クラフトユニオン
イギリスの労働運動をみていくと、その醜さが、鼻をつくのです。早稲田大学大学院社会科学研究科にこの5年前在籍したときに、篠田徹教授が、おもわず口にした言葉がこれでした。
未熟練工の排除
僕にはあるんですね。
平気で、社会科などと、とぼけたことをいい、歴史科目と公民科目を平気でもち、現代社会など息抜き科目でだれでももてる、などという人間をこの職場から追放してしまう、
「生きていけないようにしてしまう」(笑)
そういう物騒な感情に襲われてこまっているのです(笑)。
そうです。
未熟練工の排除
こそ、クラフトユニオンが全力をあげて取り組んだ影のテーマだったと僕には思えます。熊沢誠の「ノンエリートの自立」やヘンリーペリングの「イギリス労働組合運動史」などには、その生々しい姿が描かれています。
公民分野だけを教える
この黙契を破るものはこの集合から排除する
しかし、それ以外で強い自立を志向する集合はできない。クラフトユニオンは、自分たちが資本家に対して、自分たちの商品が、価値を生み出す源泉であるという自覚をもっていたのです。
現代社会をもって、世界史をもって、
こんなんで、まともな教材の準備ができるわけがない。
この認識に立てない人間を排除する。
その人間の生み出す商品と競争し、彼らが生きていけないようにする、
そして、同時併行で、教科の専門性を確立し、それは、オタクの趣味ではなく、顧客満足度を第一義にすることを確認して、そこを人事の柱とするという交渉を雇用者と結ぶ。
そこから、
「倫理」
だけで食べれる、という人間、
その形態のほうが付加価値があり、顧客の満足度が上がる、という実績を何が何でも残さなければいけない。
だから、高校公民空間は
生徒による授業評価、顧客満足度を測定する
ことを懸命に、あらゆる角度から行うことを前提としているのです。
他方、専門化のための職場環境を、労働条件の改善という角度から経営側と交渉するのです。
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