日本橋の三越で毎年開催されている報道写真展に行ってきた(25日・日曜日)。3年ほど続けて見ていて、どうやら我が家の恒例となりそうだ。
この時季、テレビでは一年をたらたらと時間をかけて振り返る番組の目白押し。だがここでは、今年の出来事が印象的なスティル写真によって鮮やかによみがえる。災害や事件、政治・社会からスポーツや芸能まで、いずれも選りすぐりの決定的な写真によって、そのときの記 . . . 本文を読む
米軍基地の辺野古への移設にともなう「埋め立て承認の問題」について、考えにも及ばない驚くべき事実がわかった。私が知らないということは、日本人の多くの人たちも知らないということであろうし、事の次第、その是非もたぶん認識されていないだろう。
結論からいえば、司法の最高機関とされる最高裁は、今月20日に翁長沖縄県知事に対して敗訴の決定を下した。しかし、さかのぼること一週間前の12日に、最 . . . 本文を読む
安倍政権による強行採決に歯止めが効かなくなった。秘密保護法、武器輸出関連法、TPPなど、そして直近のカジノ法案の強行採決。昔ならデモの一騒動ぐらいあったものだが、もはやスマートに思えるほどの強行ぶりにものが言えない。マスコミにしても多少気色ばむ程度の報道で情けない。国民の60%もの信認を得ている安倍政権のこと、文句は言わせないという腹づもりか。以前なら、地下組織のカジノ賭博が発覚し . . . 本文を読む
いま、アメリカで新たな投資が熱っぽく、いや静かに話題となっている。フェイスブックのザッカーバーグも投資し注目を集めた、「ソーシャル・インパクト(社会的貢献投資)」がそれだ。
イギリスのEU離脱のとき株や為替は、人々の予想を裏切って乱高下した。そうした影響を受けずに長期的なスパンで利益が見込め、同時にその投資が社会的貢献にもなるという新分野。なんとも公共性に富み、キリスト教社会なら . . . 本文を読む
今日は参議院選挙。事前の予想投票率は50%であった。どんな方法で導かれた数値か知らないが、国民のおおよその意思決定は把握されていることになる。何か面白くない。今回から投票年齢が18歳以上に引き上げられ、不確定な要素が加わったのに、国民の投票行動が大体予想できてしまうらしい。
個人権に関わる領域だと思うのだが・・。統治者側からすれば、日本国民は御しやすいということで、結構なことなん . . . 本文を読む
以前から存在しているにも関わらず、誰一人その存在に気づかないものを発見する。そうした自明性を新たに言いかえる、或いは作りだす能力をもつ人を、ひとは天才とよぶ。ニュートンがそうだ。誰もが林檎は木から落ちることを知っていたが、ニュートンはその自明的現象を「地球には重力があるから」と言いかえた。つまり言葉の表現だけで、N = kg·m/s2 という物理的なエビデン . . . 本文を読む
完璧に政権与党の選挙対策だとおもう「軽減税率」が、その実施に向けて混乱の様相を深めてきた。外国産の税システム、ルールを無理やり当てはめようとするからギクシャクするのだ。「税率」を「軽減」するのか・・。「減税」を「軽く」した「率」なのか・・。いや「減税率」を「軽く」するのか・・。「軽減税率」という四文字言葉は胡散臭く、正確な意味を伝えていない。対象は食品のうち、生鮮食品か、加工食品を . . . 本文を読む
このブログでは、鮫川村の放射性廃棄物仮設焼却炉の問題について何度かふれたことがある。ある日突然、福島県鮫川村に仮設焼却炉が建設されることになった。環境省と鮫川村役場が秘密裏にすすめたもので、自然が美しい里山を愛する地元の人々には知る由もなかった。建設地の地権者を含む周囲30軒の同意を得ただけで、その仮設焼却炉がどんなものか、どんな影響があるのか説明すらなかったという。
人々の心配は適中した。それ . . . 本文を読む
先日、「日本の不平等の行方 ピケティ来日講演を解剖」という朝日新聞主催のパネルディスカッションに行ってきた。 定員の300人は優に集まり、ほとんどが男性中高年層。うち女性は20人弱ぐらいだったが、なかなかの盛況ぶりだった。 さいしょ進行役の朝日の女性編集委員が「21世紀の資本」をまだ完全に読んでいない方はどれくらいかと尋ねる。八割ほどが手を挙げて、場内が苦笑いと安堵のため息であふれた。 また、生活 . . . 本文を読む
昨年の暮れに「21世紀の資本」を買った。実はまだ拾い読みしているぐらいの段階。大部の本を読む時は、まず目次や索引から面白そうなところを見つけだす。
索引のない本は買う意欲をなくす。高価で大部の本を出版するならば、引用文献の索引ぐらいは最低限のノルマだろう。
「みすず書房」はさすがに一流出版社で、原注は75頁あり図表一覧表も記載してある。これら参考資料・データはネット上から繙くことができる。
池 . . . 本文を読む
ノーベル物理学賞を3人の日本人が受賞した。誠に喜ばしいかぎりだ。
青色発光ダイオードという生活に身近な技術だから、私たちにもとても分りやすい物理学賞だ。
これまで素粒子とか宇宙の理論など、解説されても理解に及ばない。物理学賞のイメージは、お固く縁遠いものだった。
今回の受賞は、「ものをつくる」上で手先が器用な、地道な努力を尊ぶ日本人ならではの快挙であろう。
さて、今朝の新聞はそんなノーベル賞 . . . 本文を読む
小出裕章氏本人が遂にビデオニュースの画面に登場した。それまで電話を通じてではあるが、福島原発事故の現状分析と直近の予測を適確に語ってくれた。現時点でのリスク範囲、つまり最悪の想定を、私のような素人にも納得できるように噛み砕いて解説してくれた。話の整合性、科学的な裏づけは十分に納得でき、小出氏の語り口は丁寧でぶれがない。現場にいないにも関わらず、彼の「想定の範囲」は日本で最も信頼にたるものだった。 . . . 本文を読む
郵政民営化なくして行政改革はなし。官業を民営化すれば経済は活性化する。これができなくて、日本の構造改革はできるのか。 これがわが小泉首相の理路である。これを争点として、自民党が内部分裂し、衆議院も解散した。 今度の選挙は、郵政民営化だけにスポットが当てられ、正否を国民に仰ぐものになりそうだ。 でもなぜ、郵政民営化だけが緊急の課題なのか。私は郵政事業は民営化した方がいいと思う。しかし現法案の . . . 本文を読む