
アメ横のまだ知らぬ立ち飲み屋を求めて。アメ横はカオスだ。だから、まだ知らぬ小路の影に実は立ち飲み屋がひっそりとあるのではないかと期待を膨らませてくれる。
川口浩探検隊のテーマ曲を心の中で口ずさみ、わたしはアメ横を行く。
今日はアメ横立ち飲みストリートを素通り。
アメ横センタービルを左に見て、二又をすぐ右手に、たしかこの辺に立ち飲み屋があると噂を聞いたことがある。
この小路、ものすごく暗い。たかだか30mほどの狭い路地に居酒屋が3件も並んでいる、このうちの1軒が立ち飲み屋と聞いていたが、どうもそんな雰囲気ではない。
なんか、これから立ち飲み屋を探してまた歩き出す気力もないから、3軒並んでいるうちのひとつに入ってみることにした。
「豚坊」とかいて「とんぼう」と読むらしい。
提灯が煌々と店頭を照らしている。店の戸が木枠の6枚ガラスで、レトロな雰囲気を醸す。レトロなのは概観だけではなかった。店内もブリキ看板をあしらったりして、限りなく昭和の雰囲気を演出する。
つまり、作られた店なのである。
入ってみて、まず「失敗したな~」というのが本音である。
こういう店は演出ばかりに凝って、肝心の料理の味はイマイチというところが少なくない。
この店にはカウンターというものがなく、わたしは店内中央の大テーブルに腰掛けた。客がまだ誰もおらず、わたしはあえて、中央の大テーブルに着席したのである。
生ビールを頼む。
アサヒスーパードライ(420円)。アメ横界隈にしては、値段は高めである。「たきおか」や「カドクラ」に慣れてしまうと、どうも400円台のビールが高く感じてしまう。御徒町はサッポロの天国だが、アメ横はスーパードライが跋扈している。
つまみは「煮込み」(210円)。シロのモツだが、色は黒い。濃い目の醤油味ベースのスープで充分煮込まれたことがうかがえる。スープは少なく、具材も少ない。シロの上には白髪ネギがかかっているだけだ。
味は悪くないが、スープの深みには疑問点がつく。やはり、野菜をふんだんに使うことで得られるコクがこの「煮込み」には欠けているようにうかがえる。
ビールを僅か30秒で秒殺して、次にホッピーを頼んだ。セット370円はなかなか良心的である。
焼き物を頼んでみた。「もつ焼き酒場」とあるのだから、ここはモツをしっかりと食べなければお店に対して失礼である。
そこで「カシラ」と「タン」を注文した。
1本からではなく、2本が最低ロット。気持ちは分かるけれど、一人客の場合、1本からの注文でもいいのではないかと思う。
「カシラ」と「タン」はそれぞれボリュームがあり、身は大きい。これで1本当たり105円は安いと思う。
だが、問題は味であった。いや厳密にいえば、タレであった。
憶測でものを言うのはやめよう。でも、物足りなかった、とだけ言っておこう。
タレだけではない、全体的にちょっと物足りない印象がある。店のレトロ調な演出にばかり目を奪われる。それも居酒屋としては重要な要素であろう。ここに行くなら、わたしは迷うことなく「大統領」に行く。
※写真は「アメ横.net」より。
川口浩探検隊のテーマ曲を心の中で口ずさみ、わたしはアメ横を行く。
今日はアメ横立ち飲みストリートを素通り。
アメ横センタービルを左に見て、二又をすぐ右手に、たしかこの辺に立ち飲み屋があると噂を聞いたことがある。
この小路、ものすごく暗い。たかだか30mほどの狭い路地に居酒屋が3件も並んでいる、このうちの1軒が立ち飲み屋と聞いていたが、どうもそんな雰囲気ではない。
なんか、これから立ち飲み屋を探してまた歩き出す気力もないから、3軒並んでいるうちのひとつに入ってみることにした。
「豚坊」とかいて「とんぼう」と読むらしい。
提灯が煌々と店頭を照らしている。店の戸が木枠の6枚ガラスで、レトロな雰囲気を醸す。レトロなのは概観だけではなかった。店内もブリキ看板をあしらったりして、限りなく昭和の雰囲気を演出する。
つまり、作られた店なのである。
入ってみて、まず「失敗したな~」というのが本音である。
こういう店は演出ばかりに凝って、肝心の料理の味はイマイチというところが少なくない。
この店にはカウンターというものがなく、わたしは店内中央の大テーブルに腰掛けた。客がまだ誰もおらず、わたしはあえて、中央の大テーブルに着席したのである。
生ビールを頼む。
アサヒスーパードライ(420円)。アメ横界隈にしては、値段は高めである。「たきおか」や「カドクラ」に慣れてしまうと、どうも400円台のビールが高く感じてしまう。御徒町はサッポロの天国だが、アメ横はスーパードライが跋扈している。
つまみは「煮込み」(210円)。シロのモツだが、色は黒い。濃い目の醤油味ベースのスープで充分煮込まれたことがうかがえる。スープは少なく、具材も少ない。シロの上には白髪ネギがかかっているだけだ。
味は悪くないが、スープの深みには疑問点がつく。やはり、野菜をふんだんに使うことで得られるコクがこの「煮込み」には欠けているようにうかがえる。
ビールを僅か30秒で秒殺して、次にホッピーを頼んだ。セット370円はなかなか良心的である。
焼き物を頼んでみた。「もつ焼き酒場」とあるのだから、ここはモツをしっかりと食べなければお店に対して失礼である。
そこで「カシラ」と「タン」を注文した。
1本からではなく、2本が最低ロット。気持ちは分かるけれど、一人客の場合、1本からの注文でもいいのではないかと思う。
「カシラ」と「タン」はそれぞれボリュームがあり、身は大きい。これで1本当たり105円は安いと思う。
だが、問題は味であった。いや厳密にいえば、タレであった。
憶測でものを言うのはやめよう。でも、物足りなかった、とだけ言っておこう。
タレだけではない、全体的にちょっと物足りない印象がある。店のレトロ調な演出にばかり目を奪われる。それも居酒屋としては重要な要素であろう。ここに行くなら、わたしは迷うことなく「大統領」に行く。
※写真は「アメ横.net」より。
銀座にあったりして。
考えてみます。