
新宿で仕事が終わり、しばしぶらぶら。そんな時も、立ち飲みを探してしまう、悲しき性。新宿三丁目に行けば、なんかあるだろう。そう思って、歩いてみた。
「日本再生酒場」。あぁ昔、この店の前を通ったことがある。まだ、この店、やってたか。というより、店は大繁盛している。ものすごい混みようだ。店に入ろうとしたが、尻込みしてしまった。さて、もう少し、店を探すか。すると、50mほど先に、ビリケンさんが店頭に鎮座する立ち飲みを発見した。
「いっぷく」という店である。
中を覗くと、客は一人もいない。「日本再生酒場」とは、好対象である。それは見事なコントラストだった。片や、超満員でものすごい熱気。一方、客がひとりもいなくて、閑古鳥状態。
どっちに行こうか。
ボクが選んだのは、閑古鳥の「いっぷく」。
理由は、店が潰れる前に行っておこう、だった。「日本再生酒場」は、繁盛してるから、まだ当分安泰だろう。なかなか、新宿に来る機会はないし。ビリケンさんもいて、こないだから大阪づいてるし。
「いっぷく」の暖簾をくぐった。
店は、こぎれいな、こじんまりとまとまった印象である。けれど、こういう店が一番、ボクは苦手である。開業系というか、独立系というか。店主の意気込みは高く、飲み物もつまみも値段が高いというパターン。果たして、いかに。
店主の意気込みは高いとは言えず、のらりくらりというタイプ。これはこれで、ちょっと困る。
メニューを眺めると、案の定、全てのものが高い。ビールはプレモル。ということは、ハイボールが中心の店だ。つまみは200円台からあるが、価格帯は400円といったところ。品数は豊富だが、魅力的なものは乏しい。おでんが一品、一律100円。ホッピーはない。いきなり、ちょっと困った。熟考に熟考を重ねたが、決まらない。「健康茶ハイ」というのが、シリーズになっていて、「緑茶ハイ」や「ウーロンハイ」、「うこんハイ」など、6種類のお茶ハイが用意されていた。だが、これが一杯400円。まず、酎ハイが400円というのが、この店の水準を物語っている。
仕方なく、日本酒とおでんで攻めることにした。日本酒の銘柄は失念。おでんは、「だいこん」、「つみれ」、「たまご」の3品。可もなく不可もなく。感動はほとんどなく、お店の人との会話もなく、淡々と酒をあおり、おでんをつついた。
やがて、客が一人入ってきた。常連客のようで、あれこれと店主と話している。急になんか、馬鹿馬鹿しくなって、おでんをたいらげると勘定をしてもらった。
なんか、損した気分になった。
「日本再生酒場」の前を通って、駅に向かったが、こっちに入っとけばよかったと、後悔した。
最近、ひざげりさんの飲み方に感じるものがあって、どうせお金使うのなら、楽しくてうまくて、安心して飲めるところがいいなって思うようになりました。
自分の場合、内勤で平日は職場と自宅の往復だというのが店の固定化に影響しているのかも知れません。
職場と家の近所に、そういう店を1軒はもちたいです。それが理想だと思います。
昔は自宅の近くに良い店が有ったのですが火事でお店もマスターも亡くなってしまいました。
ひざげりさんの場合、既に安定的で、理想の酒場ライフを送られていると思います。
ボクは、まだまだ旅の途上。コンプリートという煩悩から解放されて、修行完成者になりたいものです。
何人かの友人、知り合いには「行かなきゃ良いのに」と言われていますw
いずれ、そのお話しをお聞かせください。