和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

共 戦(二十三)新・人間革命

2011年12月08日 08時13分34秒 | 今日の俳句
  新・人間革命

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 共 戦(二十三)

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 美藤実は、幹部の言葉に、自分の心を見透かされている思いがした。
 「うまい儲け話は、どこかに落とし穴があり、必ず失敗するものです。ところが、そこに手を出してしくじり、借金を背負い込んでしまうと、なんとかしようと焦って、また、うまい儲け話にのってしまう。それを繰り返して、ますます借金が膨れ上がり、最後は破産してしまうことになる。

 そうならないためには、その安易な一念、"おすがり信心
"のような生き方を改めて、仕事も、信心も、新しい決意に立って再出発することです。うまい儲け話を追うような生き方をするのではなく、地道に努力と工夫を重ね、足もとを固めながら、着実に信頼を広げていくんです。

 また、何よりも、"自分の人生は、広宣流布のためにあるのだ!"と、心を定めることです。そして、〝必ず、防府の広宣流布を成し遂げていきます。そのために、今の危機を脱して、自由に活動できる経済力をつけさせてください〟〝仏法の偉大さを証明する力をください〟と、真剣に祈ることです。

 ただ、儲けるために信心をするのか。広宣流布していくために事業を成功させたいのか――そこには、天地水火の違いがあります。
 私たちは、地域、社会の人びとに、正しい仏法を教え、一人も漏れなく幸せにしていくという、使命をもって生まれてきたんです。

 その使命に生き抜こうと心を定め、信心に励む時、仏、菩薩の生命が涌現し、無限の力が、智慧が、湧いてくるんです。その力と智慧をもって、懸命に仕事に取り組んでこそ、商売の成功もあるんです」
 美藤は、自分の信心を、そして、生き方を猛反省せざるを得なかった。

 彼は、信心も仕事も、一から始めるつもりで、挑戦を開始した。紆余曲折はあったが、総菜屋を始め、着実に信頼を築いてきた。弘教も百世帯を超した。そして、二十年の来し方を思い返しながら、深い感謝を込め、山本伸一に現況報告したのである。


【「聖教新聞」平成23年12月8日(木)より転載】
http://www.seikyoonline.jp/

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