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喫茶さすらい 025 - 蔵書とカレー - 「cafe 杏奴」(足利市通)

2015-10-31 19:24:49 | 喫茶さすらい

仕事の約束13時まで、あと30分。

お昼ごはんを食べるには絶望的な時間だが、どこかで無為に時間を過ごすには長すぎる。

すると一軒の喫茶店が現れる。

白い木の板を組み合わせ、頭上に掲げられた看板が、妙にかっこいい。

とりわけ、彫りこまれた赤いフォントが斬新だ。

遣り過ごそうとしたボクは思わず足を止めた。店に入るつもりは全くなかったのに、ボクはまるで、磁力に吸い寄せられるように店に入ってしまった。

 

店に入って、また驚いた。

左右の壁には、おびただしいほどの本、本、本。

その蔵書の数に圧倒される。


本のある空間は美しい。

そして、本のある人生は豊かである。人は一体、一生のうちで、どのくらいの本と出会うことができるだろうか。


しばし、ボクは呆然として、その蔵書に見入った。

お店の奥にカウンター。その手前にテーブル席。

ひとりのご婦人がたたずんでいる。


白い部屋に白いテーブル。

13時の約束まで、あと25分。コーヒーをいただくつもりで入ったが、メニューにあるカレーに強く惹き付けられてしまった。

俊巡してる暇はない。

ボクはカレーとコーヒーを注文してしまう。

ここから先は

旅するランチ 020 - あんぬママ謹製カレー(ポーク)- 「cafe 杏奴(annu)」(足利市通)

のとおりだ。

 

何故、当欄で再び、この喫茶店を書こうと思ったか。

練馬でお店を営業されてから、この足利に移転をした「杏奴」。

まるで、タンポポがその種子を飛ばすように、新たな地でその文化を開花させた。

本と人が出会うように、喫茶店に人が集まり、また新たな出会いを繰り返す。喫茶店とはそういう場所だと思う。

今まで違う時間を過ごしてきた人同士が、喫茶店という場所で交錯する、その不思議。

ボクはその不思議さに、この店を通じ、改めて気づかされた。

喫茶店。

この「杏奴」以上の喫茶店を見つけることができない。

そういう金字塔的な店をこのさすらいシリーズに入れなくてはならないと思ったからだ。

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