三十路の食卓

食事の記録・食にまつわるあれやこれや
かっこいいごはんも いいかげんな飯も 全ては私のリアリズム(おおげさ)

パン焼き小屋へと、いざ東へ

2010-12-22 13:04:50 | パン侍
<12月12日の食事>
朝:ココアホワイトチョコベーグル(BAGEL&BAGELで購入)
昼近辺:濡れせんべい ツオップのパン二種程を二人で
夕方:豆のリュスティック(ツォップのもの) コーヒー
夜:コーンスープ SOY JOY・プルーン

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南柏に行く用事があった。
接客してもらいながら、好きな食べ物の話題になり、私はパンが好きだと挙げたのだった。
すれば彼女、ここからそう遠くないところに行列のできるパン屋があるのだと言う。

「もしかして『ツォップ』ですか?」
「そうそう!」
この辺松戸に近いのではと思っていたから、おお、やはり。
全国のパン屋ランキングでよく見かけるような、そういう界隈では有名な店なのである。

食いつきがよかったせいだろうか。
まだ行ったことはないと言い添えると、「そのあと寄ってみますか?」と。
いいんですか!

そして用事が済んだあと、彼女の運転で松戸方面に車を走らせる。
車中で「その近くの中学校に通っていたから、朝お母さんにお金渡されて、お昼をよくそこで買ってたな」なんて思い出話を聞いたり。
ありがたみも感じずにデイリーに食べるパンがツォップのものだったって、それは青い鳥は近くにいたんだみたいな話ですよ!

店の前へと。
そのとき時刻は午後2時ほどであったが、並ぶ人、人、人。
ええと、なにご飯のための買い物なのですかあなたたちは。
まあ人のこと言えないけれど。

さて、車から降ろしてもらい、先に行列に並んでいたのだが、後から来た彼女の談によると「パーキング探してたら、お店の駐車場があって、そこに停めてきましたよ」と。
行列と車で来る客を見越して駐車場を用意できるって、どれだけ安泰した人気を誇るパン屋なんだろうか。

前に並んでいた親切な初老の夫婦に話を伺う。
なんでも店内が狭く、少しずつしか店の中に入れないらしい。
二人出て、二人入店できるような。
だからこそのこの行列なのですね。
このご夫婦は札幌に住む娘にも送るのだ、と仰ってて、わざわざ送るほどのパンってやはりどれだけ。

待ちに待って入店のとき。
広がる、何十種類と並ぶパンの山…!
そう、ここは種類が多いことでも有名なのだ。
どこかの雑誌にて、俯瞰でここのパンをずらりと並べたパン特集の見開きの扉があったっけ。
で、ここまで並べば迷うわけだが、所持金と相談してハード系のパンを5種ほど購入。

帰りの車中で「半分こしましょうよ」と、彼女の買ったパンを分けてもらって食す。
普段は買わないような生クリームの乗ったデニッシュに、焼きたてのチーズ入りのパン。
美味い…!
やっぱりこれを日常レベルで食べてきたって、相当な贅沢ですよ!

それ以降、冷凍保存して大事に少しずつ食べているが、どれもこれも美味しくて。
連れて行ってもらえて本当によかった。
電車移動も時間がかかれば、最寄りの駅からもかなり歩くような場所にあるから、一人だったらまずは来れないもの。
彼女に感謝しつつ、また連れて行って欲しいなぁと早くも目論んでいるところだ。


銚子へ

2010-12-22 11:07:28 | ちょっと遠くに行きました。
<12月11日の食事>
朝:ランチパック・ホワイトグラタン ショコラ豆乳
おやつ:キャラメルスコーン カフェアメリカーノ @スターバックス 千葉駅店
昼:海鮮漬け丼 味噌汁 @銚子港のほど近く、確か「海坊主」って店だったような…
夜:レバ刺し レバー串 シイタケ串 カニ味噌とアボカドのサラダ 鶏とキノコの釜飯 など @庵狐 三宿店

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どんなきっかけだったかもはや薮の中だが、何か具体的な目的がなかったのにも拘らず、私たちの間でどうしたわけか銚子行き計画が持ち上がっており、それを実行に移したという一日。

しかし、銚子。
東京とは隣県だからと高をくくっていたら、特急を使わないと片道3時間もかかるのですね。
宇都宮に帰るのよりも時間がかかるとは!
房総半島の広さを思い知った次第。

日帰り旅行であるから、満喫すべくなるべく早く現地に着きたい。
お昼には着けるように9時集合にしたというのに、遅刻してきたり、途中下車してタバコ休憩したりという彼のペースに合わせていたら、結局は到着が14時くらいに。
おやつをちょこちょこ摂ってはいたものの、既に腹はからっぽを訴え…という訳で、観光もそこそこに、漁港近くの食事屋へと。

この辺りは観光客向けの食事処が多いのだろうか。
この店の価格帯も、安い定食で1200円ほど、高いのだと1800円という思い切った価格帯。
そんな価格の、採れたて海鮮の漬け丼がまずい訳がないだろうて。
結構な大盛りだったのをものともせず、無心に平らげてしまいましたよ。

少し街を散策し、銚子電鉄の駅へ。
記憶が朧だが、私は銚子電鉄に乗りたくて、銚子に行きたかったように思う。
漁港に近いところから、野山までを切り抜けていく小さな電車。
見慣れない車内吊り広告や、小さな駅に置かれた簡易トイレや。
に、ローカル線らしさを感じられて多いに満足!
私は少し鉄っちゃんの素質があるのかもしれない。
ああもちろん、名物の濡れせんべいも忘れずに。

終点の外川で降りて、犬吠埼に向かって歩く。
途中途中で立ち止まって撮影などしながら。
この日は風が強く、岸辺近くになると波しぶきがかかるほどで、寒さも手伝っておちおち眺めていられなかったのだが、それでも絶景。
弧になって眼下に広がる水平線に、沈む夕日、黄昏時。
海岸に苔のように密集して生えるサボテンも興味深く、穏やかな季節にまた来たいと思わされた。
温泉もあるようだしね。

犬吠埼の駅に出て、銚子行きの銚子電鉄へ。
この車両が桃太郎電鉄のラッピング車だったものだから、ゲームをしたことがないのに感激してしまった。
どういう経緯でコラボレーションしたか分からないが、銚鉄と桃鉄ってパッと見が似てる、という一点突破のみでこうなったのなら、この世界は素敵だ。

銚子に着き、JRに乗り換えて、また帰り道を行く。
濃い、一日であった。

今年もまたお疲れさま

2010-12-22 00:42:47 | 行きました。
<12月10日の食事>
朝:リンデのドイツパン ウォッシュチーズ コーヒー
昼:お弁当(玄米ご飯、鮭のムニエル・カレー味・野菜の煮物、エノキの食べるラー油和え、トマトとブロッコリーの温野菜サラダ)
夜:忘年会。いしりみぞれ鍋(〆雑炊) 生牡蠣 ゆで豚のサラダ 鯛の塩焼き ビール ディタグレープフルーツなど @魚・旬菜とお酒 心 神楽坂

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少々早いけれど、一年分の感謝の意と労いを込めて。
おつかれさまでした。
今年の残りと、また来年も、宜しくお願いいたします。

切って揉んで洗って煮詰めて、柚子

2010-12-22 00:38:47 | 作りました。
<12月9日の食事>
朝:柚子ジャム パン色々 カフェオレ
昼:デリ吉のKUONカレー
夜:お弁当(玄米ご飯、タイ風野菜炒め、鶏ネギ塩)インスタント味噌汁

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うちの実家には、祖父か父の趣味かで柚子とブルーベリーの木が生えており、彼らが故人となった今になってはどうしてこの木を選んだのか確かめる由がないのだが、ともあれ出荷用ではないからほったらかしで、結果的に世間に持て囃される無農薬の果実というやつで、本日のはそれでジャムを作りましたよ、という話。

して、帰省した際に、ジャムにするべく柚子を5つ持ち帰ってきた。
普段なら柚子湯にして終わりだから、柚子を調理するのは初めての事である。

色々勝手が分からないから作り方を調べたのだけれど、いやはや。
こうも手間暇かかるものだとは。

参考にしたのはこちら。
Cookpad【柚子マーマレード*柚子のジャム】

要は、苦味や渋みを除去すべく、切り刻んだ皮を何度も水洗いせねばならないし、一晩水に浸けなければならぬ、そして煮込む時間は二時間ほど。
冬に旬を迎える柚子を水洗い、というのは極寒の中では酷だし、一晩置いて、その後煮込みに二時間となると、時間をまとめて取るのも難しいではないか。
考えた挙げ句、果実を解体~洗浄~水に漬け置きを朝に出勤する前に済ませ、煮込む作業を帰宅後にすることにした。
睡眠時間が削られるが、やってみたくて仕方ないのだ、やむを得まい。

で、まずはの下準備部分。
ここで皮/果実/種子/房とに分け、食用しない種子と房もとっておく。
ここにはペクチンという凝固成分が含まれ、果実や皮と一緒に煮込むことで、ジャムをジャムらしくするという算段。
柑橘類以外のジャムを作るのにレモン果汁を加えたり、あとはフルーチェが固まるのと同じ仕組みらしい。

その解体にも手を焼いた。
なんせ柚子という奴は種が多く、果肉があまりないのだ。
また、房から果肉が剥がれにくい。
結果としてあまり果肉を確保できず、皮も使うジャムだったから良かったものの、もし果肉だけを使うなら侘しくなるような量しか作れなかったのではないか。
皮を細長く刻むのも一苦労で、しかし作業を進めるごとに漂う匂いが素晴らしいのは、なんとも喜ばしい。

そうして水洗いした皮を水に漬けて、一仕事を終えて帰宅し、迎えるは煮込みタイムである。
皮を、紙パック(出汁や茶っ葉を煮出す時に使うもの)に入れた種子と房、それらがかぶるくらいの水と供に、一時間ほど煮込む。
そうして柔らかくなってから、今度は果肉・果汁と砂糖を入れて更に一時間、というのがセオリー。

私は砂糖の代わりに蜂蜜を使ったのだが、もしかしたらそれが凶と出たかもしれない。
粘度が高いものだからと、全体に蜂蜜が行き渡るようにやたらめったら鍋の中身をかき混ぜまくった挙げ句、種子と房が入った紙パックが決壊してしまったのである。
種子は面倒なものの除去すればいいとして、問題は房の方だ。
除去不可能なほど、ジャムの中に溶け込んでしまったのである。。。
なるほど、ペクチンとはかくも固まるものかというデロデロのものが出来上がってしまった。

火から下ろすタイミングが分からなかったが、まぁ、ここらで、と作業を終え。
ビンに詰めれば中くらいの瓶に二本分強。
柚子自体は小さくとも、皮まで使うのだからさすがに大した量になるな。

そうして出来たジャムを、翌朝に、いざ実食。
ううむ、マーマレードとは得てして苦いものだが、にしたって苦い。
水に浸す時間は足りていたから、糖分を控えめにしてしまったのが原因か。
果物の半量ほど使う糖分の量に恐れを成し、幾分抑えてしまったのだ。
菓子類を自作する時の罠で、そして、なるだけしてはいけない行為である。
理由なき糖分などではないのだ、と思い知った。

ただ、癖のないフランスパンではジャムの苦味を感じやすかったが、癖のあるドイツパンとは結構相性が良く。
何事も適材適所だと、それもまた学んだ思い。

しかしこのブログを設置して以来、リンゴとショウガのジャムを数回、ブルーベリー、柚子といったジャムを作ってきたが、成功と呼べたのは最初のリンゴとショウガのジャムだけなのではないか。
料理が不慣れで、レシピに頑として従っていた頃の話である。
珍しく作るものこそ、基本を忘れるなと、これもまた学んだうちの一つ。