ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

若々しい KARIN KROG

2009年03月17日 | 女性ボーカルK
(Norway)PHILIPS/631.062 PL/KARIN KROG/BY MYSELF/

今日は暑いぐらいの天候でした。車に乗ると汗ばむぐらいでもう冬物衣料をしまおうかと思うぐらいの天気でした。僕のBODY and SOULもすっかり春です。
 今晩は1937年ノルウェーのーオスロ生まれのシンガー“カーリン・クロッグ”を聴いています。彼女のアルバムではデクスター・ゴードンと共演した“SOME OTHER SPRING”が一番人気あるんですかね。あのアルバムも僕は気に入ってますが彼女が27歳の時、1964年の本アルバムもいいですよ(早くも結論づけてしまいました)。本アルバムはLPとしての彼女の初アルバムです。ところでカーリン・クロッグは前衛的なボーカルでスキャット多用するんで余り好みじゃないとおっしゃる方もいるでしょうが、そういう方は、SONET盤の“JOY”でアバンギャルド(おばんギャルどではありません)なスキャット・ボーカルを聴いてちょっと引いた人ではないでしょうか。JOYはボーカルを楽器として位置付けして挑戦したアルバムと思えばまた聴き所もあるアルバムでした(僕も回数重ねて聴いていませんが)。本アルバムは彼女の初に相応しく初々しいボーカルが聴けますが、すでにちょっと気怠さを感じさせる歌い口は当初から同じだったようです。
高田敬三氏は彼女のボーカルがジミー・スコットに似たことがあるとどこかで書かれていらっしゃいましたが、B-2のMOOD INDIGOを聴くとそう言われれば似ているように思います。がやはり彼女のボーカルの方が柔らかいです。収録曲についてはB-1のGEE,BABY AIN'T I GOOD TO YOU"ではミュートトランペットの口真似でアドリブをしたりして当時から多才なところを披露していますが、僕にとって本アルバムでの聴きどころはタイトル曲でもあるA-1のBY MYSELF、彼女のボーカルとバックの演奏特にドラミングの際立つ歯切れの良さが印象的です。またA面最後の“I FALL IN LOVE TO EASILY”でこの曲を唄う時の初々しさと歌い口が心にしっとりと沁みてきます。1964年という関係もあるかも知れませんが本盤は録音が特に良く北欧特有の澄んだ音質が感じられます。
PERSONNEL:: KARIN KROG(vo), EGIL KAPSTAD(p), KURT LINDGREN(b), PER LOBERG(b), JON CHRISTENSEN(ds)

収録曲/A面/1, BY MYSELF/2, LOVER MAN/3, KARIN'S KICK/4, I FALL IN LOVE TO EASILY/B面/1, GEE.BABY.AIN'T I GOOD TO YOU/2, MOOD INDIGO/3, 'DEED I DOO/4, I GUESS I'LL HANG MY TEARS OUT TO DRY/5, ALL BLUES/