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居酒屋さすらい 1787 - 営ってた - 「宗屋」(港区芝)

2021-06-15 21:19:30 | 居酒屋さすらい ◆立ち飲み屋

有給消化をしているものの、引き継ぎの関係や持ち物の整理、仕事の片付けなど、月曜日は出勤にしている。仕事の後は人と会うため某所に行き、会合することが最近の習慣になっている。会合の後は新橋へ赴き、酒を飲んで帰るのが秘かな楽しみだ。この日、終業後の会合で、Oさんから、こんな情報を貰った。

「田町の『宗屋』が営っている」。

これまで同店は政府の要請に従ってきたものと認識してきた。休業要請、20時までの酒類の提供。そして今回3度目の緊急事態は全面的な酒類の提供自粛。しかし、とうとう店を開けたらしい。ただ、Oさんによると、どうも酒類は提供していないと店頭に書いてあるらしい。確かに、「魚三酒場」は酒を出さずに営業しているらしいから、それだけで自粛要請に応じていないと判断するのは早計だ。

では、果たしてどうなのか。この目で実際確かめてみる必要がある。

「宗屋」の前まで行くと、確かに灯りが灯り、店内から賑やかな声が聞こえてきた。確かに営っている。ただ店頭の「酒類の提供云々」という貼り紙は確認出来なかった。お店に入り、カウンターにポジションすると、マスターは「へい、らっしゃい」と声を掛けてくれる。どうやら、忘れられていなかったみたいだ。マスターはすぐさま自分にいつもの奴を用意してくれる。あの琥珀色の強い奴。

ただし、これがお酒か否かは、分からない。お酒っぽくもあるし、そうでないようにも見える。何しろ、自分は「『梅割り』をください」などとは一言も言ってないのだ。

「今日はレバー、終わってしまいました」とマスター。

残念。仕入れを調整しているのかな。

ならばと「タン刺し」をオーダー。時刻は19時半過ぎ。それにも関わらず、焼き物も続々とネタがなくなりつつある。

あぁ、「ハラミ」を頼みたかったが、ちょっと遅かったか。ならば、「煮込み」で繋ぐか。

そしてカウンター上に飲み物のグラスを置くと、マスターはまた無言で透明な液体と琥珀色の液体の二液をそれぞれ注いでくれた。

「煮込み」はある種独特の香りがある。ふんわりとした柔らかい香りだが、それが何に由来するかは分からない。ただ、これまでどこの居酒屋で食べてきた煮込みとは明らかに香りが違う。

しかし、お店は混雑していた。黄金色の炭酸や薄ピンクの飲み物があちこちを行き交っている。恐らくそれらはジュースなのだろう。 

以前は「ユッケ」をオーダーする人が多かった。この日は「センマイ刺し」を食べている人がやたらと目につく。

そこにお客が入ってきた。残念ながら、カウンターもいっぱいだ。ならば、今夜の自分はお開きにするか。いつもは3杯いただくが、今宵はもう充分。

思いがけず、「宗屋」に来ることができた。それだけで、もう胸がいっぱいになった。いっぱいでなく、二杯飲んだが、酔いはない。やっぱり、さっきの琥珀色の飲み物はお酒ではなかったのだろう。気持ちよく、帰りの電車に乗り込んだ。

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