和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

法旗(二十七)小説「新 ・人間革命」

2013年01月05日 09時28分42秒 | 今日の俳句
      小説「新・人間革命」

【「聖教新聞」 2013年 (平成25年)1月5日(土)より転載】


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法旗27(1/5)。
 愛媛県最高協議会での山本伸一の指導は、極めて具体的であった。
それは、一見、細かいことのように思えたかもしれないが、抽象的な話では、真意が伝わらないことが多いからだ。
指導は具体的であることが大切である。


 協議会のあと、伸一は、愛媛文化会館の二階ロビーで、今治市にある日蓮正宗寺院の住職と面談した。
彼は、最愛の学会員を大事にしてくれるよう、心からお願いした。


 引き続き、大広間で、役員、職員らと勤行し、懇談会をもった。
また、県青年部長と県男子部長の家族とも会った。
県青年部長は酒田法夫、県男子部長は木林周作という青年で、二人とも本部職員である。


 酒田には八歳と六歳と四歳の娘が、木林には生後六カ月の男の子がいた。


 伸一は、彼らの夫人に言った。


 「職員の精神は、会員への奉仕なんです。
ご主人は、私と共に、会員を守り、広宣流布に生き抜こうと決意されている。
何かと、大変なこともあるでしょうが、しっかりとご主人を支えてあげてください」


 さらに、子どもたちに語りかけた。


 「君たちのお父さんは、みんなの幸せのために頑張っている、偉い人なんです。
君たちも、お父さんのような人になろうね。
しっかり勉強するんだよ。
今日は、皆さんのために、ピアノを弾きます」


 伸一は、「荒城の月」や「さくら」などを弾いていった。


 途中で、木林の六カ月になる子どもが泣き始めた。
母親が申し訳なさそうに、子どもを抱いて、廊下へ出ていった。


 演奏を終えた伸一は、館内を点検しながら、四国長の久米川誠太郎に語った。


 「最高幹部は、幹部として頑張ってくださっている方のご家族を、徹して励ましていくんです。
将来、子どもが、“うちのパパは、なぜいつも家にいないの?”と疑問をもつこともあるかもしれない。
しかし、私が語ったことを思い出せば、父親を誇りに感じるでしょうし、自分も頑張ろうと思うでしょう」



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