和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

法旗(二十九)小説「新 ・人間革命」

2013年01月08日 19時32分58秒 | 今日の俳句
      小説「新・人間革命」

【「聖教新聞」 2013年 (平成25年)1月8日(火)より転載】


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法旗29(1/8)
 愛媛指導の二日目の朝、山本伸一が最初に顔を出したのが、愛媛文化会館の管理者室であった。
陰で黙々と会館を支えてくれている人にこそ、何度も会い、最大に讃え、励ましたかったのである。


 昼前には、婦人部の幹部と活動の進め方などについて語り合ったあと、午後には、文化会館の庭で記念植樹などを行い、松山市内の日蓮正宗寺院を訪ねて住職と懇談。
学会は宗門を守り、僧俗和合して広宣流布をめざす決意であることを訴えた。
彼は、各地の寺院には常に心を配り、大切にしてきたのだ。


 その後、これまで県の中心会館として使用されてきた松山会館を視察した。


 この日の夕刻、愛媛県幹部会が開催されることになっており、そこに出演する婦人部と女子部の合唱団が練習をしていた。


 「こんにちは!」 伸一の姿を見ると、歓声が起こった。


 「合唱団の皆さんにお会いできて嬉しい。歌は大事なんです。
どうか、勇気の歌声を、希望の歌声を、歓喜の歌声を、わが同志に届け、元気づけてあげてください」


 広宣流布の道には、常に学会歌の調べがあった。
弘教に走る歓喜の朝も、非難中傷にさらされた涙の夜も、同志は、学会歌を口ずさみ、自らを鼓舞してきた。

 「勇気を失うな。
くちびるに歌を持て。心に太陽を持て」とは、作家・山本有三によって広く日本人に知られることになった、ドイツの詩人フライシュレンの詩の一節である。


 広宣流布の使命に生きる地涌の誇りと歓喜こそ、心の太陽だ。声高らかに歌う学会歌は、地涌の師子の雄叫びだ。
そこに、汲めども尽きぬ勇気の泉が湧く。


 伸一は言った。


 「今年は、合唱運動も進めていきたいと思っているんです。
『支部制』になるんだから各支部で歌を作ることもいいでしょう。
明るく、朗らかに、文化の薫りも高いというのが創価の民衆運動なんです」


 そして彼は、皆のためにピアノを演奏した。


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