岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

樋田淳也容疑者の逃亡劇は、間違いなく小説になり映画になり舞台になる。

2018-10-01 16:40:18 | 日本の仲間

8月12日、大阪府警富田林署で接見後に逃走した、樋田淳也容疑者(30)の9月29日までの逃亡劇は、

「事実は小説より奇なり」という言葉を思い出す。

逃亡劇映画といえば、『復讐するは我にあり』『網走番外地』などの名作がある。

これらは重い罪を犯している人間だ。

それに比べて、樋田淳也容疑者はスケールが小さいが、逃走術の巧みさには舌を巻いた。

脚本家、監督、演出家の力次第で、カンヌなどの国際賞を狙えるかもしれない。

是枝監督に撮ってもらいたい。

事件当初は、巧みな逃亡準備と大胆な逃亡に驚いた。

警察署の構造、留置所の勤務体制、警護システムの穴を、調べつくしていた。

警察よりはるかに上手。警察署員が間抜けにさえ思える。

しかし、このような逃亡劇は今まで皆無だったことを考えれば、樋田容疑者の奇想天外な悪だくみこそ、図抜けていたことになる。

逃亡中に役に立つのが今までの犯罪の過程で手に入れた窃盗術だ。(他に強制性交、放火も犯しているが今回は無関係か)

窃盗というのは、かなり広範囲に知識が必要と思われる。

観察力のレベルは相当高い。

また、怪しまれないように行動する技術も長けている。

変装はお手のもの。日本一周という正当な走行手段も古典的だがみんなだまされる。

また二人旅というのもなかなか想像できないこと。

お遍路姿の犯罪者という設定は古来よく使われてきた。

逃亡者ということなら源義経と弁慶が勧進帳を持って旅する話が有名だ。

人物のスケールは小さいが役作り次第では、いい作品ができると思いますよ。

最後に1000円程度の万引きで捕まるというのも、これはこれで面白いエンドになるはず。

それにしても最後も警察には捕まえることができなかった。

大失態をテーマにした映画作りも可能だ。

警察側を主人公にしたらどんな映画になるだろうか。

ちょっとコメディぽくなりそうな。

続編があるなら、他人と入れ替わるとかがありそう。

天涯孤独な人物を探し、その名で生きるとか。

楽しみにしています。

 

 以下は新聞記事のデジタル版。

転載元がわからなくなってしまっています。申し訳ありませんが、参考のために載せておきます。

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大阪府警富田林署で接見後に逃走し、加重逃走容疑で逮捕された樋田淳也容疑者(30)について、自転車でともに行動していた男性(44)が2人で広島市内に滞在したと説明していることが捜査関係者への取材でわかった。四国から本州へ渡り、広島経由で山口へと西進したという。府警は樋田容疑者の身柄を確保した山口県警と連携し、移動ルートの確認を進める。

 捜査関係者によると、男性は自転車で日本一周を目指していたといい、9月初旬に愛媛県の道の駅で樋田容疑者と出会ったと説明。ただ捜査当局が確認したところ、愛媛、香川県境の道の駅の可能性が高いという。男性は「向こうから声をかけてきて、勝手についてきてうっとうしかった」と供述している。

 この際に樋田容疑者は逃走当日の8月12日に大阪府羽曳野市で盗んだ自転車に乗っていたとみられる。2人はその後、単独で移動したり道の駅で合流したりしながら、愛媛県今治市から「しまなみ海道」を通って広島県尾道市へ。広島市中区の世界遺産・原爆ドームを訪れ、周辺で野宿をしたという。

 9月下旬までに山口県に入り、27~29日に同県上関(かみのせき)町に滞在。28日には「道の駅上関海峡」の敷地内で、2人組が野宿する様子が確認されており、樋田容疑者と男性とみられる。29日にはさらに西の周南市の「道の駅ソレーネ周南」を訪れ、ここで樋田容疑者は食料品5点(計1053円相当)を万引きしたとして、窃盗容疑で逮捕された。

 府警は、樋田容疑者が旅行者を装って野宿を続けながら逃走をしていたとみており、大阪から四国への移動ルートや、男性と滞在した場所の特定を進める。

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毎日新聞です。

 大阪府警富田林署から逃げた樋田淳也(ひだ・じゅんや)容疑者(30)=加重逃走容疑で再逮捕=が、山口県周防大島町の道の駅「サザンセトとうわ」に約1週間滞在していた。道の駅の支配人の記念撮影にも素顔をさらして気軽に応じ、「必ず日本一周を達成します」などと記した置き手紙も偽名で残していた。府警は、自転車旅行者であることを大胆に装うことで、逃走の発覚を免れようとしていたとみて調べている。

 支配人の岡崎竜一さん(54)によると、樋田容疑者は9月18日朝に自転車で道の駅を訪問。「日本一周中で、3カ月前に和歌山を出発した」と話し、近くの海で素潜りして牡蠣(かき)などを取って楽しみ、26日まで宿泊したという。9月初旬に香川県観音寺市で出会った男(44)も一緒にいたという。日本一周を応援しようと、岡崎さんが記念撮影を提案すると、樋田容疑者は素顔をさらして気軽に応じた。普段は常にサングラスをしていたという。

 道の駅を立ち去る際、樋田容疑者は岡崎さん宛てに置き手紙を残した。「周防大島での最高の思い出ができた。この旅でいろいろなことを学び、今後の生活の糧にしたい。頂いた声援をパワーに、日本各地を走り抜ける」と記載。結びには、「和歌山発クロスバイクで日本一周出会い旅」「写真第1号櫻井潤弥より」と偽名が使われていた。

 一方、樋田容疑者は山口県周南市の道の駅で万引きしたとして現行犯逮捕される前日、約50キロ南東に離れた同県上関町の道の駅「上関海峡」でも、1日4回以上、食料品を万引きした疑いがあることが明らかになった。樋田容疑者とみられる男が少なくとも4回来店。店内の防犯カメラには毎回、食料品を服の中に隠すなどして万引きする様子が映っていた。被害品はたこ飯や天ぷらなど7点(約1800円相当)に上るという。

 府警は、樋田容疑者が野宿などをしやすい道の駅を使って長期間逃走していたとみて、詳しい経緯を調べている。【村田拓也、伊藤遥、土田暁彦】


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