和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

勇将42/小説「新 ・人間革命」

2013年04月02日 06時48分15秒 | 今日の俳句
      小説「新・人間革命」

【「聖教新聞」 2013年 (平成25年)4月2日(火)より転載】



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勇将42(4/2)

 高松講堂の建設予定地で、寒風に吹かれながら、山本伸一は地元メンバーへの励ましを続けた。

 「ここに高松講堂ができたあとは、その隣に、さらに新しい四国文化会館を造る計画で進んでいるんです。
つまり、ここは、四国創価学会の中心となっていく地なんです。
皆さんは、その大法城のある地域を守っていく大事な使命を担っておられる。

 したがって、皆が地域にあって、信心の実証を示し、信頼されるお一人お一人になってください。
皆さんが地域で信頼、尊敬される存在になることが、そのまま信心の勝利、広宣流布の勝利になるんです。

 では、ここで万歳をしましょう。体も温かくなるから。
皆さんの健康、長寿、地域の発展、高松講堂の完成を願っての万歳です」

 「万歳! 万歳!」という、皆の元気な声が冬空に広がり、拍手が響いた。

 「講堂が完成した記念の催しの時には、地元の皆さんは最前列に、誇らかに座ってください。
では、記念撮影をして、すぐに解散しましょう」

 皆が笑顔でカメラに納まった。

 「大事な仏子である皆さんが、風邪をひいてはいけないので、これで終わります」

 皆の輪の中に、何人かの高齢の男性がいた。伸一は、吹きつける寒風は、老齢の身には、こたえるのではないかと思った。

 伸一は、手袋をした手を差し伸べ、彼らの顔を包み込むように覆って温めた。

 「寒いでしょう。わざわざありがとう」

 近くの国道沿いに、たこ焼きの屋台が出ていた。それに気づいた伸一が言った。

 「みんなで、たこ焼きを食べましょう。私がご馳走させていただきます」

 同行の幹部に買いに行ってもらい、寒風に吹かれながら、皆で頬張った。

 どこまでも、ありのままの伸一であった。

 励ましのために身構える必要はない。“幸せになってほしい”との、ほとばしる一念の発露が、自然に励ましとなるのである。


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