いすき間に突っ込みたがるのは相変わらずだし,ときどき,呼吸が速くなるのが心配。
きのうの朝は,呼吸が速く浅くなって,おとなしくおかあさまにだかさっていた。これはだめかな,と思いつつ出勤したが,点滴してもらって帰ってきて,夕方ものすごく食べたそうだ。
けさはしっかり歩いていた。

それでも,たべる量は全然足りていない。ウェットフードだけで必要カロリー量をまかなうのは,いまのおじょうさまの状態では無理だと思う。
お水は飲めない。水面の位置がわからないようで,お鼻に水を入れてくしゃみをしている。寝ていたりじっとしていたりから動き出したら,都度スポイトで給水する感じ。こぼす量も多いので,1回に5〜10ccほどだろう。お口に水が入れば,こくこく音を立てて飲むので,水はほしいのだと思う。きのうの夜は,「もうたくさん!」の意思表示をした。おくびを強く振る。ウェットフードを食べているので,たべものからの給水も多少はある。

鼻は多少回復した感じもするけど,眼はだめ。水面がわからないのもそのせいだと思う。回復したとはいっても,強い匂いがわかる程度で,匂いだけでの定位は難しいようだ。たぶん,においの強い弱いはわかっていない。「する」か「しない」かだけ。それでごはんのにおいのほうにどんどん歩いてくるので,お茶碗に脚を突っ込んでしまう。口元に食べものがつけば食べ始める。お口の周り,お顔がごはんまみれ。
定位ができないせいか,食べものを口に入れるのに,かなり大口を開けて,ぱっくりと取り込む。このへんかなとあたりをつけてがばっと。へたくそ。なんだかコネコ返りしたようだな。
膝の上にあおむけに置いて給水しているときも,こねこがおっぱいを吸うときに前肢で揉むような動作をしたりする。

お弁当にささみを使ったので,そのはじっこを生のままあげたら,少し食べた。いまはささみがお気に入りの模様。
カロリー量を稼ぐのに,ドライフードをふやかして食べさせるのに挑戦中。おじょうさまがおうちに来た当時は,こねこ用のドライフードを水でふやかしてやわらかくして食べるくらいの段階だった。やっぱりこねこ返りだ。

大きなペットショップをのぞいたら,介護用品がたくさんあったのでびっくりした。ペースト状の栄養補助食とか,流動食のレトルトとか。高齢ペットも増えているのだろう。

いまはごはんを食べるのは楽しいみたいなので,好きなものを与える。
お庭を歩いてイネ科の葉を食べるのも,梅の木にのぼるのも,もうできない。鉢植えの植物の根元が冷たくて涼しいらしく,夏場にとぐろを巻いていて,根をあたためたせいか枯らしてしまったこともあった。思わぬところに潜り込んで涼をとるのも,彼女的には楽しかったのかもしれない。見つけると,あちゃーみたいな顔をしていたし。お二階の出窓のクッションで低い冬の陽に当たるのも日課だったのに。
お庭のイネ科,ことしはスズメノカタビラを食べられなかったと思う。カンスゲをかじっていたくらいか。イネ科じゃないけど。
お好きだったエノコログサは,まいとし種まきしたけどお庭には定着しなくて,ご門の脇に細々と残っている。あと何年かで,あれも消えると思う。雑草は強いようだけど,合わない環境では一気に衰退するみたいだ。

ほんとに,いまは食べることくらいしか楽しみはないのだろう。あ,でも,いきものだから,生きている状態は楽しいのかもしれない。

最初は,食べられないなら胃瘻も可能というお話があったりした。
そこまでは……と思ったけど,点滴もどこまで続けるか,判断に迷う。やめれば,数日持つかどうかになるのだろう。とりあえず今は,自力でごはんを食べているうちは,と思う。が,いざごはんを受け付けなくなったとき,アタシたちは受け入れられるかな。

費用負担も軽くはない。
おじょうさまがおうちにきたときはまだペット保険は海のものとも山のものともつかない頃だったけど,これから飼う人は,やっぱり入っておくべきだと思う。
もしくは,毎月いくらかのねこ積み立て。たぶん,10さいくらいまではあまり使わないだろうから,月5,000円なら,10年で60万円になる。

一進一退

2017-08-02 13:05:14 | おじょうさま臨終記
深更の地震で目が覚めたけど,おじょうさまは動かない。死んじゃったかと思った……。
明け方は呼吸が弱く,おかあさまもお起こしして見ていた。
ただ,水がほしいのか,お口をくちゅくちゅ鳴らす。お水を入れると,ごくごく音を立てて飲む。
これは,と思って,かつおスープをあげてみたが,飲み込まなかった。
ごはんを受け付けないなら いよいよダメかな,と思う。
おかあさまがだっこしたら,安心したように眠ってしまった。おふとんに寝かせて,ふたりでしばらく見ていたら,なんと! ばたつかず,ぱっと立った! 歩くのはよろよろだけど。
お口も鳴らすので,給水していたら,また地震。けっこう大きかったけど,動じずに飲む。

なんとなくくいつきがいいので,思いついてペースト状ねこおやつをシリンジでお口に入れたら,目の色が変わった。いや,色は変わらないんだけど,何これ!ってお顔になった。頭を突き出して,手足をばたつかせて催促。
おかわりを,と思ってお皿に出してシリンジに吸わせる,その間が待てない。お皿を近づけたらぺろぺろなめて,1本完食。ついでに,ウェットフードも,かたまりのところをはぐはぐ食べた! 10gくらい行ったかもしれない。食べものの位置がわからないので,顔をくっつけて探すものだから,顔じゅうごはんだらけだ。
鼻がだめになっているからわからないだけで,口に入れてあげれば食べられるのかな? 少し,希望が見えた気がした。

今後の経過によるけど,成ねこだからごはんは1日1回でいいはず。これは時間を決めて,つききりでお手伝いすればなんとかなるだろう。
問題はお水だな。ウォーターファウンテン的なものは音がするから,定位できるかも? でも,水面の位置がわからないかもしれない。スポイトに近いかもしれない,吸い飲みみたいな給水器もあるけど,これから慣れることができるだろうか。

出勤前にごはんをあげようと思ったけど爆睡していたので,おかあさまに給水をお願いし,たべられそうなら,とシリンジの使い方をお伝えして出勤。
きょうも点滴に行くはずだけど,その後どうなるのかなー。こわいなー。
ちょっと明るさは見えてきたけど,また突き落とされるのかもしれない。

脱水とたぶんちょっとの貧血以外は,おじょうさまはお歳の割に健康らしい。骨も,内臓も,歯も。それだけに,視覚と嗅覚が原因で食べられないのはかわいそうすぎるのだ……。


夏が終わる……え?

2017-08-01 22:52:22 | おじょうさま臨終記
今朝は元気に……とはならなかった。
きのうは点滴を受けて,胃腸を動かすお薬も添加していると聞いたけど,けさもたべない。
かつおのスープみたいなものも,お口に入れれば一口程度飲み込むけど,あとはお口を閉じてしまう。拒否しているっぽい。
お水は飲みたがる。起きると,口元をくちゅくちゅ動かすので,水を入れたスポイトを近づけると,喉を鳴らして飲み込む。
よく,口角から流れ出てしまうと言うことを聞くけど,お水に限ってはそれは少ない。スープはだめだけど。

シリンジは意外に使いにくかった。片手で扱えないので,だっこした状態ではおかわりができない。
いまは流動食も受け付けてくださらないので,濃度のあるものを与える用のシリンジは必要なかったかもしれない。
ペースト状の栄養食もだめ。
あとはささみのスープかなあ。

逆に,赤ちゃん投薬用のスポイトは便利。片手で扱えるし,煮沸消毒もできる。赤ちゃん用の「電子レンジで滅菌する」道具もあるようで,それも使えるとある。
先端はシリコン? こねこミルクをあげているとき,犬歯でかみついたことがあったけど,その後そこから液漏れすることもなく使えている。先端からぽとぽと出るのが,お嬢さまにはちょうどよい量であるようで,自分で吸ったりもする。芥子粒が並んだようなねこの前歯のところにあてて使っている。いまのところ,誤嚥もしていない。

もし,このまま食が回復しなければ,あと何日持つのだろう。
土曜日に点滴を受けているのにもう「極度の脱水」ということは,体が輸液を受け付けなくなっていると言うことか。お水も気をつけて飲ませているので,経口摂取もできていないのではないのか。

ねこは人目につかないところに行って死ぬ,というのは,ねこは体調が悪いときは静かなところに一人で隠れて,そのまま回復しないで死んでしまうから,そう見えるのだという話を聞く。
おじょうさまは体調を崩してからずっと,部屋の隅や,家具のすき間に頭を突っ込んで固まっていた。あれは,狭いすき間の奥に隠れたかったのかもしれない。人が添い寝したり,いつでも目の届くリビングにケージを据えたりしたのは,かわいそうだったのだろうか。

……というようなことをぐずぐず考えつつ,わりと機械的な作業に没頭。ありがたし。
そして少し残業をして帰ったら……ごはん食べたって……。

帰ったときにはねていたけど,お昼頃に結構な量(といっても元気な頃の10分の1程度だけど)をちゃんと召し上がったそう。
食べる気力があるなら,もう少し頑張れるか。
例によってケージの横に寝ることに。ほぼ2時間おきの給水にも,だいぶ慣れてきた。就寝時間を早めれば睡眠時間そのものは確保できるし,自転車を使うのはあきらめて,バスの中で(たいてい座れるので),20分くらい居眠りすれば,仕事も大丈夫。



急変

2017-07-31 23:33:49 | おじょうさま臨終記
木・金とよく召し上がったけど,やっぱりお水は飲めない(みつけられない)ので,土曜日に定例の点滴。元気。お水はスポイトでもあげるし,うろついているときには誘導するんだけど,それだけでは足りないみたいだ。
このこは自分でお水が飲めないので,週2回の点滴が必要ですね,ということになって,帰宅してしばらくしたらうんちも出て,すっきりした模様。

ところが,お昼近くになって,右前肢がものすごく太くなっているのに気づいた。脇の下(というのか?)あたりがたぷたぷ。元気もないし,ごはんも食べずぐったりしている。
病院に電話したら,点滴の液がどこかにたまってしまうのはふつうにあることで,それがきもちわるくて元気がなくなることもよくあるという。
ひとばん様子を見て,それで吸収されていなければ連れてきて下さい,とのことだったので,寝かせておいた。
夜には前肢の太さも落ち着いて,日曜日の朝にはふつうに戻っていたのだけど,食欲が回復しない。スポイトで給水,こねこ用ミルクや卵黄を与える。お口に入れれば飲み込むけど,積極的にほしがる感じではない。絶対量が少なすぎる……。ウェットフード数種試すが,反応しない。鼻がきいてないみたいだ。
ときどき,立ち上がって歩こうとするけど,ふらつく。そのくせ,ケージや部屋の隅にいって頭を押しつけ,背をへの字に曲げた格好で立っている。その気力は何なの? そしてなぜ角にばかり……。
夜に入っても状況は変わらず,呼吸がすこし早く見えた。これは……と思い,またおふとんをおろして,ケージの脇で寝る体制を整える。

1時半過ぎ,簡易トイレのなかでうずくまっているのに気づいた。呼吸が弱い。
しばらく抱いていたけど,無反応なのでおかあさまもお呼びして,ふたりで添い寝しつつ,お迎えを待つ感じ。が,朝まで乗り切る。半睡半醒の状態で,なぜか,こんぴらさんやおいせさん,駿河湾をまわる,海路の夢を見たりした。……黒潮か。おじょうさまがまぐろ好きだからかなあ。
タカビーなお嬢で,筋肉質で見た目の割に重くて,長々とスレンダーなねこだったのに,ちっちゃく軽くなって,せぼねとかごつごつ触る。
明け方,立ち上がろうとするので水を飲ませてから好きにさせる。やっぱり,隅のほうに行って頭を押しつけて立つ。が,体力も筋力もないので,しばらくするとへたり込んでしまう。
思いついてウェットフードのスープ部分を小さいスプーンで口先に持っていったら,飲んで,スプーンにかみついた! スープを数滴飲む。固形部分は拒否。
固形部分はスープごとフードプロセッサでどろどろにして与えてみたけど,食べなかった。
このあたりで出勤。ねこの看取りで欠勤はできない。もうずいぶんがんばったんだから,くるしいならあたしを待たなくていいからね,と声をかけてはきたけども……。

夕方おうちに電話をして状況をうかがうと,おかあさまが病院にお連れしたらやっぱり極度の脱水との診断。おととい点滴入れてるのに……。
大きなペットショップに駆け込んで,流動食とシリンジを調達して20時過ぎに帰宅。
呼吸は安定していて,ひと安心したものの,食べないのでやっぱり心配。
ケージの脇で就寝することに。

これはこれで,お酒が減っていいのかもしれない。

寝ない……

2017-07-27 00:41:26 | おじょうさま臨終記
おじょうさまがよく召し上がるようになってきたけど,体重はむしろ減り気味。骨川筋ねこになってしまった。190kcalをウェットフードだけで摂取させるのは現実的でない。お好きでよく食べるねこトリートだと1日10本とかの計算になる。
なんとかドライフードを,と思って,なるべく小粒でカロリーの高いものを探して,ウェットフードをまぶすようにしたら,食べた! 小分けにして何回も食べていただいて,通常の一日量に近づけて行かれれば,と思う。

ドライフードは,たぶんウェットフードに比べてにおいが薄いのだと思う。
だいぶ嗅覚が落ちているようなので,においがわかるようにすれば,食べられるのだろう。
目の方は,まったく見えないわけではなさそうだけど,極度に低下しているのは間違いない。
明るい暗いはわかるようだ。雨戸を開けて日が入ったら,目をしばしばさせていた。

一時的に血尿。2回ほど,おしっこに血が混じった。朝,ほんのわずかペットシーツに赤いものがついていて,念のため出勤前にお母様にお伝えしておいた。そしたら,お昼にもう一度あったそうで,慌ててお医者に連れて行ってみていただいたそうだ。一時的な膀胱炎ではないか,とのこと。それ以降はとりあえず,目につくほどの異常はない。

横になったり香箱を組んだりして寝ないのも心配。立ったままうとうとしている。
お母様にだっこされた状態ではよく眠っているので,なにか不安があるのかもしれない。
おかあさまもねこだっこばかりしているわけにも行かない。これも様子見だな。

お医者通いで疲れたのか?
ねこのメンタルケアというのはどうすればいいんだ……。

喰った!

2017-07-24 11:44:41 | おじょうさま臨終記
きのうの夜は,昼間ケージでうとうとしていたし,大丈夫そうだからケージで寝かせてみよう,ということになって,数日ぶりに自室のおふとんで就寝。
でも気になって,結局2時間おきくらいに目を覚まして見に行ってしまった。
ダメですね。寝てない。ぼーっと座っている。
途中からリビングにふとんをおろして,やっぱり添い寝という名の監視を続けることになった。

けさは5時半頃にもぞもぞ起き出したので,こねこミルクとサプリメントを強制給餌。
お弁当用のささみを切り分けて少しゆでて,煮汁も作った。ついでに,生のところを三ミリ角くらいに細かく刻んで,ひとつまみくらい強制給餌したら,食べた! なんとなくおかわり催促している気がしたので,もうひとつまみ。手にくっついたところも舐めとった! 好きなものだと行けるか? 前はささみ食べなかったんだけどなあ。
ペーストねこおやつはあまりおいしくない模様。
吸水も少し。スポイトからのむのも上手になってきた。

たまごの黄身は気に入ったようだけど,量が少ないので,捨てる部分のほうが多くなってしまう。少し取り分けて使って,あとはヒトが喰うようにしよう。

まぐろの切り落としの少量パックを買って帰ったら,なまり節的ねこトリートを20gくらいめしあがったという。ペーストねこおやつも。においの強いものだと,たべものだとわかるみたい。先代のおとらさまはなまり節が常食だった(あまりよくないらしいが)。他のものと組み合わせてメニューを構築すればよろしいだろうか。
たまごの黄身も,おくちに近づけると,上手に吸うようになったそうだ。

帰ったときは寝ていたのだけど,9時過ぎくらいに起き出して,動く動く。歩き方もしっかりしている。
このとき,獣医さんでいただいたおしめをしていたのだけど,つけ方があまりよくなかったらしく,横漏れしてしまった。
慌てて外したら,こんどは下した。腸の運動は回復したと言うことか。しかし,調子に乗って食べさせすぎたらだめだろう。

しかし,食べるようになったのでひと安心。
嗅覚が一時的に麻痺していただけなら,ごはん問題は軽減すると思う。
おめめの方は無理かな……。


聊復得此生

2017-07-23 17:53:40 | おじょうさま臨終記
おじょうさまはきょうも点滴。
が,お医者さまに驚かれるくらい元気になっていた。

きのう,夕方から,こねこミルクを飲ませたり,きはだまぐろの切り落としのゆでたおつゆを飲ませたりしていた。
ミルクは気に入ったみたいだった。
ペースト状のねこおやつをお口にねじこむと,ぺろぺろ舌を動かして飲み込む。ただ,味はそれほどおいしくはないみたいだ。いちどに2回が限度。

けさは,サプリメントの半量を10ccほどのミルクに溶いて,2回に分けて飲ませた。
で,こぼしたところはくさくなるのでお口の周りを拭いていたら,シャーッと威嚇の声が出てびっくり。元気?
きのうはかごに寝かせて連れて行ったのに,きょうはキャリーに入れないと危ない感じがした。
診察室でキャリーから出すと,診察台の上を歩き回って,踏み外して落ちそうになったりした。
やっぱり視覚はだめみたいだけど,嗅覚の方はちょっと回復しているっぽい。
1日か2日置いてまた点滴を,という話になったけど,これは自宅でもできるそうで,週ナカはおかあさまに連れて行っていただくにしろ,週末に練習に行ってこようと思う。

帰ってから,たまごの黄身のところを少しめしあがる。
寝て起きると,うろうろ歩き回って,自分からケージに入るようにもなった。ケージはどうも気に入ったようで,中でうとうとしている。夜,ここで寝てくれるとありがたい。
このときは,香箱に近い姿勢で居眠りする様子も見られた。香箱的姿勢を見るのは,ずいぶん久しぶりだ。
ケージの横にテレビがあって,ついていると,その方向の金網に頭を押しつけて,前足を突き出して,移動しようとする。音源定位はかなり正確にできていると思う。人の足音について行くし。
ねこはもともと近眼だと言うし,音源定位はかなりロバストな特性なのかもしれない。

おとといきのうは,いつまでもつかね,という話をしていたのに,V字回復というかんじだ。
むりやりでも食べさせたのが奏功した模様。
食べるのは大事だ。

とはいえ,食べる量はまだまだ少ない。
たべものに興味を持つ様子は見られるのだが,目も鼻もきかないので,たべものかどうかの認識も,どこにあるかもの定位も,できないのではないかと思う。
これでどう採餌料をふやせばよいのか……。
ドライフードを食べてくれるとたすかるので,カロリーの高いこねこ用のかりかりを水でふやかして柔らかくしたのをねじ込んでみたら,お吐き出しになられやがる。もっと柔らかく崩した方がよいのか,味が気に入らないのか。

朝夕に迫る状態は脱したものの,残り時間の時計が緩慢に動くようになった程度であることに変わりはない。
ねこのQoLって……。

ツール・ド・フランスがおわる

2017-07-22 16:20:25 | おじょうさま臨終記
おじょうさまが妙に元気になったあと,便秘が続いて苦しそうだし,食欲がほとんどないし,思い切って獣医さんに連れて行ったのが木曜日。
時間の予約をしたのですぐに診ていただけて,心配していたほどストレスにはならなかったように見える。キャリーにもおとなしく入ってくださったし。
実は,期待していたのは摘便だったのだけど,その場ではしていただけなくて,でも「覇気がない」(としよりねこが勝たなければならないのはなんだろう?)ということで,内臓に障害が出ているのではと思って,レントゲンと血液検査をお願いした。
そしたら,割と健康体なのでしたおじょうさま。年の割には歯もきれいだそうで(これはわたしが偉そうにしていいことだと思う。おじょうさまの素質もあるかもだけど,食べ物には気をつけて,歯磨きもしたんだ)。ねこは高齢になると腎臓に障害が出がちなのだそうだけど,思った以上によい状態だし,後肢に問題があるのかとおもっていたのも,左ひざに多少痛みが出る可能性はあるけど,歩行障害に結びつくものでもないそうで。
ただ,「極度の脱水」の診断。その場で点滴。
お水はよく飲んでいるなと思っていたのに,「なめて」いるだけで,「飲めて」いなかったよう。そんなことがあるんだ……。
赤ちゃん(ヒトの)におくすりを飲ませるためのスポイトというものを見つけたので,買って帰って,水飲み行動の後に人力で飲ませることに。お口にいれれば,ちゃんと飲み込めるようだ。

きょう点滴3日目。あとは1日おきとか2日おきとかでも大丈夫そう。

この2晩は頭の横におじょうさまを寝かせて,動いたらすぐに起きて行動を観察していた。ほぼ2時間おきに起きていきむけど,便秘は解消にならない。きのうは腸を動かすお注射をしていただいているはずだけど,どうも筋力が落ちていて,出せていない気がした。
そのこともお話ししたら,肛門線がずいぶんたまっているのでそれがじゃましているのかもしれないということで,絞っていただいて,おなかもさすっていただいたら,お通じがあった。体の緊張がとれたのがすぐにわかった。かなりつらかった模様で,現金なほど動くようになった。

食欲がない点について,においがわからなくなっているのでは?とお話ししたら,すぐにチェックしていただいて,嗅覚がかなり落ちているのがわかった。目も悪くなっているので,最悪脳の障害の可能性が考えられるそうだ。ああ,と得心がいった。胸に落ちるとはこういうことか。調子のいいときはリング・ワンダリングみたいな歩き方もするし,覚悟しなければならないかもだ。

これからの給餌について。
・ねこは糖の代謝が苦手だそうだ。スポイトでのませるお水にブドウ糖を添加したら?と言ったら,あまり与えすぎるとよろしくないとのこと。
・肉食動物だから,大事なのはたんぱく質。ささみをゆでたおつゆなどがよろしいそう。味付けなしのブロスなどとって,小分けして冷凍してスポイトであげることにする。『寒い国から帰ってきたスパイ』に英国伝統ビーフ・ティーの作り方が出ていた。あれなど,よいかもしれない。

夏はこれからなのになあ,と思いながら,ツールのシャンゼリゼ周回を見ながら反芻するミュズレの詩(だってヴェルタは「夏」という気にならない)を,こんな形で思うことになるとは予想だにしなかった。



予想通り

2017-07-19 23:42:18 | おじょうさま臨終記
スチールラック棚板の仮柵を越えられるのも時間の問題か,と思ったら,もうけさ現実になったよ。
箒で掃くので窓をあけているとのこのこ出ていこうとするので,にゃん禁しておいたのに,いつのまにかお廊下を闊歩していた。
わんこケージ,天井は別売りなのでどうしようかとおもったけど,一緒に注文しておいて良かった。
ケージは倍近い高さがあるので,のぼって越えようとしたら危ないだろう。
脱走したいとなったら,脚が動かしづらいとか関係ないのかなあ……。

兆候

2017-07-19 00:54:08 | おじょうさま臨終記
おじょうさまの状態について,今にして思えば,ということはいくつかある。

こうなって獣医さんのお話をうかがったり,新しめのねこの飼育本を読んだりして,としよりねこ——10歳以上くらい?——なら,なにかかわったことがあったら獣医さん,ということがまずひとつ。

春先から,おじょうさまが明け方に大きな声で鳴くようになった。あれが認知症の,最初のはっきりした症状だったのではないかという気がする。
なんで鳴くんだろうねー,と原因を探したりしたけど,それがねこの内部にあるとは思わなかった。

ねこは,わりと自分の時間割に拘泥する動物だと思う。
その時間割が変わるというのは,きっとなにか故障があるということなのだ。
そのときに手を打ったからといって進行が止まることはなかったと思うけど,ケアの準備は後手に回らなかっただろう。

後肢の不調も,サプリメントが効くのなら,早く使ってあげればよかった。いまのところ,脚は日々しっかりしていくように見える。
栄養状態についての相談も受けられたと思う。
いまはドライフードを全く食べてくれないのでこまっている。

だから,ちいさいころから獣医さんに行くことへの抵抗を減らしておくべきだった。おじょうさまはわりとじょうぶなねこだったし,うんと小さい頃に予防接種に連れて行こうとして過呼吸を起こされたことがあって,往診していただいて,獣医さんには可能な限り連れて行かなかった。フロントラインをいただきにいくとか,ちょっとでもペットホテル(獣医さんに併設)を利用するとかして,ひんぱんではないけど慣れてる,みたいな関係をつくっておくことはできただろう。

わんちゃんはトリミングとかで知らない人に預ける機会がつくりやすいけど,ねこ(わけても短毛種)はトリミングはいらないから,意識しておく必要がある。
こねこの社会化教室みたいなプログラムのある獣医さんもあると聞く。それは,ねこ社会への対応だけではなくて,ヒトへの対応をおぼえる機会になるのではないか。