サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

201日目「古代メキシコ・オルメカ文明展(古代オリエント博物館)」池袋

2010年11月07日 | 姪っ子メグとお出かけ
姪っ子メグ なんか週刊誌で読んだけどさ、あの縄文土器捏造事件の考古学の方、自分の指を3本、切り落としたみたいね。
キミオン叔父 まあ、日本の考古学史上、最大と言うか空前絶後のスキャンダルだったからなぁ、関係者のショックもまだ癒えない部分もあるだろうね。ご本人にしたら、なんか悪魔に憑依されたかのような感じなのだろうね、「この俺の手が悪いんだ!」とばかり切り落としちゃったのかな。つらいな。
それにしても、毎日の記者の張り込みでスクープされたんだったっけ。共犯はいなかったわけでしょ。でもあんなに大量に長い間、発掘前に自分で埋めておくなんて芸当がよくできたものね。
たしかに。でもあの考古学者の行為で、日本の考古学は何十年も後退したっていわれるけど、素人の考古学マニアや歴史ロマン派に夢を与えたことはあったんだよね。いったい日本の土器文明は、いつまで遡れることになるのだろうかって・・・。海外だって、僕たちが小学校ぐらいのときに習った知識は、次々に塗り変わっているよ。
結局、日本人の起源にしても、いろんな諸説があるけれど、モンゴロイド系の人たちが、大陸を伝って、あるいは海を渡って、たどりついたわけでしょ。
そうだね、そのモンゴロイド系の人々が、一方ではベーリング海峡をわたって、現在の北米から中南米のほうに移動してきたんだろうな。インディアンなどの原住民族の祖先となっているのかな。


久しぶりに古代オリエント博物館に来たね。今回の展示は「マヤへの道」か。そういえば息子さんがあちらのほうの古代史の本の編集をしていたわね。
あれは、マヤよりずっと後で、スペイン人なんかにあっけなくインカの文明なんかが滅ぼされていくあたりね。マヤ文明が紀元前500年ぐらいだから、それよりずっと後の話。でもマヤの後裔たちの文化のありかたは、ずっとひとつの「型」を受け継いでいるところもあるけどね。
今回の展示は、そのマヤ文明より1000年ほど昔の、中米あたりに存在したオルメカ文明にスポットをあてている。まず、この文明でいえば、巨大な石の造形物ね。とくに入り口あたりにあったのはレプリカだったけど、強大な人間のあるいは半人半獣神の像。とくに頭部がやたらメガのオルメガヘッド。顔はなんか大魔神みたい(笑)。
ヒスイなどを精緻に加工する技術や、彩色土器や、土偶なんかは、なかなか味があるけどね。
ほら、「笑顔の土製仮面」や「全身土偶」はどこかユーモラス。これ、日本の縄文のそれらといい勝負じゃない。
崇められ恐れられていたのは、ジャガーと蛇だ。基本的に密林に誕生した文明だから、とうもろこしなんかを栽培していたんだろうけど、森の中には豊富な食物資源があったのかもしれないな。
やはりマヤというと暦や天体計測といわれるけど、このオルメカにその原型はあるんだね。
突然なんだよな。だからなにかしら異星人が教えたんじゃないか、とも言われるけどね。で、文字というより絵記号だね、これもやっぱり豊富な意味がある。
「あなたのオルメカ占いは?」なんてコーナーもあったでしょ。おじさんは?
えーとね、「黒石のナイフ」だって。「知性的で活動的」なの。欠点はね、「飽きやすく、口が悪い」だって(笑)。
当たってるじゃん!
マヤ暦でいうと、映画にもなったけど2012年の12月下旬に、この時代は崩壊するんだよね。地球滅亡だって。
で、彼らの長期暦から言えば、このオルメカ文明あたりからがスタート地点で。そこから延々とマヤ人たちも、征服したスペイン系の人たちも、現代のあたしたちまでの何千年にもわたる歴史が、一区切りのひとつの「時代」なわけなのよね。
そう、みーんな同時代人(笑)。だけどその歴史もあと2年ぐらいしかないんだぜ。
うーん、大変よねぇ。時代が存続している間に、美味しいものを食べなくちゃ。おじさん、どこかサンシャインの中で、メキシコ料理でも探しましょうよ。

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