178391 戦後63年の“お約束”を破り、米国を怒らせた日本
猛獣王S ( 30代 営業 ) 08/06/04 PM08
『戦後63年の“お約束”を破り、米国を怒らせた日本』(原田武夫の原田武夫の『国際政治経済塾』)より転載します。
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~前略~
戦後63年の間、日本を引っ張ってきたエスタブリッシュメントたちが、絶対に破らなかったルールが1つある。それは、米国というトラの尾を踏まないことだ。いや、正確にいえば「踏まない」どころか、トラの尾を撫で、トリミングしてきたのが日本のエリートたちの定石だったというべきだろう。
~中略~
ところがそんな日本の、「オトナのお約束」からすると、驚天動地の報道が湾岸地域から最近、飛び込んできた。日本がバーレーンに対して原子力協力を申し出たというのである(2008年5月3日付「ガルフ・デイリー・ニュース(バーレーン)」参照)。
この報道がなぜすごいのかというと、米国こそが、バーレーンをはじめとする湾岸諸国、そしてサウジアラビアといった中東諸国で、原子力ビジネスを展開すべく、密かに工作を重ねてきた国だからである。米国は2005年秋頃より、原油枯渇を恐れるこれらの諸国を相手に、原子力ビジネス(具体的にはウラン濃縮)を提案し、それを実現するために奔走してきた。
~中略~
そのようにして、綿密な計画の下、しかもブッシュ大統領までもが中東に何度も足を運ぶなど「体を張っての工作」で、この地域での原子力ビジネスの展開を狙ってきた米国。ところがそこに日本がいきなり飛び込んできたのである。しかも日本は、バーレーンだけではなく、カタールとの間でも原子力協力を行う意欲を見せているといい、ワシントンは大いに懸念を抱き始めたようだ。
~中略~
恐ろしいのは、米国が何らかの手段により「日本の原子力技術はあてにならない、頼りにならない」ということを、世界に広く示すような挙に出る場合である。言うまでもなく、そうなったら最後、万一の場合には日本全体が巻き込まれ、もはやマーケットどころの話ではなくなってしまう。
意識してそうしたならば、大した戦略を密かに持っていることも考えられる。しかし、仮に無意識であれば、とんでもないことをしたことになる。マーケットにおける原子力セクターの動向もにらみつつ、“トラ”の動きから今後も目が離せないのである。
~後略~
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猛獣王S ( 30代 営業 ) 08/06/04 PM08
『戦後63年の“お約束”を破り、米国を怒らせた日本』(原田武夫の原田武夫の『国際政治経済塾』)より転載します。
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~前略~
戦後63年の間、日本を引っ張ってきたエスタブリッシュメントたちが、絶対に破らなかったルールが1つある。それは、米国というトラの尾を踏まないことだ。いや、正確にいえば「踏まない」どころか、トラの尾を撫で、トリミングしてきたのが日本のエリートたちの定石だったというべきだろう。
~中略~
ところがそんな日本の、「オトナのお約束」からすると、驚天動地の報道が湾岸地域から最近、飛び込んできた。日本がバーレーンに対して原子力協力を申し出たというのである(2008年5月3日付「ガルフ・デイリー・ニュース(バーレーン)」参照)。
この報道がなぜすごいのかというと、米国こそが、バーレーンをはじめとする湾岸諸国、そしてサウジアラビアといった中東諸国で、原子力ビジネスを展開すべく、密かに工作を重ねてきた国だからである。米国は2005年秋頃より、原油枯渇を恐れるこれらの諸国を相手に、原子力ビジネス(具体的にはウラン濃縮)を提案し、それを実現するために奔走してきた。
~中略~
そのようにして、綿密な計画の下、しかもブッシュ大統領までもが中東に何度も足を運ぶなど「体を張っての工作」で、この地域での原子力ビジネスの展開を狙ってきた米国。ところがそこに日本がいきなり飛び込んできたのである。しかも日本は、バーレーンだけではなく、カタールとの間でも原子力協力を行う意欲を見せているといい、ワシントンは大いに懸念を抱き始めたようだ。
~中略~
恐ろしいのは、米国が何らかの手段により「日本の原子力技術はあてにならない、頼りにならない」ということを、世界に広く示すような挙に出る場合である。言うまでもなく、そうなったら最後、万一の場合には日本全体が巻き込まれ、もはやマーケットどころの話ではなくなってしまう。
意識してそうしたならば、大した戦略を密かに持っていることも考えられる。しかし、仮に無意識であれば、とんでもないことをしたことになる。マーケットにおける原子力セクターの動向もにらみつつ、“トラ”の動きから今後も目が離せないのである。
~後略~
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