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ガッツ コウスケ~愛すべきサッカー大好きガッツ小僧の成長記録~
~『イングランド代表(?)』への軌跡~

オヤジのサッカー論  『TIPS』

2013-06-17 21:03:32 | 最近の出来事

あるサッカー関連文書のなかで『TIPS』ということが記されていた。
ご存知の方も多いと思うが、簡単な説明と、オヤジなりの(勝手な?)解釈を・・・・
少し、長文になりそうですが、興味のある方はそのまま読み進めて下さい。


オランダに”アヤックス”という名門チームがある。
アヤックスといえば、やはり、ヨハン・クライフに代表される素晴らしい選手を多く輩出している。
そのアヤックスのアカデミー(育成組織)で選手を選考する時にある手法が取り入られている。
それが『TIPS』であり、このように定義されている。

   ・technique(テクニック)主にワンタッチプレーやトラップ技術
   ・intelligence(インテリジェンス)試合の流れを読む洞察力
   ・personality(パーソナリティ)人格、思いやり
   ・speed(スピード)「100mを何秒で走るか」ではなく、走り出しのタイミング
          
                   この4つの言葉の頭文字を取って『TIPS』と呼ぶ。



では、この『TIPS』は選手を選考する時のためだけに役立つかと言うと、当然のことながら、答えは「No」であろう。
現在、コンフェデレーションカップがブラジルで開催されている。
開幕戦。日本VSブラジル。ご存じのとおり、3-0の完敗。実力の差は得点以上と思われた方も多いのではなかろうか?


まず、technique(テクニック)とにかくボールタッチがちがう。あのレベルの試合で、あれだけの違いがあるということは、ブラジルってどんな練習をしているんだろうか?練習なんてしてないのかもしれない。生まれた時からボールで遊ぶ。その中から優れた選手が、天文学的な競争率でセレソンになる。だから、彼らにとっては”息をする”くらいの無意識のものなのだろうかと思ってします。日本では最高のテクニックの持ち主である香川選手もボールタッチが上手に見えない。

intelligence(インテリジェンス)常々、日本に欠けていると感じていた。ひょっとしたら日本人の持つ”忠誠心”や”勤勉さ”が邪魔してるんじゃないか?とさえ、思ってしまう。

personality(パーソナリティ)この分野は日本人の得意とする領域か?と、思われがちだが、あるいはまったくの苦手領域であるかもしれない。ふつうpersonality(パーソナリティ)といえば、「個人」とか「個」と表現されることが多い。そなると話は別になってしまいそうである。

speed(スピード)もう少し突っ込んで考えると、判断を伴った5m、10mのスピードであろう。カウンター攻撃の迫力の違い、人数の優位性など。speedのなせる業なのだろう。もちろんこの4つで全てが決まるわけではない。

特にサッカーという厄介な競技ではその瞬間瞬間にいろいろなことが同時に発生し、消え、また発生する。2度と同じスチュエーションはない。でも、それを打開する”策”や”方法”は、本当に地道な日々の練習しかないんだろうと思う。


 さて、ジュニアユースのサッカーに置き換えて考えてみよう。
オヤジは2011年11月、U-14のナショナルトレセンの練習を見る機会があった。この年代の最高レベルの選手に最初に要求されたメニューがトラップだった。中学校やクラブの通常のトレーニングでは行われないような、あまりにも基本的過ぎる練習だった。
しかし、そこに召集されているレベルの選手たちでもトラップを何度か失敗し、あまり正確とは言えないことも度々あった。
「トラップなんて出来るに決まってんじゃん」多くの選手は大きな勘違いをしている。ボールタッチのまずさ、トラップの失敗でどれほどゲームを不利にしているかに気付いていない。


先日の昨年のJリーグ覇者・紫の勇者の下部組織との戦い。結果は0-3だったが、実力差はそれ以上。
最大の差は、technique(テクニック)だった。彼らは決してアクロバティックな足技なんてしなかった。多分相当な個人技を持ち合せているだろう。でもそのtechnique(テクニック)は、ワンタッチプレーやトラップ技術そのものだった。簡単なことを難しくする必要はない。簡単なことをより簡潔に正確に。トラップは次のプレーのためのファースタッチ。もっともっと意識して欲しい。
intelligence(インテリジェンス)とpersonality(パーソナリティ)。これを鍛えるのもなかなか難しい。しかし、これも日々のちょっとした努力。テレビ観戦する時もいろいろな角度で見たり、対戦相手のプレーを注視したり、仲間とのコミュニケーションを取ったり、後片付けを工夫したり、いろんな方法がある。
speed(スピード)心の中の判断のスピードアップや体の準備。やり方によっては、5m10mならば、オヤジの私でもウサイン・ボルトにだって勝てる方法がある。いち早く動く。予想して動く。予測する。ウラをつく。隙間をつく。一瞬の判断に勝。相手のその瞬間を見抜く。いっぱいあるよ。




         さあ、コウスケがどこまで気付いているかなぁ?
              オヤジのできることは、進化の手助けくらいのものですから・・・・・