富士山が世界遺産だ！

富士山の「世界遺産」登録が確実になったそうです。
まあ、世界遺産にどれほどの価値があるのかはよくわかりませんが
日本人としてまずは喜ばしいことです。

わが「ウサギ小屋」マンションからも富士山が見えます。
但し、西側なのでご来光は拝めず、見えるのは夕陽ばかりです。
それでもこんな夕焼けには思わず息を飲みます。
左側に富士山を置いた大胆な構図で撮ってみましたが理由があります。
左側にはビルがあって邪魔になるのです。
うーん、これでは世界遺産登録は無理かもしれません・・・（笑）

それにしてもなぜ「富士山」はこれほどまでに私たちの心をとらえるのでしょう。
古来、日本人は富士山を桜とともに「美意識」の象徴として崇め
ことあるごとに思いを寄せて来ました。
私はもともと関西なのでそれほどでもなかったのですが
東京に移り住んでからは富士山がぐっと身近かな存在になりました。
箱根の温泉に行っても、海水浴や磯遊びに行っても
視界の先にあの美しい曲線が見えると決まって感嘆の声を上げます。

この秀麗優美な山容のシルエット。
独立峰ですから実にシンプルでスッキリしています。
さらに季節や気候によって時々刻々と変化する富士山の千変万化の表情は
数多くの画家や絵師、写真家を魅了して来ました。

その代表はやはり葛飾北斎の「凱風快晴」でしょうか。
晴れ渡った夏の富士山が真っ赤に染まる「赤富士」を描いた作品です。
北斎の中では「神奈川沖浪裏」が有名ですが、私はこっちの方が好きですねえ。
この堂々たる構図、モネやゴッホを夢中にさせた鮮やかな色彩
どれをとっても世界に誇る浮世絵の傑作です。

横山大観の「日出処日本」も富士山を描いた傑作です。
これぞ日本！これぞ富士山！といった感じの重厚感を感じませんか？
この他にも月岡芳年、松岡映丘、片岡珠子、梅原龍三郎・・・
数多くの画家が富士山を描きました。
そこで私もこの際、思い切って自作のスケッチを・・・

一昨年、三浦半島へハイキングに行った時のスケッチです。
スケッチというより子供の「落書き」ですが
この時も茜色に染まる富士山のシルエットが感動的で
思わずヘタな絵筆をとりました。
葛飾北斎や横谷大観に叱られそうですが・・・（笑）

以前、東京から飛行機で大阪に通っていた頃
こんな富士山はよく見ました。
上から見るとよくわかりますが富士山は「休火山」なんですねえ。
最近は湖の水位が異常に下がったり、大きな地割れが見つかったりと
「富士山噴火」を指摘する声もあって心配です。

茶畑越しの富士山という構図も大好きですねえ。
でも、静岡ではこの間から茶畑の「大崩落」という事態も起こって、これも心配です。

とりあえず何事もなく「世界遺産」に登録されて欲しいものです。
大噴火で富士山が崩落・・・なんてことになったらシャレにもなりませんから。
たかが富士山、されど富士山。
日本人に生まれてよかったなあと思う今日この頃です。（笑）