蝶と僕 2022-01-17 22:37:48 | 水声の詩 あらゆる君の行動を夢中になって追いかけて君の視線の先なんか見ない振りをしたりして君はヒラヒラと舞う蝶「大丈夫よあなたには届かないから」分かっているよ「あなたは私のための一つの蜜なのだから待っておいで」待っているよ「あなたと私は違うのよ」知っているよ羽をちょうだい「さよなら」鱗粉が肩に落ちる去ろうとする蝶に思わず羽に触れてしまう蝶は羽をヒラヒラ動かし飛ぼうとする地を這う蝶心の奥がぞっとする心の底から湧き上がる嫌悪と虚無感分解して紛らわす
思い出ひろい 2022-01-17 22:32:27 | 水声の詩 あなたといた思い出のピースを拾い集めていく海岸へ行くなら平日がいいだって誰もいないからこの海全部が僕のもの拾いきれない思い出の欠けらは僕をひどく悲しくさせる大切な 大切な 思い出僕の恋一人海岸にたたずむ影はきらめく海を広がらせて風で押される髪が少しだけ悲しさをとばしてくれる思い出の欠けらは僕の心の棘になる痛みと柔らかさと知っていてもまた繰り返す同じことを何度でも海岸に来た恋人同士の声が耳に重なり思い出を波でさらわれないようにぎゅっと抱きしめてあとにする