和井弘希の蘇生

桂信子先生に師事。昭和45年「草苑」同人参加。現在「里」同人「迅雷句会」参加

法旗(三十四)小説「新 ・人間革命」

2013年01月14日 07時54分12秒 | 今日の俳句
      小説「新・人間革命」

【「聖教新聞」 2013年 (平成25年)1月14日(月)より転載】


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法旗34(1/14)
 山本伸一は、入会以来、さまざまな先輩幹部を見てきた。
会合では壮士気取りで大言壮語するものの、酒や金銭等にだらしなく、乱れた生活の人もいた。
また、威張り散らし、多くの後輩の心を傷つける人もいた。
地道な活動をせず、要領よく立ち回る人もいた。


 だからこそ伸一は、自分の手で、“これが本当の創価学会だ”といえる組織をつくろうと、心に誓ってきたのである。


 悪い先輩幹部を引き合いに出し、自分の信心の後退を正当化したとしても、結局、損をして苦しむのは自分である。
相手が悪いから自分が正しいというわけではない。
何があっても信心を貫き通すことが、仏法における正義であり、そこにこそ自身の人間革命も、宿命の転換も、幸福境涯の確立もあるのだ。


 ゆえに、大聖人は、「善に付け悪につけ法華経をすつるは地獄の業なるべし」(御書二三二頁)と仰せなのである。



 すべての幹部は、信心強盛で、人格的にも立派で、社会的にも大きな信頼を勝ち得ていることが望ましい。
しかし、多くは、それをめざして懸命に戦っている途上である。


 それゆえに、互いにぶつかり合うこともあろうが、強い心で、広い心で、相手を包み、団結に努め、広宣流布に突き進んでいくのだ。
そのなかに自身の成長がある。


 末法の仏道修行の場は、荒れ狂う人間群の中にある。
人の一挙手一投足に左右されるのではなく、心に師をいだき、正法を信じて、自身の一生成仏、人間革命をめざして、学会活動に邁進していくのだ。


 「涅槃経」に雪山童子の説話が登場する。
――雪山で菩薩道の修行をしていた彼の前に、飢えた羅刹(鬼)が現れ、仏の説いた偈の半分だけ聴かせる。
雪山童子は羅刹に、さらに半偈を聴くことを求め、教えてくれれば、わが身を与えると約束する。
そして、半偈を聴いた後、木の上から身を投げ出し、羅刹に与える。
すると、羅刹は帝釈天の姿に変わって彼を受け止め、その不惜身命の姿を讃えて、未来の成仏を説くのである。



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