大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

子どもは親の“すること”を真似る

2014年10月17日 | 労働者福祉
冠雪の富士山が仰げる清水テルサで、連合静岡第25回定期大会がありました。
古巣の大会で、県労福協を代表してご挨拶申し上げました。

『定期大会のご盛会おめでとうございます。
連合静岡のみなさんとは常に“連帯と協同”の道を共に歩んできました。
本日ご協力いただいている「フードバンクふじのくに」の事業もその成果のひとつです。
この活動を始めるにあたり、「この豊かな時代に食べることに困る人などいるのか」「働きもしないでふらふらしている人に提供する食料などない」などの意見を少なからずいただきました。
ところが現実を見るとびっくりいたします。
失職し病気になって働けない人、DV被害者のためのシェルター、虐待をうけた子どもたちの養護施設、年金暮らしの独居老人などなど。
生活保護を受けずに歯を食いしばっている人々がたくさんいました。
なんでこんな社会になってしまったんだという思いでいっぱいです。

経済がグローバル化して世界中が競争社会になりました。
もちろん競争は進歩の原動力ですから必要ですが、競争にはいくつかのマイナス面もあります。
トップができればビリもできます。
少なくともビリの人をさげすんだり、見下したりしてはいけませんが現実はどうでしょうか。
嫌ですが、そうであっても私たちは競争社会の中で生きていかなければなりません。
ついうっかり気を抜いたりすると競争相手に追い抜かれ、自分が落伍者になってしまうかもしれません。
しかし競争が過ぎると、人の足を引っ張ったり、仲違いをしたり、争いも起きます。
心にストレスが溜まるとイライラして周りの人に八つ当たりしたり、自分の心に病を抱えることになります。
だからこそ“連帯と協同”の思想が必要です。
だからこそ労働組合や協同組合が必要なんです。

助けられる人が助け、支えられる人が支える。
助けられた人はそれを忘れず、いつかは助ける側、支える側に立つような社会をつくりましょう。
情けは人のためならず。
いうまでもなく他人に良いことをすれば、いつかは自分のところに返ってくるということです。
ほんとうにそうか?と疑う人もいるかもしれませんが、少なくとも私たちはそのことを信じて生きていきたいと思います。

子どもは親の「言うこと」など聞きませんが、親の「すること」はよく見ていてそれを真似ます。
大人がいいことをすれば子どももいいことをしてくれます。
20年かけて傷んだ社会なら、20年かけなければ直せません。
これからもみなさんと一緒に“連帯と協同”の道を歩んでいきたいと思います。
どうぞよろしくお願い致します』