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米保守派の言論を検閲する巨大IT企業の問題

2020年11月10日 06時22分01秒 | 日記

米保守派の言論を検閲する巨大IT企業の問題

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写真:Ascannio / Shutterstock.com

 

フェイスブックやグーグルなどの米IT企業が保守派の言論を検閲するなどして、大統領選において民主党に有利な言論空間をつくり出していることが、アメリカの各方面から問題視されている。

 

この問題は数年前から表面化し、日本ではあまり一般的にはなっていないものの、言論の自由が失われている問題は、民主主義の危機と言える。この問題を日本に置き換えて言えば、IT企業が一方的に政治家らの言論をチェックしているようなものであり、日本にとっても他人事ではないだろう。

 

そうした問題を考えるべく、2018年8月号本誌の記事を再掲する(内容や肩書きなどは当時のもの)。

 

◆ ◆ ◆

 

ネットで危機に瀕する民主主義

 

 

「ある日、僕のフェイスブックのニュース画面から保守のニュースが消えていた」

 

そうTEDで語るのは、政治活動家のイーライ・パリザー氏(*)。

 

フェイスブックやグーグルなどの多くのサイトでは、大量の個人情報を分析するアルゴリズム(計算方法)によってユーザーの好みに合わせた情報が届けられている。

 

これは一見、便利に見える。自分の好きな情報にだけ触れることができるからだ。一方で、私たちの許可なく、関係のないと思われる情報を「勝手」に排除していることを意味する。

 

まるでフィルターに遮断されたように、特定の情報しか見られない。この状況を「フィルターバブル」という。フィルターバブルは、異なる意見に触れる機会が減り、対立が煽られてしまうため、アメリカではフェイク・ニュースよりも問題視され始めている。じきに日本でも話題になるだろう。

(*)2011年に米非営利団体TEDでパリザー氏は講演し、「フィルターバブル」によって、ユーザーは、「情報のジャンクフードに囲まれる」と問題提起した。

 

 

巨大IT企業の恣意的な検閲

実は、フェイスブックやグーグルなどは、独自の検閲基準を持っている。その基準は外部に公開されていないため、私たちはそのページが表示されない理由が分からない。

 

ただ保守的な考えが狙いうちされていることは事実だ。例えばフェイスブック内部では、トランプ氏の言論をヘイト・スピーチとして、削除すべきという議論さえあったという。

 

グーグル傘下のツイッターも、米下院議員の妊娠中絶反対のキャンペーン広告を停止。同社は、トランプ氏を支持したり、愛国心や神を敬う考えなどを持ったりする人物を掲載しない傾向にある。1月に米上院で行われた公聴会で、ツイッターはその偏向姿勢を問い質されている。

 

トランプ氏は、大統領選挙期間中に、「グーグルからヒラリー批判の記事が消えている」と主張していたが、あながち嘘とは言えないだろう。

 

 

GAFAが分断をつくりだす

そもそも、GAFAのアルゴリズムが気にかけているのは、「ユーザーの接続をいかに長くするか」である。接続時間が長いほど、広告をクリックし、消費者がお金を払うようになり、収益を上げられる仕組みとなっている。アマゾンの場合は、あなたにとってのお薦めを表示して「ついで買い」を増やす。この仕組みで収益の35%を上げている。

 

一方で、真実の追求や、有意義な対話が行われるかどうかなどについては無関心。したがって、グーグルやフェイスブックのアルゴリズムがお薦めする「情報」や「モノ」ばかりを仕入れていると、世界につながっているつもりでも、実際はますます孤立し、意見の異なる人と対話することができない人となってしまう。いわば、「情報の引きこもり」を生んでいるのだ。

 

 

アルゴリズムに倫理がない

良質なジャーナリズムは、民主主義に必要不可欠。既存のメディアは、曲がりなりにも「真実の探究」を目指し、多様な視点を考慮に入れつつ、ニュースを報道するなど、1世紀にわたって、ジャーナリズムの倫理を発展させてきた。だが、巨大IT企業のアルゴリズムは、そうした倫理を持ち合わせていない。このため、ネットだけで情報を得ていると、人は良識を持つことができなくなり、民主主義の発展も阻害されてしまう。

 

「メディアを制するものは、世界を制する」と言えるなら、GAFAは、国境を越えて「第一権力」となりつつある。だが、この権力を誰がチェックしているかといえば、「誰もいない」。このままでは人類はGAFAの下で奴隷のようになりかねない。

 

【関連書籍】

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【関連記事】

2018年8月号 GAFAの効率至上主義の代償 / グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン「新しい独裁者」の時代? Part.2

https://the-liberty.com/article/14594/


生命に組み込まれた進化の仕組み 【HSU・木村貴好氏の連載「生命の探究に向けて」】

2020年11月10日 06時20分50秒 | 日記

生命に組み込まれた進化の仕組み 【HSU・木村貴好氏の連載「生命の探究に向けて」】

HSU未来産業学部 アソシエイト・プロフェッサー

木村 貴好

(きむら・たかよし)1971年、埼玉県生まれ。筑波大学第二学群生物学類卒。同大学院修士課程(環境科学)修了、同農学研究科博士課程単位取得後退学。博士(農学)。応用昆虫学分野の研究を行う。農業生産法人、茨城県農業総合センター生物工学研究所を経て、2008年、幸福の科学に奉職。現在、ハッピー・サイエンス・ユニバーシティの未来産業学部アソシエイト・プロフェッサー。「自然と環境」「基礎生物B」などの授業を担当。著書に『スピリチュアル自然学概論』。

 

 

スピリチュアル自然学概論

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木村貴好著

HSU出版会

今西錦司 自然学の創造

『今西錦司 自然学の創造』

木村貴好著

デザインエッグ社

これまで一年近く、進化論について考察を深めてきましたが、この連載も終わりに近づいてきています。お読み頂きありがとうございます。今回は、霊的世界も含めた、生物の生態に組み込まれた進化について考えてみましょう。

 

それを読み解くカギは、二つあります。一つ目はすでに何度も紹介していますが、生物の霊がとる「群魂(ぐんこん)」という形式です。

 

以前、「死後の生命の姿まで見なければ、生物学は完結しない」と述べましたが、全ての生物は死後、あの世に還ります。そして同類の魂は集まり、地上の経験を共有する「群魂」という状態になることが、大川隆法・幸福の科学総裁の著書で明らかにされています。