サーカスな日々

サーカスが好きだ。舞台もそうだが、楽屋裏の真剣な喧騒が好きだ。日常もまたサーカスでありその楽屋裏もまことに興味深い。

よく闘った!/山本孝史(参院議員)/58歳

2007年12月25日 | 毎日がメメント・モリ

<山本参院議員死去>「命」をテーマに政治活動…悲しみの声


12月23日20時10分配信 毎日新聞




 学生時代から交通遺児を支援し、薬害エイズ問題や自殺対策など「命」をテーマに政治活動を続けてきた民主党参院議員、山本孝史さん(58)が22日、亡くなった。「がんイコール、リタイアではない」「命をかけて命を守る」。がん患者であることを国会で告白し、闘病しながら政治家でありつづけた山本さん。訃報(ふほう)に接した仲間からは悲しみの声が上がった。

 5歳のとき交通事故で兄を亡くしたのをきっかけに、学生時代は交通遺児の募金活動に尽力。卒業後に交通遺児育英会の事務局長になった。「運動だけでは政治は動かない」と93年衆院選に日本新党公認で出馬し初当選。その後、参院議員となり医療、福祉、介護問題に取り組んだ。

 05年末、胸骨の裏側にがんが見つかる。06年5月、参院本会議で「私自身ががん患者」と告白。「もう治りません、と見放されたがん難民が、日本列島をさまよっている」と涙ながらに訴え、がん治療の地域、医療機関の格差解消を目指す「がん対策基本法」の法案審議が加速した。

 抗がん剤で体重は10キロ以上減った。それでも7月の参院選で再選され、酸素ボンベのチューブを鼻に通しながら登院。今月9日のメールマガジンでは、国の中国残留邦人対策を「あまりにも冷たい。弱者切り捨ての姿勢を感じる」と批判するなど、最後までメッセージを送り続けた。

 乳がん患者団体「あけぼの会」の富樫美佐子副会長(52)は「支えをなくしたような気持ち。自分の体を痛めつけてまで人々のために尽力する議員は、ほかにいない」。あしなが育英会の玉井義臣会長(72)は「弱い者を救おうと必死だった。今はゆっくりお休みくださいと言いたい」と声を震わせて話した。【杉本修作】


通常の政治家像は、地域に利権を持ち込むか、業界団体の利害を代表して工作するか、族議員の専門性のなかでおいしいありかをみつけるか、純粋に国政全体を仕切る権力願望をもつか、そのどれかのように、思いなしてきた。
思想や正義や理念に準じるということを、真正面からいうことが、恥ずかしくなるような風潮において、山本隆史さんは、よく闘ったと思う。
民主党でも自民党でも何でもよい。
国の防衛問題をおおげさに憂いてみせるのが、国士ではない。
いま、自分に出来ること、自分にしか出来ないことが、たまたま政治という舞台であり、そのなかで、自分がいる意味はなにか、たったひとつの原則のためにだけ、命をかけた。
ごくろうさん、と声をかけたくなる数少ない政治家であった。・・・合掌。



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