和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

聖教新聞/名字の言

2012年09月07日 11時10分05秒 | 今日の俳句
     名字の言

【「聖教新聞」平成24年9月7日(金)より転載


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(9/7)
 友に会いに行こうと、夏の東北を列車で走った。
視界に田んぼが広がり、彼方には、山々の稜線が折り重なるように、延々と連なる。
車両の窓枠が額縁となったような“一幅の名画”だった



絶景を見つめながら思った。
目まぐるしい変化の日々にあっても、心に大山のような指標があれば、泰然と生きられる。
目指す指標があれば、今の自身の立ち位置が分かる。
心にそびえ立つ山を登攀しようと苦闘する中に、充実の人生が築かれる――と



名峰といえば、富士に並ぶ山はない。
文豪・吉川英治の小説『宮本武蔵』の一節が頭に浮かぶ。
「あれになろう、これに成ろうと焦心るより、富士のように、黙って、自分を動かないものに作りあげろ」(講談社)。
池田名誉会長が、しばしば言及する有名な一節だ



富士は秀麗な姿をたたえつつも、山頂では烈風、時には豪雪が吹き荒れ、地下には赤々としたマグマがたぎる。
不動の自身をつくるには、試練の嵐に立ち向かう勇気、ふつふつと湧き上がる情熱が欠かせない



御聖訓に「難来るを以て安楽と意得可きなり」(御書750ページ)と。
真の安穏は、安逸の中にはなく、苦難との大闘争によって導かれる。
心に富士を仰ぎつつ、激戦を勝ちゆく堂々たる人生を、と誓う。               (城)



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