ふわふわ気分で

舞台、シネマ、藤原竜也くん、長谷川博己くん、成河くんのことなど気ままに・・・

2度目の「パレード」よかった~

2010-02-27 | 藤原竜也

また「パレード」観てきました。
この手の映画、かなり好みです。
感動をありがとう、とか、何回も泣けました。
・・・とかの薄っぺらな映画、大嫌いだもん、わたし。

観終わった後の空気がイイですね。
ざらざら感が・・・癖になりそう。

吉田修一さんの原作が発表されたのが、2002年だそう。
その当時、読んだ時は、えっなぜ?どうして~?
だったけど、8年たって似たような事件も起こってるし・・・
世の中悪くなってるんだなぁ~
と、ちょっと他人事みたいな感想を持ちました。

気づいたけど、この映画、
5人の登場人物のどの人にも感情移入できないのね。
映画観るときは、誰かに感情移入して観てるものだけど・・・
どうしてかな。
彼らが本心をさらけ出してないからでしょうか。

2度目だから、彼らの演技をじっくり拝見。
皆さん役に成りきっていてすごい。
原作段階から当て書きしてもらったみたい。

この映画、全員での食事シーンがないんですね。
琴美とサトルがコーンフレーク食べるとこと、
ひとりひとりがビール飲むとこくらい。
皆でかんぱ~いとか、宴会とかしないのね。
ここいらへん、象徴的です。

擬似家族的な「カメレオン」では、
魚を1匹さばいて楽しげな宴会シーン、出てきたのに・・・

18歳のサトルが指摘したように「上辺だけのつき合い」そのものなのね。
夜のオシゴト、真面目な生活をしてないサトルが、
一番的確に彼らのことを観ているというのが、おもしろいです。

前回は林遣都くんは色の白さばかり気になったけど、
今度はちゃーんと観ました。
遊園地で寝たはずのサトルが目を開くとこ、
感情がない人形みたいな目、ダークでよかったです。
パチンコ屋での笑顔が、ちょっと救われるって感じ。

貫地谷しほりさんの、のほほんとした琴美に癒されました。
藤原竜也くんはラストの数シーンがやっぱりスゴイ。
車中の虚無な横顔が好きです。

あとね、涙出さずに泣き崩れるところで、うるっときちゃいました。
涙を出さないで泣くというのは、監督の注文ですって・・・
涙があふれるシーンばかりの日本映画、に対する監督の抵抗なのかな。

小出恵介くんも香里奈さんも、自然な感じでステキでした。
でも・・・ホントは違うんだ、というとこが怖い。
ラストシーン、知ってるけど、やっぱぞっとしました。

ラストの良介、琴美、未来が壁の方を向いて座ってるシーン、
視線を合わせないスタイルが、彼らの関係性を象徴してるみたいで、ナイス。

その後のピカッと光る雷鳴も好き。
あと音楽が効果的です。
エンドレスに頭の中で鳴りっぱなして、困りましたよ。
ふふ・・・

「パレード」超オススメです。
観てね~