和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

法旗(56)・小説「新 ・人間革命」

2013年02月08日 13時45分58秒 | 今日の俳句
      小説「新・人間革命」

【「聖教新聞」 2013年 (平成25年)2月8日(金)より転載】


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法旗56(2/8)
 山本伸一は、「たくさんの人が集まれば、意見が異なるのは当然ではないですか」と言って微笑みを浮かべ、話を続けた。


 「学会は、多種多様な人びとが集まって、人間共和を形成しているんです。
老若男女がおり、世代も違う。
職業も違う。生い立ちも違う。
出身地だって違います。
それなのに皆が全く同じ意見であったら、むしろ不気味ではありませんか!」


 笑いが起こった。


 「でも、信心を根本にして、広宣流布のためという大目的に立ち返っていけば、心は一つになれます。
そうなれば、活動の進め方をめぐって、多少の意見の違いがあったとしても、互いに相手を尊重し、包容していくことができます。


 よく社会の組織では、方法論についての意見の違いから、憎み合ったり、分裂したりするケースがあります。
しかし、私たちは、信心を根本にすれば、それを乗り越えていくことができます。
ここに、学会の異体同心の団結の強さがあるんです。


 意見の違いから、互いに感情的になったり、憎み合ったりするならば、それは、生命が魔に破られた姿なんです。
私たちは、何かあったら、すぐに、御本尊という信心の原点に返ろうではありませんか!」


 伸一は、会場を見回した。
彼の視線が、前日、懇談した婦人部員の一人をとらえた。
彼女が、『私が弘教し、入会させたメンバーが退転してしまい、深く悔やんでいます』と語っていたことを思い起こした。
その問題についても、ぜひ、語っておこうと思った。


 「学会には実に多くの人がおります。
なかには、退転していく人もいるでしょう。
末法にあって正法を信受し抜いていくことは、極めて難しいことだからです。
大聖人は『修行の枝をきられ・まげられん事疑なかるべし』(御書一一三六ページ)と言われている。
また、竜の口の法難から佐渡流罪の時には、『千が九百九十九人は堕ちて候』(同九〇七ページ)と仰せのように、多くの門下が退転しています」


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