11月26日は久しぶりに東福寺本坊庭園を拝観しました。
今年の紅葉は例年に比べ、少し早いようです。
この日も通天橋・開山堂のチケット売場には行列が出来ていました。
そんな行列を横目に東福寺本坊へ。
方丈南庭です。
中国の蓬莱思想に基づいて作庭された庭園で、重森三玲の初期の代表作のひとつです。
それまでは方丈の四方には庭らしい物は何も無かったそうで、作庭時にお寺からは「寺にある物で作庭して欲しい」の注文がついたそうです。
物を大切にする禅宗寺院らしい依頼です。
東庭です。
円柱の石で北斗七星を表現しています。
使われた石柱は東司(とうす)の柱石の余石を利用した物です。
西庭です。
皐月の刈り込みと砂地で大きな市松模様を図案化しています。
北庭に向かう途中には「通天台」と呼ばれる舞台があり、通天橋東側のもみじを眺める事が出来ます。
通天橋を渡り紅葉を楽しむのもいいですが、通天台からも十分に楽しめ、しかも「八相の庭」も楽しめる東福寺本坊庭園の見学も十二分に魅力があります。
以前は桜の渓谷だったそうですが"修行の
妨げになる"との理由からもみじに植え換えられたそうです。
当時の修行僧も、これだけの紅葉の名所になるとは思わなかったでしょう!
北庭です。
重森三玲の「永遠のモダン」を象徴する庭園です。
苔と石との市松模様が斬新で最近に作庭された庭園と言われても納得する北庭です。
使われている敷石はもとは南庭の唐門(恩賜門)に使われていたものを再利用したものです。
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