波佐見の狆

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もういいよ。ありがとう。

2013-03-09 20:57:04 | 狆 (栗之介・恵之介・光之介・十兵衛)

どうです・・・・このお顔!

今から焼かれてお骨になるというのに...

こんな可愛いお目々で、

まるで微笑んでいるかのよう。

恵らしいなと思いました。

6日10時・・・・

炉のなかに恵を横たえました。果物やお花やお兄ちゃんの写真などいろいろ入れてあげたかったけど、だめだと言われたので、イチゴを1粒と、お兄ちゃんへのおみやげのバナナを半分だけ入れました。

栗のときと同じように、移動火葬車です。栗・恵とよく遊んだ公園の駐車場で行いました。1時間ほどで終わり、股関節やらいろいろ悪かった割には、真っ白のきれいなお骨でした。お骨になった恵を連れて帰り、それから夜まで涙ぐみながらぼおっと過ごしました。酸素ハウスも、見るのが辛いので、さっさと返してしまいました。

アニコムに連絡。

アニコムは、これまで5年間、年払いで契約を続けてきました。来年度(5月から切り替えなので)の契約継続も既に申し込みしていましたが、その保険料は全額戻ってくるそうで、そのうえ死亡日から切り替え日までも、日割り計算で戻してくれるそうです。まったく戻ってこないと思っていたので、ちょっと嬉しい。。。

来年度をどうするか、決めなければならなかったとき、月払いにすることもできました。でも、年払いにすることで、さらに1年恵の命がつながると信じたかった。来年度の保険証が届いたとき、これがお守りになってくれると思いましたが・・・それは叶わなかった。

でも、アニコムの担当者さんに「治療代や検査費随分かかったので、本当に助かりました。こんな動物保険があって本当に良かったと思います」と伝えたら、そういってもらえると、こんな仕事をしていてよかったと自分たちも大変うれしいと言って、恵のことを悼んでくれました。

7日

残った薬やフードなど、泣きながら捨てました。もうこのリビングに布団を敷いて寝る必要もないので、全部片づけたりしていると、電話が鳴って、翻訳会社さんからです・・・・こんなときに限って仕事かよーーーできるかよーーーと思って一応出たのですが、とても短い案件でしたし、なにより、以前やったことのある発注元さんの原稿でぜひ私にまたやってほしいというので、やりますと言いました。それでしぶしぶ取り組み始めたわけですが・・・・結局それでかなり気が紛れました。さっそくElliot MinorのCDをBGMにして頑張り、お昼ご飯を食べる間は清盛のDVDも見たりして、パワーをもらいながら自分を励まし、夕方には納品できました。

おやぁ・・・お兄ちゃんのときと比べると、立ち直り早すぎない?!と自分で思ったりするほどです。

この会社にはもう10年以上お世話になっており、いろいろと話しているので、「社員一同恵之介くんのご冥福を心よりお祈り申し上げます・・」「栗之介君と恵之介君は確実にご夫婦のそばにいつでもいてくれています。心が強く結ばれているから、いつでもひとつですね。」などといたわりのメールをくださり、とても有難く思いました。もうやめてしまおうかとも思った仕事ですが・・・・捨てちゃだめだよ、という恵からのメッセージなのかもしれません。

そしてそれから動物病院に挨拶に行きました。もう5年近く、週2、3回通い続けた道です。また涙ぐんでいると、ぱぱが「先生たちの前では泣かないようにしような」と言うので、涙をのみ込みました。息を引き取ってからの写真を見せ、あまり苦しまずに逝けたことを話して、感謝を伝えました。先生がおっしゃるに、恵は骨格も異常だし、他にもいくつも「奇形」があり、それで、内臓系が圧迫されて、とりわけ心臓と肺の機能の低下が早かったと。。。それで、最期まで普通の生活ができたことは驚異的だと。「おうちでの、おとうさんとおかあさんのケアが行き届いていたからですね。」と、ほめてもらって、恵も精一杯がんばり、私たちも本当にできるだけのことがしてあげられたと確信できました。

その後、近くのレストランに入り、ささやかな「お疲れさん会」。親ばか掲示板に書いたような、恵の小さいころ、お兄ちゃんとワンコらしい遊びをさせてあげなかったことなどを、ぱぱと語り合いました・・・そういうふうに、思い残すことはいろいろあるけれど、本当に悔いはない!

8日

前の日に納品した仕事のフォローで、問い合わせに対応しているうちに、お昼になる。午後はまたDVDを見たりコンビニにぶらっと行ったりして、ゆるゆる過ごしました。『平清盛』を引き続き楽しむ集い掲示板の常連さんたちも、服喪として、書き込みを控えてくださっていたので、私は大丈夫なのでまた盛り上がりましょう、とお願いしました。

昨日

花粉にも負けず、朝からお出かけだぃ!

一体何年ぶりでしょうか、ぱぽと二人だけでの遠出なんて・・・

行先は、大洗。茨城県北部の漁港です。震災で大きな打撃を受けましたが、以前とかわらぬ活気を取り戻しています。おさかな市場でおいしい海鮮丼を食べ、買い物した後、アクアワールド大洗水族館に入りました。

この水族館は、栗の頃は、一緒に入れたので、狆アナゴを栗と見たりして楽しい思い出があります(狆アナゴを見物する狆!)。その後、ペット禁止になり、恵を車の中に残して入ったりしていたのですが、さあーーーっとまわっておしまいで、とても見た気がしませんでした。今日はゆっくり見て回り、海に面したデッキで、お茶しました。

広く美しい海に向かって、恵くん!けーーーくーーーん!と呼びかけていると、またとめどなく涙があふれます・・・・。

今まで随分長いこと、こういうお出かけもできず、帰省も別々にしかできないことを、不満に思ったり、不自由だと思うことはない、と自分たちでは思っていました。実家の親きょうだいもよく理解してくれるし。恵のためにそうしてあげられることが、喜びだと。

しかし、いつ何が起こるかわからない親を抱えて、そういうふうに行動を「制限」される生活を、いつまで上手く切り抜けられるだろうか、、、という思い(不安)があったのは否めません。

恵はなにもかもわかっていたのでしょう。

「もういいよ。ありがとう、ぱぱ、まま!」と言いたかったのかもしれません・・・

青いお空に、恵のほんわか笑顔がいっぱいに広がりました。