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高校生に到達度検定

2007-07-17 23:54:04 | 教育制度/行政

規制産業

現在学期中であり、授業の準備等でじっくりと論評することができない。また、この問題はじっくりととりあげたいが、この制度の帰趨は注目すべきである。
私たちの学校は1955年体制とも、高度成長モデルともいえる形式から業態転換を一度として果たしてきていない。そして、財政的な問題から、ゆでガエルのように、その死を迎えようとしている。
詳細は、朝日新聞のサイトをご覧いただきたいが、文部科学省がこの制度を本気で実施したとしたら大きなガラポンが教育現場に起きることはまちがいない。

内容

この制度の内容は以下の通りだ。
学力の到達度をはかる検定試験を全国レベルで実施する。文字通り外部試験による学力測定を実施するということだ。

そして、結果は入試にも使える。
受検者は、学年中に複数回受検できる。

加えて

これに単位認定権が加わったとしてみよう。この検定を合格すれば単位認定するのだ。
必履修漏れが問題になったが、この検定を合格すれば、単位認定する。そうしたとき、何も、高校でのみ合格のための勉強を限定する必要はなくなる。少なくとも、この検定において、必履修科目の到達度が測れるとしたら、大体、意味のない授業など受けなくてもよいのだ。この検定に受かるように、塾でも予備校でも、サポートができるのだ。受講単位ごとに阿部総理がいうバウチャーシステムを合わせて導入したらどうだ。
こうして、これまでの単位認定権の独占という高校がもっていた既得権が崩れる。生徒の流出が始まる。さらに加えて履修総単位数だけを決め、到達すれば卒業要件を満たしたとする。としたらどうだろうか。既得権を得た高校だけが単位認定権を持つというシステムの破壊だ。そういう原理が導入されるのだ。
さらに、大々的に単位制高校が制度化されたとしてみよう。
高校生は、自分にあった単位を選択するという要請を強いられる。学校側に適度の競争原理がはたらけば、これまでのように、

「こいつらに楽をするだけの選択以外できるわけがねえ」

などという寝言をいっていられなくなる。

いかに選択の実を実感できるようにしてあげられるのか?

ここが本気で問われるのだ。


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