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ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

旧HPからの移行版***上布と麺と斉藤清に出会った旅 越後・会津3/3 2001.9.22(土)~24(月)

2012-09-28 17:02:04 | 旅日記

 9時半に宿を出発、昨日の道を戻って会津若松へ向かう。ちょうど会津祭というのが毎年秋分の日に行われていて、昨日に歴代藩主の武者行列が行われたはずで、前に2回ばかり見ているので今回はパスしたのだが、今日は小学生の鼓笛隊パレードがあるということで交通規制が一部されていた。市内には観光客専用無料駐車場があるのが会津若松のエライところで、それでも祭りだから最後の一台で停めることができてヨカッタ、それではと街を一歩きすることに。ここにはもう何回も来ているのでので昼迄ブラブラして、何かメッケものに出会えればいいなぐらいで。

                            これは以前の歴代藩侯行列のときに

 この町には江戸時代からの店舗建物の竹細工の竹藤を初めとして、老舗としては漆器の鈴善、土産物の鈴木屋利兵衛、味噌田楽と胡麻油の満田屋(最近は12時前から奥の田楽料理店内は満席で、日本酒をやらかす手合いも)、和菓子の会津葵などを廻って、とあるギャラリーの前に来るとなんと斉藤清の版画を展示中の看板が、中に入ると20点以上も並べている。店員に値段を聞くと作品毎の人気で変るそうだが、人気の会津の雪景色シリーズで70万円程度とのこと、1点だけあった犬の絵も初めて見るもので愛嬌あるダックスフンドがこちらを見つめていた。どれもいい作品だったけれど、さすが二枚目は買わなかったけれどね。
 会津観光でもう一つ加えると、会津葵の主人が会津復古会なるものを組織していて(参加店は老舗名物店が揃っているが満田屋だけは何故か入っていない)、数年前に戊辰戦争の和解を長州から申込まれた時には、今でもそれを拒んだ中心にこの会があった由。そういう拘りの店々が揃っているのだから全部立寄りたいのだが、歩いては回りきれないから市内観光には貸自転車を使うことをお薦めする。この地では山田木綿など工場直接に購入すると、大方の製造販売の店は何割か値引きしてくれるというおおらかさも嬉しいもの、歴史のある町はそういうものなんでしょうかね。この店には昔2回目に訪ねたとき、女房がその前年買った生地でスーツ風に仕立てたものを着て入って行ったら、こういう使い方もあると家族全員を呼んで喜んでいたことがあって、幕末の怨念は別にして本当は心優しい人たちの町というべきでしょう。また造り酒屋も喜多方同様に何軒もあるし、工芸品では会津漆器だけでなく慶山焼窯元や赤ベコや絵ローソクなどは見学や体験もできるから貸自転車で市内一周巡りをしてみたいもの、我々は子供が小学校ぐらいの時に鶴ヶ城や白虎隊の飯盛山などの名所旧跡を含めて回っているけれど。

                            満田屋の奥は田楽の食事処

                            山田木綿、右が工場

                            山田木綿の内部売店

 焼物では車で20分ほど南に会津本郷焼の窯元が集まっているところがあるので、お好きな方は是非訪ねて下さいとも付け加えておく。もともとは東北では珍しい磁器物が焼かれていたというが、加えて民芸陶器もあるという窯業地で、一時は碍子なども作っていた時代があったらしい。現在でも磁器に色絵の窯元が多いけれど、民芸運動で評価をされた宗像窯などは有名になって、今や本郷焼の主流みたいに思われている。民芸風鰊鉢で国際コンクール最優秀賞を貰ったその宗像窯には、先代<現在は先々代>の時代に柳宗悦も訪れたとか。今はそのまた後継ぎが親子共々で伝統工芸展に入賞していて、かなり高いお値段になっていますよ。ほかに僕が好きなのは磁器風の酔月窯や絵が旨い富三窯<今は代替わりしていると思われる>など。酔月窯の素朴な絵の丈夫な器は、格安品も裏のほうに置いてあって、お買い得で普段使いにいいから気に入ったものがあればゲットしておこう。お買得と言えば毎年8月第一日曜は、ここの陶器市が開催される。早朝5時の花火打上げと同時に販売開始というので、下見を済まして目星を付けた窯元の展示品を今にも掴もうと待つ買物客の姿は浅ましくも可笑しくもあって、僕も数年前にその仲間入りをしたことがある。その市には周辺の個人作家や相馬焼の業者、はては農工具などを売るテントまであって結構面白い市でしたよ。

                            宗像窯

                            酔月窯

 さて、いつもなら会津駄菓子長門屋の名物若女将に教わった鶴ヶ岡茶寮で昼食というところだが、帰りの道のりが長いので12時には飯抜きで会津を出発する。なお食事では蕎麦なら有名な桐屋(だいぶ前に食べた時はえらいショッパイ汁だったなという記憶があるが)、郷土料理の田季野(ここはコースは高いのでわっぱ飯しか食べていない)、鰻のえびや(炭に拘り会津米も炭火で炊くとか)、武家料理はふくまん、和洋二人のシェフがいるHirano’sなどもお薦め、郷土料理ではわっぱ飯や身欠ニシンだけでなく棒タラやこつゆも食べてみたいもの、旅館も兼ねる渋川問屋(冒頭写真)は昔の商家をそのまま生かしレトロな雰囲気で、これら名物が組み合わされた食事で人気がある。食事処でも会津はまだまだいい店があって、やはり由緒ある城下町の伝統というのは侮れませんな。

 ここから横浜までの道乗りとしては、これまでにも磐越高速で東北道のコース、一般道を羽鳥湖から西郷村に抜け白河で東北道のコース、会津西街道をそのまま宇都宮迄出て東北道という3コースを走ったことがあるが、今日は多少は遅くなっても良いからと宇都宮で餃子を買っていくことに決し、途中は昼飯をとらずただひたすらに西街道から塩原温泉経由で、最後は4号線の渋滞を避けてナビを頼りに市内に3時半に到着。道路沿いにはキノコや野菜、果物などの販売所がいくつか固まってあったので、一箇所会津高原近くに立寄ったけれども、東京よりは安いものの昭和村などと比べるとそこそこの値段はしていて少しだけ買っただけ。山形などでは朝市はそこそこの値段だが、道沿いのテント販売はもっと安いというのと反対で、こういう観光客のみ相手の場所は避けて探さないとダメみたい。

 また旅のルートで付け加えると、このルートの途中の湯野上の先で、右手の山に逆戻りするように入った所にある大内宿は、TVにも良く紹介されるようになったが、今時こんな宿場集落があったのかという見事なもの。緩やかに傾斜する道の両側に今なお茅葺屋根が連なり、信州上田の海野宿以上にレトロな雰囲気を満喫できる。江戸時代は会津西街道の宿場町として栄えたが、自動車道路が別に作られて取り残されて奇跡的に残ったとか、山奥で生まれ変わることが出来なかったのが今や幸いということだね。<最近は観光銀座というぐらいの道筋になってしまい、どの家も土産物屋や食事処となっていて大賑わい、冬場の雪の時期のヒッソリした佇まいが一番とは地元の人のお言葉>

                            大内宿1

                            大内宿2

 宇都宮では市が餃子マップなるものを出しているほど力を入れている。それには出ていないが中国から帰化した老人がやっていた若草にある幸楽という小さな店で、鶏からとったスープ餃子が旨かったのが僕の宇都宮餃子の初体験で、それから時々食べに立寄るようになった。今日は人気店みんみんで修行し暖簾分けしたみんみん睦町店にと、前の長崎屋<その後別の経営に移った>に車を停めて行く。ここはラーメン(本店は餃子のみ)も旨いので焼餃子と一緒に頼み、お土産も焼いたものと生を注文、あっという間にたいらげて家路に。さて鹿沼ICから乗ってみれば事故渋滞、今日は首都高速も含めて3ヶ所で事故、どれも処理が済んだ所での渋滞だったらしくその割には流れてはいたが、でも家に着いたのは8時近くになってしまい、キノコの炊込御飯は明日ということに、おつかれさんでしたねぇ。

 ということで、今回はからむし上布と麺類と斉藤清がキーワードの旅となりましたね。

  店データ
     ドライブインふるさと館  中里村田沢 1522          0257-63-4545
     欅亭              塩沢町南田中 711         0257-83-6679
     わたや            小千谷市本町 2-3          0258-82-2258
     季の郷 湯ら里       只見町深沢温泉            0241-84-2888
     からむしの里        昭和村下中津川字中島 6     0241-57-2204
     玉梨豆腐茶屋       金山町玉梨 363           0241-54-2743
     玉梨とうふ茶屋      合津若松市七日町 3-35     0242-29-1028<閉店>
     斉藤清美術館       柳津町柳津字下平乙 187     0241-42-3630
     大安食堂          喜多方市字三丁目 486      0241-22-6268
     蓮沼製麺          喜多方市字諏訪  208      0241-22-0543
     清川商店          喜多方市字ニ丁目 4659    0241-22-0233
     悠ゆ亭            猪苗代町林崎 461         0242-63-1900
     鶴ケ岡茶寮         合津若松市東栄町 8-47     0242-26-6052
     満田屋            合津若松市大町 1-1        0242-27-1345
     桐屋             合津若松市上町 2-34       0242-25-3851
     桐屋 夢見亭       合津若松市上町慶山 1-1      0242-27-5568
     田季野           合津若松市栄町 5-31       0242-25-0808
     ゑびや           合津若松市馬場町 1-21      0120-291-288
     ふくまん           合津若松市栄町 8-49       0242-24-6377
     Hirano's          合津若松市山鹿町 6-12      0120-227-033
     長門屋           合津若松市川原町 2-10     0242-27-1358
     渋川問屋          合津若松市七日町 3-28     0242-28-4000
     竹藤民芸店        合津若松市中央 1-2        0242-22-1068
     鈴善漆器店        合津若松市中央 1-3        0242-22-0680
     鈴木屋利兵衛       合津若松市大町 1-9        0242-22-0151
     山田木綿織元       合津若松市七日町11-5       0242-22-1632
     宗像窯           会津本郷町本郷上甲 311     0242-56-2174
     酔月窯           会津本郷町瀬戸町 3174      0242-56-3103
     みんみん 睦町支店   宇都宮市睦町 6-11        028-637-5715

       <その後は場所は変ったが昔の幸楽の孫がやっている同じ店名の餃子とラーメンの店が僕のお薦め>

                       

                                

             <現在は会津本郷(今は会津美里町)から大内宿までの直通でつながる道路が出来ている>


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