ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

ジェリ母ちゃんと呼びたい JERI JORDEN

2009年03月14日 | 女性ボーカルJ
SCORE/SLP-4025/JERI JORDEN/EASY LIVING/

久し振りの“J”欄のシンガー登場でジェリ・ジョーダンですが、この人ジャケ写真を見るとどこかで会ったような親近感を感じさせる女性で、はてどこで会っただろうと想いを巡らせているとなんとなく自分のお母ちゃんにどこか似ているように思えました。そういやぁ~、色黒のところはバレーボールで鍛えていた母にも通じるし、何となくジェリ母ちゃんと呼びたいですね。ジャケのデザインは洒落ているのにどこか垢抜けないのはそういうイメージが湧くからでしょうか?顔の筋肉のたるみや脚の浮腫ではないでしょうがどことなく引き締まらない足首がその辺りを歩いているおばちゃんともダブってしまいます。臆せずそういう自分をさらけ出している彼女に拍手したいような気がします。

このジェリ母ちゃんのリーダー・アルバムは多分これ1枚だと思うんですが、録音はこれ以外にもしているようです。ライナー・ノートの紹介文を読むと彼女はオクラホマ生まれでTULSA大学に在籍していた頃は劇団員としてオクラホマやTULSAで活動していたのですが、徐々にシンガーへの夢が膨らみ始めリノのメイプス・ホテルで歌い始めほどなくPAGE CAVANAUGHトリオとレコーディングの機会を得ました。1955年にヨーロッパへツアーに出てマーティ・ペイチと共にレコーディングもしています。その頃にRED CALLENDERが彼女の歌を聴き、本アルバムの誕生のキッカケになりました。とライナーを読んで私的解釈をしています。ライナーを読んで彼女が参加している他のアルバムはないかとちょっと探してみましたが今回は見つかりませんでした。あるのか無いのかも知りませんが。
このスコアというレーベルでは、降伏したいようなキレイなお姉ちゃんがジャケットを飾るAL HIBBLERのI SURRENDER DEARやアート・ペッパーのMODERN ARTとかRETURN OF ART PEPPERも有るわけですが、(魔法の)アラジン・レコード傘下のレーベルらしいんですね。このレーベル、4001のショパンから始まって2番はロックでその他にブルースやタンゴのアルバムもあって4039番までアルバムを出してますが、中でもジャズ・アルバムが一番多いレーベルという事でもあります。SLP-4016のBLUE TANGOのジャケットも悪くないですね(もう手は出しませんが)
アルバムのバックを務めているのはギタリストのアービング・アシュビーやフルート/クラリネット/サックス奏者のバディ・コレットというメンバー、ピアニストはJOE ROTONDIとなっていて女性ジャズボーカル本のジミー・ロールズがピアノという解説とは差異があります。どちらが正しいのか僕には分かりませんのでアルバムに記載されたとおりに表示しました。ジェリ母ちゃんのボーカルは気怠い感じの歌い口です。彼女は白人ではないようですが、黒人シンガー特有の粘ばこい感じはなく聴きやすい印象です。アルバムを通じてやや1本調子なところは有りますが軽いタッチで気楽に聴けるアルバムです。ところで本アルバムはさほどに高価なアルバムではないんですが入手しようと思って探すとそう簡単に探せるアルバムでもないようです。多分最初の製作分ぐらいで生産終了した為に入手難となっているんじゃないかと思ってますが、どうでしょうか?ひょっとすると結構レア盤なのかも知れません。

パーソナル/ JERI JORDEN(vo), RED CALLENGER(b), JOE ROTONDI(p), BUDDY COLLETTE(fl.clar), IRVING ASHBY(g), BILL DOUGLAS(ds), FRANK CAPP(ds)

収録曲/A面/1, EASY LIVING/2, I DIDN'T KNOW WHAT TIME IT WAS/3, RIDING HIGH/4, SOMETIMES I'M HAPPY/5, PASTLE(Please Let Me Forget)/6, COCKTAILS FOR TWO/B面/1, DO IT AGAIN/2, YOU'RE PART OF ME/3, BABY I'M GONE/4, IS THAT BAD/5, DREAMING IS EVERYTHING/6, CRYING TOWELS/