和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

奮迅19/小説「新 ・人間革命」

2013年05月25日 07時25分29秒 | 今日の俳句
      小説「新・人間革命」

【「聖教新聞」 2013年 (平成25年)5月25日(土)より転載】

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奮迅19(5/25)
 支部という活動推進の大切な要となる組織のリーダーとして、広宣流布を担っている支部長、支部婦人部長の苦労は、並大抵のものではあるまい。

 自身も若くして支部長代理として、個人指導に、座談会にと奔走した山本伸一は、その大変さを、身に染みて感じていた。
しかし、一生成仏に至る仏道修行が、容易であろうはずがない。
だから、伸一は、訴えずにはいられなかった。

 「皆さんの組織のなかには、愚痴や文句ばかり言う方もいるでしょう。
入会しているのに、学会に反感をいだいている方もいるかもしれない。
また、なかなか、こちらの誠意が通じない方もいるでしょう。
なかには、隣近所や一族からも疎んじられている、孤独な方もいるかもしれない。
そのなかで、わが地域に仏法の人間共和の都をつくろうと、広宣流布の指揮を執る皆さんのご苦労を、私はよくわかっているつもりです。

 なんの利害も考えず、自らの大切な時間を使い、命を惜しまずに、涙ぐましいまでに奮闘してくださる。
それは、まさしく、仏がなさんとされた『開示悟入』の労作業を、仏に代わって実践している尊き姿です。
仏の使いでなければ、日蓮大聖人の本眷属でなければ、決してできない崇高な努力です。

 その方々を、三世十方の諸仏が守護しないわけがない。
そうした皆さんが一生成仏できないわけがない。
そうでなければ、大聖人の仏法の真実の仏道修行はどこにあるのか!

 ここにこそ、大聖人の真の弟子として、元初の太陽に照らされ、大福運の輝きを放つ人生の凱歌があることは絶対に間違いないと、私は、強く、強く、断言しておきます」

 参加者は、その大確信に触れ、込み上げる歓喜のなか、新しき法戦への決意を固めた。

 伸一は、一句を詠み、結びとした。
  

  慈悲の剣

     王者のつるぎ
       
  師子奮迅


※ 小説『新・人間革命』
 ▲語句の解説
 ◎開示悟入

 衆生に仏知見(仏の智慧の異名)を開かせ、示し、悟らせ、入らしめること



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