岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

「感盲」という言葉。「プリズン・サークル」から。

2020-04-13 10:10:57 | ケアラーのために

以下の記述は、世界3月号「プリズン・サークル 坂上香」を参考にさせていただきました。

 

TC(回復共同体)プログラムで使われる「感盲」についてです。

原語でどう表記されているか知ることができないのですが想像してみます。

「エモーショナル・ブラインド」ではないかと思います。

その直訳でしょうが、「盲」に私には強い違和感があります。

ブラインドには、よく使われるように、「遮光」や「遮断」の意味もあります。

こちらの意味が分かりやすい語を使った方がよいのではないでしょうか。

例えば、「感断」などです。

 

また、視覚障がいのある方は、自らをブラインドと話されることがあります。

盲という用語はもうあまり使われていません。

訳語の作り方には配慮が必要だと思います。

 

では、「感盲」です。

テキストについてを坂上香さんが解説しています。

私たちは排除されていた。それによる苦痛を封じ込めるために、感情を抑圧し続けている。傷ついたことを、怒っていることを、それが重大な出来事だったことを、認められずにいる。自分自身や周囲の人をモノとみなし、他者に与えた苦しみに対して責任を取らずにきた。周囲からの安っぽいおべっかを期待して、それをリスペクト(敬意)と呼んできた。自分の弱さをさらけ出すことを恥だと感じ、「馬鹿にするな」が口癖だった。今まで使ってきた言葉は、恐怖と痛みを和らげるのではなく、むしろそれらを維持させてきた。

そうして私たちは感じることをやめて、感盲になっていった。物事に対する反応の仕方は、三通りぐらいしか知らない。うまくいかないと「結局そうなっちまったんだから、仕方がない」と言い訳する。高圧電流が流れるとブレーカーが落ちてしまうように、極度に強い感情に襲われると、感情の回路が切れてしまう。

感情の回路が遮断されてしまう。

そのことを「感盲」と呼ぶということですね。

 

やはりテキストを作成された方には、この用語を再考していただければと思います。

 

お読みいただき有難うございました。

 



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