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居酒屋放浪記NO.0271 - 今日を生き抜いた人々へ - 「すたんど ちっぷす」(品川区小山)

2009-08-31 13:30:47 | 居酒屋さすらい ◆立ち飲み屋
 妻と子を羽田で見送った後、所要で立ち寄った武蔵小山にて勢い余って立ち飲み屋に入ってしまった。

 「すたんど ちっぷす」。
 黄色いテントシートが目印の老舗の立ち飲み屋だ。

 暖簾をくぐると目の前にはカウンターの長机。ここが立ち飲みスポットである。 店の壁際にもカウンターがぐるりと囲むが、ここは椅子が用意されている。
 椅子には3人の先客。立ち飲みスポットには2人の先輩がいらっしゃった。

 オーダーはお店左側奥にいらっしゃるおばさんに。
 ここでお金を払う。小皿の料理もここに置かれており、好きなものをとってお金を払えばいい。

 全品が200円均一。おでんは各品100円。ただし、おでんはセルフサービス。好きなものをお椀にすくって、おばちゃんに申告し、お金を払う。

 ビールはない。「麒麟淡麗」の生があるのみだ。
 ジョッキ1杯450円。酒肴が200円均一なのに対して、「端麗」の値段はバランスを欠くが、飲み物で安さが相殺される仕組みなのだろうか。

 客層は仕事帰りのサラリーマンが3人。近所の常連さんのように見えるが御仁が2名。

 そして、工事現場のガードマンが制服をそのままに1名。

 全て男性。しかもわたし以外は40歳以上と思われる。

 ガードマン氏は年末まで仕事がびっしり入っているという。
 「オレは仕事があるからいいほうだよ」。

 GDPの下落率が激しかった08年12月期はいよいよ日本の実態経済に影響を及ぼしはじめた。
 クリスマスを前に、日本一の商店街「パルム」は人通りがひっきりなし。だが、人々の消費は今後更に冷え込むことだろう。
 「ちっぷす」の店内に置かれたテレビも出口の見えない金融危機をおおいに煽っている。

 だが、この立ち飲み屋の空気は優しい。
 仕事を終えてもここに帰ってくれば、安い肴で酒を飲むことができる。
 焼酎は芋、麦とも300円だ。

 ガードマンの顔色は疲労困憊のように見えた。
 座って飲む背広組のサラリーマンも深刻な顔つきで話しをしている。

 そう、自分だっていつ転落するか今や分からない社会だ。

 焼酎をおでんで飲む。
 大根がつゆにしっかり沁みている。

 この酒場は殺伐としたところがない。
 優しさも沁みいるようだ。

 今日を生き抜いた人の酒場である。
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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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なつかしい・・・ (まき子)
2009-09-02 16:55:16
2008年末というと、リーマンショックのおかげで
日本の経済が本格的に悪くなってきた時期ですね。。。
その頃私はそんな状況だとも知らず、
あっちこっちに遊びに行ってたなぁ・・・・
(遠い目)
返信する
ふるくて (熊猫刑事)
2009-09-02 17:33:19
すみません。
頑張って書いてるんですが、どんどん記事が遅れていくんですよ。

面目ないし、カッコ悪いっす。

今日、歩いてたら、まだ書いてない立ち飲み屋さんがお弁当屋さんになっていました。

さて、まき子さんはこの時期、まだワシントンにいらっしゃいましたね。

まだ、ブッシュ大統領だったし、今や日本も政権交代。

時代は変わるもんですね~。
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