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まろの公園ライフ

公園から世の中を見る

20年ぶりだね

2011年10月08日 | 日記
ひょんなことから
旧友と20年ぶりに再会することになった。
まあ、互いに年をとったけれど、ちょっと弾むような思いもある。



待ち合わせ場所に向かう途中、東急渋谷駅通過。
岡本太郎「明日の神話」も元気だ。
私はもともと「岡本太郎」という人には懐疑的だったのだが
最近、仕事で資料を読みあさって認識が変わった。
彼の権威や常識に対する「反骨」はやはり図抜けていたと思う。
「明日の神話」は第五福竜丸が巻きこまれた水爆のイメージだと言うが
絵を見ていると彼の途方もない「精神のスケール」を感じる。
やはり偉大な「アヴァンギャルド」だった。



待ち合わせ場所は中目黒。
店に向かう途中にあった「馬頭観音」。
最近は競馬もハズレ続きなので思わず手を合わせる。



彼女の行きつけけの「おばんざい」の店。
そう、旧友は私とほぼ同年代の脚本家にして女流作家のHさん。
NHKの「朝ドラ」も執筆した才女だ。



とても美味しい料理だった。
京風のおばんざいは薄味だがしっかり仕事がしてあってなかなかだ。
女将さんが私と同い年で関西出身だと言うのも嬉しい。
美味しい「アテ」で大いに話も弾んだ。
H氏も私と同じラジオドラマの出身でデビューもほぼ同時。
彼女の「セリフ」のセンスは当時からキラリと光っていて才能を感じさせた。
で、NHKの「朝ドラ」の脚本家に抜擢され
私など追い抜いて目覚ましい「出世」を遂げていくのであるが・・・



以来、互いに忙しいこともあって年賀状程度の交流で会うこともなかった。
それが今年になって偶然の「再会」となった。
彼女も以前からブログをやっていて、私が検索でそのサイトを見つけたのだ。
以来、互いのブログにコメントを入れるようになり
20年の歳月がネットを通じて少しずつ埋まり始めたという訳だ。



再会の興奮も手伝って酒もいつになく急ピッチ。
呑むほどに酔うほどに20年の歳月がグラスの中に溶けてく。
50をこえても彼女の容色にはさほどの衰えもなく(失礼)
他愛もないお喋りをしていても「言葉のセンス」は相変わらずだった。
とても楽しい時間だった。



新しく入れた焼酎のボトルが半分以上あいてしまった。
一夜の再会、一夜の懐旧。
この年から新しい「友」をつくるのはそうそう簡単なことではなく
こういう気の置けない「旧友」を大切にしないとなあ・・・
などと、酔った頭で考えていた。

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「はでば」の秋

2011年10月07日 | 日記


昨日はなかなか仕事が片づかず午後になって公園へ。
とても気持ちのいい秋空だった。
ひと汗かいた帰り道、こんな風景に・・・



懐かしい「稲刈り」の風景だ。
公園近くの小学校が自然学習のために始めた「稲作体験」。
いよいよ収穫が始まったらしい。
最近はすっかり機械化されたから
「鎌で稲を刈る」などと言う手作業もめったに見ない。



5月の田植えもこのブログで紹介したが
あの頃は青々とした「早苗田」だったのが見事な稲穂になった。
実るほど頭を垂れる・・・と言うか寝ちゃってるね。



「稲刈り」なんて体験は初めての都会っ子ばかりだから
みんな興味津々の表情だ。
そう言えば私の田舎では稲刈りの日は学校が休みになったものだった。



どうやら先生だけでなく父兄も駆り出されている(ご苦労さまです)
おお、首からぶらさげたタオルがいいねえ!



何やら興奮して走り回る子もいる。
毎日、塾通いやお稽古事ばかりの子だから
こうやって自然の中で汗を流すのはやっぱり楽しいのだろう。



東北の震災地でもこんな風景が見られるのだろうか。
耕作放棄も多いし、原発周辺では米のセシウム汚染がこれから深刻になる。
先日、御用聞きに来た米屋さんも嘆いていた。
本当に一日も早く・・・と願うしかない。



刈り取った稲は天日干しにした後、給食に供される。
私の田舎ではこういう稲架を「はで」とか「はでば」とか呼ぶ。
地方によっては「はざ」「はぜ」「おだがけ」などと呼び方も千差万別で
それはとりもなおさず日本の「農耕文化」の豊かさなのだろう。
皆さんのところはいかがですか?



稲作のメカニズムも肌で体験できるし
お百姓さんの苦労やお米の大切さもわかる、とてもいいイベントだと思う。
秋空の下の稲刈りはきっといい思い出になるに違いない。

   世の中は 稲刈る頃か 草の庵  (芭蕉)


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雨に匂う薔薇

2011年10月06日 | 日記


昨日は久しぶりの「お湿り」だった。
雨の日はジョギングは中止と決めているのだが
買い物ついでに傘をさして公園へ。



雨に濡れた歩道が木々の緑を映して光っている。
人影はまったくない。
いっそ気持ちがいいと言うべきか。



鈴なりの「南天」の実が雨に濡れている。
昔から煎じて飲むとノドにいいと言われて漢方薬にも利用される。
「難を転じる」から名前がついたそうだ。



これは「マテバシイ」のドングリ。
まだ青いがこれからドンドン色づいて秋が深まる。



「ハナミズキ」の紅葉が始まっている。
こいつも可愛い赤い実をつけている。
こんな風に書くとずいぶん花や植物に詳しいと思われるのだが
散歩の後で一生懸命図鑑で調べているだけだ。
従って間違いも多いのであしからず・・・



いつものウッドチップのジョギングコース。
これまた誰もいない。
誰もいないのをいいことに大声で歌いながら歩いた。
実に気持ちがいい。(曲名はいわない)



バラ園で秋バラが咲き始めていた。
これは「ゴールドバーグ」と言うそうだ。
バラ好きの人は多いらしく、雨にも関わらず撮影に来ている人がいた。



これはアメリカ産の「シルエット」。
そう言えば昔「シルエット・ロマンス」という歌をカラオケでよく歌った。
ま、関係ないけど・・・



真っ赤なバラは「テキーラ」と言う。
やっぱり酒の「テキーラ」のイメージなんだろうなあ。
テキーラサンライズというカクテルはとっても綺麗で好きだ。



ひらきかけの蕾は「宴」と言う。
「テキーラで宴会」などという下世話な言葉も浮かんだが
実に清楚で品があってすがすがしい!
何やらこれから成長する娘の姿を見るような気分になって来た。



バラに酔ったような気分になって帰路に就くと
途中の池ではカモたちが楽しそうに「雨」を謳歌していた。

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株の街に吹く風

2011年10月05日 | 日記
経済番組の収録打ち合せで日本橋へ。



日本橋川のたもとに小さな「お地蔵さん」を見つけた。
とっても慈悲深い柔和なお顔をされていてホッと心が和む。
その向かいにあるのが日本経済の「総本山」だ。



東京証券取引所。
威風堂々、まさに日本経済を象徴する建物だが
長引く「株価低迷」でいささか元気がないようにも見える。
ちょっと中を覗いて見ることにした。



テレビのニュースなどでもお馴染みの「東証アローズ」。
あらゆる株式情報の発信基地だ。
かつてはここに広大な「立会場」があって
「場立ち」と呼ばれる株屋さんがひしめき合い喧騒と熱気につつまれていた。



今は株式売買も完全にコンピューター化されて
館内は物音一つせず深閑としている。
それにしても最近の「円高株安」は本当に呆れるほどだ。



日経平均株価は依然として8000円台をウロウロ。
今さらバブルの時代と比べても仕方ないが
かつて3万円の大台を記録した株価は今や4分の1に下落した。
為替相場にに至っては1ドル76円とまさに「歴史的な円高」が続く。
このままでは企業の海外移転はさらに加速し
日本経済は沈没、景気は悪化、ますます閉塞状況が深刻になる。



ホント、経済が頑張らないとどうしようもない。
野田「どじょう総理」はいったいこの現状をどう考えているのだろうか。
財務大臣だった頃も長引く円高対策を聞かれても「注意深く見守る」の
決まり文句を繰り返すばかりで、結局、市場介入には踏み切らなかった。
つまりは優柔不断の人なのだろうか。
日本経済の低迷は「政治」に原因があるのは明らかなのだが・・・



ひとしきりボヤいた後は、周辺をちょっとお散歩。
日本最大の「株の街」は妙に静かで、すでに秋風が立ち始めていた。



路地を入ると小さな「お稲荷さん」さんがあった。
入り口の寄進の札を見るとやはり「証券会社」の名前が多い。



バブル景気の時代に儲けすぎた証券会社がドーンと寄付したのだろうか。
あの時代はもう二度と帰ってこない・・・(私には全く関係なかったけれど)



表側に回ると立派な鳥居。
一対の「狛犬」が仲良く顔を見合わせている・・・と思ったが



狛犬はなぜか空を見上げていた。
「未来を見ているのか」それとも「天を仰いで嘆いて」いるのか・・・
複雑な思いになる「株の街」の秋の一日だった。

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ウォール街の異変

2011年10月04日 | 日記


我が家の「坊っちゃん」の登校風景。
体が小さいので荷物の多い月曜日は大変らしい。
フラフラ、ヨタヨタしながらやがて姿が見えなくなった。
さあ、私もいつもの公園へ・・・



実にみごとな「ウロコ雲」だった。
気象学的には「巻積雲」(けんせきうん)と言うそうだ。
そうそう「鰯雲」とも言うな。

   見上げても 首が上がらず 鰯雲  (杉作)



朝見たニュースがずっと気になっている。
ここ数日、過熱している「NYウォールストリート」のデモだ。
大都会のど真ん中でこれほど大規模で過激なデモが行われたのは
思い出しても、ちょっと記憶にない。
参加者は数千人とか。全米各都市に飛び火する勢いだ。



「フェイスブッグ」や「ツィッター」を媒介に情報が飛び交い
全米各地から若者や労働者が続々と集まって来る。
昨年来、中東を騒がせた「ジャスミン革命」がついにアメリカにも
上陸したといったところだろうか。



ことの発端は相変わらず「巨額のボーナス」を得て
トンと恥じる様子のない銀行や証券トップへの怨嗟のような怒りだ。
デモのプラカードに「われわれは99%だ」という文字があった。
つまり人口の1%に過ぎない金融エリートたちがアメリカの富を独占し
残り99%の市民は不況と就職難に苦しむ。
ウォール街に怒りをぶつけたくなるのも無理からぬことだ。



そもそもリーマンショックの原因は銀行や証券会社の
すさまじい拝金主義にあった。
儲けの幻想から複雑で危うい「金融商品」を
次々と作りだし売りまくった。
悪名高き「サブプライムローン」など最初から破たんは見えていた。
そして、案の定、破たんして世界は金融危機に陥った。



その後、政府は「金融緩和」「金融安定化」の美名のもと
巨額の資金を市場に投入し大企業の救済に走った。
すでにアメリカの財政赤字は臨界点に達していると言うのに・・・
その間、市民は完全に置き去りにされた。



自由の国、豊かな国のイメージはとっくの昔に幻想となり
今やアメリカは世界に名だたる「格差社会」の国となった。
失業率が10%に迫る先進国など世界のどこにもない。



ノーベル経済学賞受賞者の受賞者でもあるコロンビア大学の
スティグリッツ教授はデモに参加してこう訴えた。
「2500万人の雇用が失われている現状に市民が怒るのは当然だ」
映画監督のマイケル・ムーアも集会で
「債権は問題ではない、もっと仕事を!仕事、仕事!」と叫んだ。



この「ウォール街の異変」はまだまだ拡大する気配だ。
もちろん日本にとっても対岸の火ではない。
すでに日本も猛スピードで「格差社会」への道をひた走っている。

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