和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

大道51/小説「新・人間革命」

2015年04月10日 06時45分09秒 | 今日の俳句
【「聖教新聞」 2015年(平成27年) 4月10日(金)より転載】



【大道51】

 山本伸一は、この八月六日の午後、東京・信濃町の聖教新聞社で原稿を書いたあと、カメラを持って外に出た。前庭で何枚か写真を撮っていると、創価女子会館での勤行会に参加した、三十人ほどの東北の女子部と出くわした。新聞社の見学に来たようだ。

 「みんな、どこから来たの?」

 伸一が尋ねると、皆が口々に答えた。

 「秋田です!」

 「そうか! 秋田からか。よく来たね」

 女子部の一人が言った。

 「先生! 東北の方面歌『青葉の誓い』を作ってくださり、ありがとうございました」

 「皆さんのことを思いながら作りました。

 秋田は、宗門の問題でも苦労しているね。大変だろうが、何があっても負けてはいけないよ。私たちは、大聖人の仰せ通りに信心に励んでいる。その広宣流布の火を消すわけには、絶対にいかないもの。

 女性には、悪の本質を鋭く見抜く信心がある。それが、民衆を守る力となる。皆さんは『東北の凱歌の人々』の先駆けだ。清らかに、聡明に、正義の旗を握り締めて、幸せの王女として生き抜いてください。

 記念だから、今日は、私が皆さんの写真を撮って差し上げましょう」

 歓声があがった。

 聖教新聞社前庭の植え込みをバックに、メンバーが並んだ。

 伸一は、カメラのシャッターを切った。

 「では、またお会いしよう。秋田にも、必ず、お伺いします!」

 夕刻、彼は、創価女子会館で行われた、アメリカのメンバーの研修会に出席した。

 指導を終えた伸一のもとに、東北女子部長の大池憲枝らが、歌の御礼にやって来た。

 「皆、大喜びで、『青葉の誓い』を覚え、東北各地に戻っていきました」

 「女子部の会合で発表したことに意味があるんです。女子部の皆さんに『新生・東北』の光となってほしいからです。女子部の歌声と笑顔は、創価の希望であり、力なんです」



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