岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

「大日本帝国憲法」と「日本国憲法」の違いを読んでみた。

2016-12-23 08:34:43 | 日本の仲間

天皇誕生日の日にネット検索をしました。

わかりやすい回答がありました。

「大日本帝国憲法」に疎いので参考になりました。

引用させていただきます。

 

milky_way0088さんからの回答です。

2012/9/1621:13:00

①憲法の区分
・「大日本帝国憲法」は、欽定憲法に区分される。
※欽定憲法:国王や天皇といった君主によって制定された憲法
・「日本国憲法」は、民定憲法に区分される。
※民定憲法: 国民が憲法制定権力の主体となって制定した憲法

②主権
・「大日本帝国憲法」は、天皇主権。
・「日本国憲法」は、国民主権。

③天皇
・「大日本帝国憲法」では、
ⅰ)天皇は、統治権の総攬者である。
統治権の総覧者とは、立法、司法、行政の全ての権能が天皇にあり、国の政治を行なう権限を全て天皇が持って国を統治している。
ⅱ)天皇の地位の根拠は、万世一系の皇統にある。
その根源は究極的には天孫降臨の神勅(日本書紀・古事記)に遡る。したがって天皇は神格すなわち現人神たる性格を有し、政治上・道徳上の絶対的権威を有するものであり、臣民はこのような天皇の統治に絶対的に服従する地位にあるとした。
・「日本国憲法」では、
ⅰ)天皇は国政に関する権能を持たず、国事行為のみを行なう。(象徴天皇)
天皇は憲法により主権の行使から遮断され、国政に関する権能を有しない。
ⅱ)天皇の地位の根拠は、主権の存する日本国民の総意に基く。
天皇は世襲によってその地位につくものではあるが、その地位の根拠は万世一系の皇統にあるのではなく、主権の存する日本国民の総意に基くとされた。

④戦争・戦力
・「大日本帝国憲法」では、国民には兵役の義務があった。
・「日本国憲法」:平和主義
前文と第9条で平和主義を宣言し、戦争の放棄を定め、相手国と戦争をする交戦権の否認、戦力の不保持も宣言している。

⑤基本的人権
・「大日本帝国憲法」では、国民は天皇の民とされ、臣民とよばれた。権利や自由は法律の範囲内において保障されたが、不十分なものが多かった。
義務は納税の義務と兵役の義務が課され、教育の義務は勅令として定められた。
・「日本国憲法」では、基本的人権の尊重が謳われている。自由権や平等権、社会権といった基本的人権は、日本国憲法の下では「いかなる国家権力によっても侵されない永久の権利」であると保障され、公共の福祉に反しない限り、最大に尊重されるようになった。
同時に、国民の義務として、教育を受けさせる義務、勤労の義務、納税の義務が定められた。

⑥国会(立法)
・「大日本帝国憲法」では、帝国議会は、単に天皇の立法権を協賛する機関で、協賛できる立法権の範囲も法律と予算に限られると定めていた。
・「日本国憲法」は、国会を国権の最高機関であり、唯一の立法機関であるとし、法律は、憲法に特別の定めがある場合を除いて、法律案は両議院で可決した時に法律となることを規定している。また、両議院に国政調査権を認めている。

⑦内閣(行政)
・「大日本帝国憲法」では、内閣の憲法規定はなく、首相も国務大臣も任命するのは天皇であった。また首相の憲法規定はなく、首相は天皇の輔弼責任を負う国務各大臣の中の「同輩中の首席」とされた。
・「日本国憲法」では、内閣を国の行政権を担当する最高機関と定め、内閣総理大臣および国務大臣で組織される合議体と規定した。また、内閣総理大臣は国会議員の中から国会の議決で指名し、内閣総理大臣が国務大臣を任命し、文民で過半数が国会議員であると定めている。

⑧裁判所(司法)
・「大日本帝国憲法」では、裁判は天皇の名において行い、大審院(現在の最高裁判所に相当)・控訴院(現在の高等裁判所に相当)・地方裁判所・区裁判所以外に、行政裁判所(行政法規の適用に関する事件の裁判をするために、司法裁判所とは別に行政部内に設けられた一審制の裁判所)と特別裁判所(皇室裁判所:皇族間の民事訴訟を所管)があった。
・「日本国憲法」では、司法権の独立、裁判官の身分保障を規定している。国会の制定した法律が憲法に違反していないかを裁判所に審理・決定する違憲立法審査権の権利を有することを規定している。

⑨地方自治
・「大日本帝国憲法」では、規定されていない。地方は中央政府の単なる下請機関にすぎず、首長は政府が任命した。
・「日本国憲法」では、地方自治の本旨を尊重し、自治体の長・議員の直接選挙、特別法に対する住民投票を規定している。

⑩憲法改正
・「大日本帝国憲法」では、憲法改正は天皇が発議・裁可することになっている。
・「日本国憲法」では、国会が発議し、さらに国民投票によって承認をうける二段階の構成になっている。(硬性憲法:普通の法律より改正手順が厳しい)

⑪最高法規性
・「大日本帝国憲法」では、規定されていない。
・「日本国憲法」では、憲法の最高法規性を規定している。

引用終わりです。

 

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