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居酒屋さすらい 1788 - 本店に入れた - 「大統領 本店」(台東区上野)

2021-06-19 07:03:32 | 居酒屋さすらい ◆東京都内

昔から、早上がりして酒を飲む人に憧れがあった。例えば、市場で働く人とか、お昼くらいに仕事がはね、そして飲みに行くみたいな。或いは豆腐屋さんのように早く店仕舞いをして夕方から飲むとか。

大統領の本店のカウンターで、自分の右隣に座り、ビールの大瓶を飲む男性は仕事が終わって、ホッと一息の時間を過ごしているように見受けられた。一見すると魚屋さんに見えた。捻り鉢巻はしてないが、短髪と精悍な顔つき、そして健康そうに陽に焼けた肌は、演歌の世界から出てきたようで、その男の世界を地でいくように見えた。

時刻は16時前。仕事の帰りとはいえ、ただなんとなくまだ後ろめたい。その気持ちの半分は緊急事態にも関わらず、酒場さん酒を飲もうとしていること。ただ、もう半分は今日の仕事が不完全燃焼だったからかも。

上野で買い物をして、さて何か飲むかと歩いていたら、おや「大統領 本店」が店を開けていて、しかも空いているではないか。こんなチャンス、滅多にない。こうして店に入ったのだ。

まずは「酎ハイ」をいただき、名物の「煮込み」をもらった。

美しい。これぞ「煮込み」という見事な佇まい。

やっぱり、「本店」の雰囲気が断然いい。落ち着いていて、時間がゆっくり流れているようだ。実は「本店」に来たのは12年ぶり、2回目。店はいつも混んでいて、なかなか入れない。

2つ隣のお父さんが、勘定を払った後、こんなことを言って出て行った。

「コロナじゃないと本店には入れないよ」。

本当にそう思う。

「ホッピー」白に移行。

焼き物を焼いてもらった。レバーとシロ、カシラをタレで。

やっぱり盛りが美しい。

店頭のテーブルには若い子たちが楽しそうに飲んでいる。その若い子らは続々と入れ替わり立ち替わり訪れる。主に20代と見られる若者ばかり。

意外だった。

「大統領 本店」に若者が。これだけでも絵になる。

アメ横の酒場の開店比率は半分くらい。「たきおか」は営ってないし、「大山」も。しかしら「大統領」は開けていた。老舗の店だが、開店に舵をきったらしい。

まだ、明るいうちの一杯は何故こんなにうまいのだろう。そして、本来飲んではならない酒を、ひっそりと飲む酒にもちょっとしたスリルが伴う。

コロナが終息したら、「本店」にはあの賑わいが戻ってくるのか。戻ってきて欲しい反面、戻るとまた入れなくなる気持ちとがせめぎ合う。とにかく、今日はスペシャルな気持ちで飲んでいる。

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