
今回の軽井沢の短期滞在中は毎日温泉に浸かることとなって、僕は山荘の風呂には入らず仕舞い、女房の方はもうかなりヒンヤリしてきたからと温まってから寝ると風呂を使っていたが、折角にも温泉に入ったら肌に付着した温泉成分をその日のうちに流し去るようなことはすべきでないというのが僕の信念だから、なんて大仰な、本音は晩酌で酔っぱらったらもう風呂は面倒ということなんですよ。冒頭写真は浅間山の雄姿、温泉とは関係ないですかね、でも僕は東信地区の温泉に入ると浅間山はどちらかといつも気になるんですよ。
今回最初に入ったのは長門牧場の帰りに立ち寄った旧望月の奥にある春日温泉の国民宿舎もちづき荘でここは初めて、かなり大型の宿でどんな風呂が待っているかと期待して行ってみるとまずまずの大きさではあるが内風呂だけというのにはちょっとばかりガッカリ。ところが温泉に浸かって見たらヌルツルッとした纏わりつくような泉質はかなりのもの、湯口には飲泉できるとあるし正真正銘の源泉掛け流しで湯船からドンドン流れ出させている。源泉湯温は25℃という沸かし湯なのにこんなに流し出してもいいのかと豪気なことですなぁ、洗い場のカランからも源泉が使われていてこういうスタイルは信州では田沢温泉有乳湯に匹敵する。とにかくPH9.6というアルカリ度が高い湯にゆっくり浸かって出てきてから足を見たら、角質化したところがふやけただけでなく全部が手で簡単に剥がれてとれてしまったのには驚いた。それとこの日の男風呂からの眺めがまたよくて、南の渓谷に連なる風景は日本の懐かしいふるさとですなぁ、露天が無いから窓からゆっくり眺めることとなった。
実はこの隣にあるゆざわ荘の温泉にはかなり昔に入ったことがあるが、その時はただサラリとした湯だなぐらいの記憶しかなかったから驚いてしまって、帰りがけにフロントの女性にそういう話をしたら、あちらは循環湯でこちらは完全な掛け流しですからということであったが、それだけでこんなにも違うんですねぇ。
もちづき荘正面側
温泉成分表の一部
レトロ手書きの看板も
宿の前から渓谷方面を
今回も近くて安いからと3回も利用してしまったのが軽井沢町営の木もれ陽の里の温泉施設、茅野の芹ケ沢温泉から運搬してきた湯ということだがやはりそれでも体はよく温まる、慣れない庭作業などで痛くなった座骨神経痛の多少の癒しにはなったかな。
温泉棟側のアプローチから
まだカンカン照りだと車内は暑くなるからとゴン太を乗せていた日には、夏場もよく利用した旧浅科の穂の香乃湯へと、でも今回は1回だけ。実は現在の佐久に合併した旧浅科から望月にある4つの温泉施設の共通回数券を買ってあることもあって、とにかくこれらにはよく来ちゃうんですよ。その温泉はここと布施温泉、春日温泉のもちづき荘とゆざわ荘である。
穂の香乃湯正面
玄関
今回は田沢温泉の共同湯の有乳湯には短期間だったのに2回も、というのも道の駅あおきに天然キノコが沢山売られていたことから帰る日にもこちらまでわざわざ廻って松茸などを買って帰ったから。でもここの温泉はシミジミと良い湯で僕のお気に入り、とにかく鮮度抜群の小さな気泡がビッシリと肌を覆うぬるめの湯には長々と浸かっていられる。こちらの成分表にもPH9.6とあったがヌルリ感は春日温泉ほどではなく、角質部分も剥がれてくるということはないが、仄かな硫黄臭がまた違った温泉風情を感じさせてくれる。この建物の半地下には足湯もあるが利用している人は見たことが無い、だってここの入浴料金が200円なんて安いから、足だけじゃなく身体全体を浸かっちゃいたくなるよね。
田沢温泉の共同湯や旅館が並ぶ石畳の道
有乳湯には足湯もあるが
信州でもトップクラスの絶景の温泉だと思う小諸の高台にあるあぐりの湯にも帰る前日に、この日は天気が良かったから浅間山を望む眺望を露天風呂から楽しもうということで、この露天が40℃ぐらいとぬるめなのがいいんですよ。途中で70歳ぐらいの一団が入ってきて、露天風呂からあの山に登って来たんだと気勢を上げていたが、浅間山の隣の黒斑山の頂上まで全員が到達とは今時の老人は元気なものだ。秋風に吹かれて露天でノンビリと堪能し、あとは併設の農産物直売コーナーで格安のリンゴなどを買って帰ることとなった。
あぐりの湯全景
一番右が浅間山、その左が黒斑山