
今日1日は映画の日です。
(シニアの私は、毎日シニア割引です)
申し訳ありません。
久し振りに映画館で映画を観ました。
当たり前のことが、当たり前でなくなっています。
今日は比較的若い人が映画館に詰めかけていました。
いつもこんな状況だと映画館も大丈夫なんですけどね。
本日のお目当ては、『ドライブ・マイ・カー』。
村上春樹ファンや中島秀俊ファンが押し寄せている、そんな感じです。
開場前に係の方から告知があります。
「3時間を超える映画です。途中休憩はありません」
意味するところは、トイレに行っておいてくださいということでしょう。
『ドライブ・マイ・カー』。
主題は登場人物によって語られます。
映画は非常にていねいに創られています。
原作もいいのでしょう(読んでいませんが)。
脚本が素晴らしい(カンヌ 脚本賞)
濱口竜介監督自ら書いています。
同監督作品『スパイの妻』も観ました。
私は、『ドライブ・マイ・カー』に驚かされました。
主題は、「喪失」と「希望」と公式サイトにあります。
主人公の「喪失」が導入部(結構長い)で紹介されます。
舞台が東京から広島に移るところでタイトルクレジットが映し出されます。
観客はこの時点で「これから主題が始まる」と理解します。
主題を運ぶのは、マイ・カーです。
SAAB90です。今は公道で見ることはありません。
もう車を造っていません。
もともと軍需の会社でした。今も元の軍製品を作っているようです。
ここにも喪失があります。
SAAB90はターボ搭載のマニュアル車です。
エンジン音がたまりません。音響も素晴らしい。
主人公の大切な空間であり時間をつくっています。
そのマイ・カーの運転を他者に譲る時が広島で起こります。
続いて書きたいと思います。