和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

福光(四十二)新・人間革命

2011年10月21日 07時02分50秒 | 今日の俳句
    新・人間革命

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    福 光(四十二)

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 壮年は、山本伸一の指導を思い返すうちに、“山本室長は、今ごろ、どうされているのだろうか”と思った。


 “もう何日も、勾留されている。毎日、過酷な取り調べを受けているんだろう。出歩くこともできなければ、自由に家族と連絡を取ることもできない。そのなかで、室長は、学会の正義を叫び、必死に獄中闘争を展開されている……。
 その室長と比べれば、自分は、なんと恵まれた環境にいるんだろう。こんなことで、弱気になったり、負けてしまったら、室長は慨嘆されるにちがいない。
 負けるものか! 明日こそ、必ず折伏を実らせてみせる。室長、見ていてください!”


 こう心で叫ぶと、ふつふつと、胸に勇気がたぎるのを覚えた。


 雨は、一段と激しく降り続いていた。


 しかし、壮年は、意気揚々と大股で歩きだした。そして、雨に負けじと、学会歌を歌い始めた。広宣流布への闘魂は、この雨のなかで、強く、激しく、燃え上がったのである。


 法のために味わった悔しさは、やがて、栄誉と賞讃となって、わが人生を飾る。


 ――この時、いずこの地の学会員も、夕張の炭労事件を、自分と遠く離れた、北海道の出来事とはとらえなかった。また、大阪で起こった山本伸一の不当逮捕事件も、彼方の大阪の出来事とは思わなかった。すべて、自分を含む創価学会という一つの生命体が被った問題であり、自分たちに襲いかかった問題であると、とらえていたのだ。


 それは、「自他彼此の心なく」(御書一三三七頁)との御聖訓通り、金剛不壊の精神の結合であり、異体同心の実像といえよう。ここに、創価学会の永遠不滅の強さがあるのだ。


 文京支部日本橋地区の浜通りの同志は、獄中の伸一を思いながら、走りに走った。


 菅田歌枝も、入会間もない鈴村アイも、懸命に弘教に汗を流した。苦しい時には、「こんなことで弱音を吐いたら、山本室長に合わせる顔がないわね」と言って励まし合った。


【「聖教新聞・2011/10/21」より転載】
http://m.seikyoonline.jp/top/top?t=805&sk=377037b65d04f4e970507bffe8ed9125


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