
乗り換えで降りた金山になら立ち飲みがあるだろう。
そう睨んでケータイで検索すると、「金山庵」という店がヒットした。地図を頼りに行ってみると、名鉄の改札の向こうに目標物がある。そう、店は駅のホームの中なのである。
名古屋は駅ナカにこそハイライトがある。
名駅のきしめん屋、「住吉」と「かきつばた」に象徴される両店が名古屋にある立ち飲みの最高峰であるとボクは確信している。
何故ならば、〆のきしめんがまた最高だからだ。
だが、JRだけでなく、なんと名鉄もきしめん屋を立ち飲みとして開放していたのだ。
名古屋におけるきしめん屋は、立ち飲み文化でもある。
かくして、 「金山庵」は「住吉」、「かきつばた」という2大きしめん屋をしのぐ店だった。
「住吉」、「かきつばた」はあくまでもきしめん屋である。酒が主食ではないのだ。一方、「金山庵」は完全に居酒屋仕様といえた。
16時以降の「晩酌セット」。
保冷器に入れられたあての数。
そして、酒の種類。
「天ぷら」はきしめんのトッピングで、必要不可欠だが、この他、「ポテサラ」、「焼きなす」、「串カツ」、「おでん」、「やきとり」まで、ズラリと立ち飲みメニューが並ぶ。
酒も生ビール(440円)はもちろん、焼酎、レモンサワー、更には日本酒と揃う。
JRのホームの店とは、ものが違うのだ。
夕暮れの店に立ったボクは、生ビールに「ポテサラ」と「串カツ」をいただいた。
「ポテサラ」が業務用なのは致し方ない。しかしながら、八丁味噌がかかった「串カツ」は店のあげたてである。
これが絶妙にうまい。
日本酒をいただく。銘柄は不明だが、コップ酒が升に入って共される。これだけで感動。
あれやこれやと、次々に頼みたくなるメニューのマジックはないが、一品をじっくりつつきながらチビチビ飲むのもいい。
時刻は、まだラッシュアワーではないが、行き交う電車からおびただしい人が乗降を繰り返している。同じホームにあるが、この空間は別次元。
何故、名古屋に立ち飲み文化が花開かないのか。もしかすると、駅ナカですべて完結してしまうからかもしれない。
〆はもちろん、きしめんで。
このきしめんも、最高においしかった。
乗換駅にあったら必ず寄っちゃうからダメか~(笑)。
ビールがなかったから。
ビールすらない駅そばってかなり多いと思う。
その点、名古屋はビールはもちろん、けっこう飲める店が多いよ。
でもね。
居酒屋みたいな駅そばは、つい飲み過ぎちゃうよね。
そうそうかき揚げそばにビールはいいね。
だから、駅そばにもビールが必要なんだよ。
ちなみに品川駅のホームにある駅そばは飲めるよね。