冒頭写真のなます皿は染付の5枚組にもう一つ半端も加えて6枚組にして買ったもの、中心はよくある松竹梅だが周りの図柄がちょっと変わっている、時代は幕末まであるかどうかは分からないが明治でも初めのほうだと思うのだが。
その外周には人気となっている蛸唐草が描かれているのだが、染付藍の中で白抜きになっているからちょっと気が付かないけど、これは墨弾きという方法らしく、最初に墨で蛸唐草を描いてあとから呉須をかけると、窯焼きしたら墨の部分はとんでしまうからこうなるのだそうで、ちょっとばかり不思議な感じの図柄となっているのがいいでしょう。
これは辻堂のほうで古伊万里に入れ込んだという人が手放したもの、こういう器はあくまでも上物ではないから収集家にはそんなには貴重なものではないのでしょうね、素朴さの中に味わいがあり、なおかつ料理が映えれば嬉しいという日用使いの器ではあります。
2009年3月のものの一部修正しての再掲です