小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

参議院選挙の日におもう

2016年07月10日 | 社会・経済

 

今日は参議院選挙。事前の予想投票率は50%であった。どんな方法で導かれた数値か知らないが、国民のおおよその意思決定は把握されていることになる。
何か面白くない。今回から投票年齢が18歳以上に引き上げられ、不確定な要素が加わったのに、国民の投票行動が大体予想できてしまうらしい。

個人権に関わる領域だと思うのだが・・。統治者側からすれば、日本国民は御しやすいということで、結構なことなんであろう。
結果が実際に50%前後であるかどうか、今日の楽しみの一つになったとしようか。

わたし自身は期日前に済ませていて、確かに投票した時には私たちだけしか投票所にいなかった。
公民館の玄関と部屋の入口に、誘導する方が一人ずつ。投票用紙の受付と本人確認に2名、選挙区と比例区の投票箱に各2名が配されていた。全体で8名の人員配置。この体制で約1週間ほど維持される。選挙でもたいへんなおもてなしだが、人件費も相当なものになる。

選挙当日にいくのが本来であろうが、人が多くてせわしないし落ち着いて投票する気分にならない。期日前だとティッシュやら植物の種、子供連れには風船などのプレゼントがある。ここ3年ほどは期日前に投票しているのは、そんな余禄の目当てだけではない。やはり事前に立候補者を見定めるために、真剣に検討する心の準備を自らに課すことになる。当日に行くよりも、余計に慎重に選ぶ構えができるのだ。

さて、今回の参議院選挙の「争点」は、期日前の時点でも「本丸」が隠されていた。焦点をぼかし、いつになっても曖昧な印象だ。

今朝の読売新聞をみる限り、その点はっきりした見出しだった。但し、「アベノミクス是非問う」というタイトル。なんとなくだが「アベノミクスの結果よし」という分析があるのか・・。
争点を隠しているとマスメディアの姿勢は問われていたが、今日に至って読売は堂々と「アベノミクスの是非」を掲げた。読売の購読者数1000万人ほどは、この見出しをみて弾みがつくのだろうか。

アベノミクスは失敗していない、2,3年まえに較べれば株価も上がったし、有効求人倍率も上昇した? 天下の読売、その読者たちはアベノミクスの恩恵に与った人々が多いのであろう。
ちなみに、社説の見出しは「未来を見据えた冷静な選択を」で、リードが「経済と安保政策を吟味したい」なぞと優等生的であり玉虫色的な、これこそ「いい加減」なものだった。

 

▲普段は読売を取っていないが、1週間程前に無料で配達(7日分)させてくれという勧誘が来た。購読者数1000万人を割ったという読売が、本腰で紙面を改革するのだという。たぶん電通などのマーケティング会社が絡んだプロジェクトだろう。感じのいい女の子が対応し、後ろには監視役ふうの男が控えていた。女の子が「アルバイトです」としきりに繰り返すのは、なにか責任逃れ、トラブル回避?

 

▲東京新聞は意外と大人しい。多くの一般人、つまり選挙民の写真を羅列。見出しも真っ当なものであり、投票を静かに訴えているだけ。東京では毎日、産経とさほど変わらない25,6万部の購読者数。名古屋、東海地方の中日新聞と合わせると350万部ほどだという。地域ブロック新聞といえ善戦しているほうだろう。


最後に、今回の選挙結果により憲法改正の素地はできるのか。この日本で、国民投票が行われることになるのか。憲法9条を改正して「戦争ができる国」としてアメリカのさらなる従属国となるのか? 

世界が大注目することになるし、ISやアルカイダの日本に対するテロ攻撃は、これから本格化したものになるだろう。東京オリンピックはどんなふうになるか、一市民として気になるところだ。




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