2、3日は春を思わせるような日もあったが、立春を過ぎても春まだ遠しの感。今年の冬は寒いという。北日本の積雪も例年になく多く、処により記録的な降雪量を記録したところもあるようだ。近くの公園などを歩いてみても芝はまだ褐色の色を呈し、葉の緑も生気がない。しかし、そんな中にも春の彩りをいち早く告げる兆しも感じられる。
残雪の中から顔を出したクリスマスローズ。
残雪の中から顔を出したクリスマスローズ。
来月の桃の節句を控え、お雛様を…。子供も既に社会人、お雛様を飾る状況ではないかもしれないが、この時期になるとなんとなくお雛様の姿が見たくて準備する。一年間の年中行事、そのいくつかは毎年毎年なんとなく繰り返されているようでもあるが、見えないところに感じさせられる漠然とした郷愁。それなりの年月を生きてくると、理屈抜きに感じるものがある。文化の継承というものはそんなものかもしれない。
寒いときの燗酒。鍋物でゆっくりと飲むのがいい。燗の温度は日本酒によって微妙に違う。およその目安は40度から50度。寒い冬の夜は濃くのある芳醇で酒本来の癖のあるものがいい。お勧めの一つがこの酒。仕込みは江戸時代からの伝統のある生酛造り。自然の酵母とすり潰した米を使い、長い時間をかけて発酵させる。蔵元は福島二本松の大七酒造。燗酒愛好家の一品。