
センター街はたくさんの人だった。外国人もたくさんいる。多くの人がマスクをしているが、それ以外はコロナ禍前を彷彿とさせる光景だった。
今年のハロウィーンがそれを象徴していた。3年ぶりか。
3年前、「国木酒店」で一杯飲って、帰り道、あの喧騒に巻き込まれたっけ。あれからもう3年か。
ただ、3年経っても、渋谷の立ち飲みはカバー出来ていない。このお店で終わりかと思うと、また新たなお店を発見する。「カンダヤ」もそうだった。「SARASA」で飲んだ後、センター街をうろうろしていて、偶然見つけた。
「大衆スタンド」とある。どうせ、立ち飲みではないだろうとネットで調べると、しっかり立ち飲みだった。もっとも、座と立ちのハイブリッドだったが。
「カンダヤ」は地下一階のお店で、階段を降りると座飲み空間になっていた。確かにネット情報では立ち飲みスペースがあったのだが、どこにも見えない。店員さんが来たので、「立って飲みたい」と言うと、立ち飲みスペースに案内してくれた。そこは座飲みスペースからやや離れた所にあった。
入口から左手奥、通路を少し曲がると、8畳くらいの空間があり、数人の人が立って飲んでいた。通路が曲がっているせいで、店内を見通せない。まるで隔離されているようだ。これでは注文するのも厄介だ。
お店の人に案内してもらった時に、「ホッピー」白をオーダーした。セット429円。「中」187円はまずまずかな。
「中」は3種類あって、「多め」(264円)と「ばか盛り」(330円)がある。なかなかやるな。「中」だけに。ただし、ただではないのが残念。桜木町の「とぽす2.0」は4種類の「中」が全て同料金だ。サブスクみたいに、違う要素でコストをインクルードさせれば、スマートなのに。
飲み物もおつまみもメニューは豊富だった。ショボい店かと舐めていたが、そうではないらしい。これは真剣にならなければ。
メニューを凝視していると、「神田屋名物」というメニューを見つけた。「塩つくね」(220円)。しかも、お一人様一こう限りらしい。実はこういうのに弱い。食べないと損みたいな。でも、まんまとお店のマーケティングに引っかかっているんだけど。そして、次にポテサラを探す。すると、2種類のポテサラが見つかった。いぶりがっこ入りのと、「ピーマンポテトサラダ」(176円)。いぶりがっこは今更珍しくもないから、ピーマンとやらをいただくことにした。
しかし、この隔離病棟。店内から離れ、オーダーするのは難儀だなと思っていると、背後からベルを鳴らす音が聞こえた。壁にベルが付いているのだ。押すとチンと鳴るあれ。それを鳴らして店員を呼ぶようだ。試しにやってみたが、なかなか来ない。音が小さかったのか、次に思いっきり押して大きな音を鳴らしたら、元気な女性店員が現れた。
「塩つくね」は、お店の推しの通り、本当においしかった。これさカンダヤのマストメニューだ。
そして、「ピーマンポテトサラダ」もなかなかに面白い。ピーマンをくり抜き、そこにポテサラが詰められている。長いこと、ポテサラウォッチングをしてきたが、こんなのは初めてみた。はじめは中のポテサラをつまんで食べたが、最後はピーマンにかぶりつきながら、食べると見事にピーマンと調和した。
魅力的なメニューはまだまだあった。
例えば、「おつまみキーマカレー」。おつまみカレーはたまに見る。「たきおか」の「じゃがカレー」や、「ドラム缶」にもたしか、おつまみのカレーはあった。でも、キーマは初めて見た。この店、結構やるな。
ただ、この後のことを考えると、カレーはちと重い。どうしようかなと更にメニューを眺めていると、「カオマンガイ」を見つけてしまった。居酒屋で、「カオマンガイ」か。これもなかなかお目にかかれない。カレーと同じくらい思いが、どれいってみようか。
そして出てきたのが、本格的な「カオマンガイ」。
これって、もはや〆じゃないか。ただ、酒飲みのためなのか、やや小ぶりなのが嬉しい。一口いただくと、生姜の効いたご飯といい、ナンプラーの絶妙なタレといい、タイ料理専門店並みの旨さだった。こうまで、自分を唸らせるとは。侮れないな、「カンダヤ」。
会計して、店頭の写真を撮っていると、店名の表記がカタカナだった。ネットでは、「神田屋」になっているが、店頭表記に倣って記載した。
「神田屋」というお店、確か十条にもあったことを思いだした。もしやと思い調べると、同じ店。そうか、近所でも、これと同じものをいただけるのか。結構、この店、気に入っちゃったのだ。
なかなかいいお店ですね。
立ち呑み席があることは気が付きませんでしたが、次回はそれを狙ってみたいです。
私もいただきましたが、「塩つくね」は美味しいですね。
しかしさすがは熊猫さんで、「カオマンガイ」とは度肝を抜かれました。
私もいつかは食べてみたいです。
こんにちは。
あ、電気がまさんも「神田屋」さんに行かれてますね。しかもつい最近でしたね。こないだ記事を読んだのに、すっかり抜け落ちていました。覚えていたら、文中に電気がまさんを登場させていたのに。
でも、これもまた奇遇ですね。
>立ち呑み席があることは気が付きませんでしたが、
入口側左手奥にあるんです。隔離されたようなスペースが。立ち飲みのろくでなし系おっさんが見えないような配慮なのかもしれません。もしおっさんが立ち飲んでいるのが見えたら、センター街の若い子たちが入ってこないとか。
自分ももう1回行ってみようと思っています。