斉藤一人さんの心に響く言葉より…
「今、日本は未曽有の大不況っていわれて、みんなの財布の紐も固くなったし、人が動かなくなった。
でも、その中でも儲かっているところは、どんどん業績を伸ばしている。
おかげさまでうちも順調だ。
なんでだと思う?
やっているのは同じ人間だよな。
別におまえ(弟子の永松茂久さん)の10倍働きまくっているわけじゃない。
逆に一生懸命朝から晩まで働いても、まったく効果の出ない人もいる。
ひょっとしたら、その人たちのほうが働きまくってるかもしれない。
いったいこの差はなんだろうな?」
「あのな、今からその答えを教えるよ。
同じ労力で10倍の効果を出す方法だよ。
これは仕事だけじゃなくて、人間関係も、人生も、全てに通じる大切なことなのに、ほとんどの人が見えてないことだよ。」
「この話はかなり深いから、集中して聞きな。
斉藤一人流の究極の奥義だよ」
「名づけて、『ヘッドピンの法則』っていうんだ」
「うまくいかないのはな、どんな組織であれ、今、日本のリーダーたちに、世の中にあるヘッドピンが見えていないからなんだよ」
「ヘッドピンっていうのは、ボーリングの一番ピンのことだよ」
「ボーリングのピンの並びの中で、先頭の一番手前に立っているピン、分かるかい?」
「そのヘッドピンをうまく倒すと、後ろのピンが全部倒れるだろう」
「俺は、そのヘッドピンを狙って一発で倒そうと思っているんだよ。
でも、おまえはな、端っこから1本ずつ倒していくやり方なんだよ。
回数でいえば、俺が1回投げるのに対して、おまえは10回投げるやり方なんだよ。
おまえの労力は、俺の10倍。
つまり俺の労力は10分の1だよ」
「例えば、はやってる映画なんかで考えると分かりやすいんだけど、それだけ人が来るってのは、もちろん事前のコマーシャルもあるかもしれないけど、『面白いから行ってみなよ』っていう、人の口コミの力ってでかいんだよ。
店でもそうだよ。
お客さんが感動すれば、人は誰かに言いたくなるし、連れて行きたくなるんだよ」
「人間関係も同じで、たくさんの人を喜ばせて徳を積んで、お前の人間性が上がるとな、ドミノを倒すようにおまえのことを他人が話し始めるんだよ。
そうすると、その話を聞いた人は、おまえに会いたくなるんだよ。
店にだって行きたくなるんだよ」
『斉藤一人の人を動かす』PHP研究所