けろっぴぃの日記

最近、政治のことをはじめとして目を覆いたくなるような現状が多々あります。小さな力ですが、意見を発信しようと思います。

その変り身の速さは許せない!

2012-05-30 22:22:38 | 政治
正直、私は頭に来た。小沢元民主党代表と野田総理の会談の後での小沢氏の言い分である。

私は今NHKのニュース9を見ながらこれを書いているが、彼は驚くことにこれまでの主張を翻し、あたかも「私たちは大阪維新の会のコピー的な政策を目指します」でも言わんとしているようである。「地方主権による行政改革」がキーワードのひとつであり、今までと同じやり方では自民党のコピーにしかならないから、(橋下市長の言うところのグレートリセットとも言うべき)今までの制度を大幅に変える新たなやり方を目指すべきだとのことである。旧来の中央集権は官僚支配に通じており、これを前提とせずに革命的な新しい国の仕組みを取り込み、国のあり方、行政のあり方を根本から変えるのだという。

しかし、小沢氏が幹事長をしていた政権交代直後に自らが主導していたやり方は、これまで自民党の集票マシンと化していた業界を全て民主党側に取り込み、コンクリートから人への理念をひっくり返して公共事業を餌に民主党への忠誠を求めたり、近年の自民党より古い金権体質の昔の自民党へ回帰する様なことであったはずだ。しかし、鳩山・小沢政権の1年間ではそれを果たすことができなかった。続く政権は、その様なエゲツナイやり方を好まなかったこともあり、宙ぶらりんの状態で当初の作戦は完全に失敗してしまった。

このような中で最近の大阪維新の会の人気を横目に見れば、次の選挙では前回のバラマキ・ポピュリズム作戦ではどうも国民を騙せそうもない。一方で維新の会は飛ぶ鳥を落とす勢いだから、政策を乗り換えて維新の会に擦り寄り「グレートリセット作戦」に打って出ようという感じである。あわよくば大阪維新の会と連携し、合流までして戦えば次も勝てるのではないかという魂胆が見え見えである。

そもそも、大阪維新の会が目指すべき将来は「グレートリセット」というだけあって時間軸の長い政策が多い。その割には橋下市長もテレビなどを通して細かいことを語るので、抽象的ながらもその言葉の信憑性はそれなりにあるものだと実感することが出来る。しかし、その時間軸の長さは小沢氏にとれば短期的には「何もしなくても言い逃れができる都合の良い政策」とも見ることができ、抽象的な言葉を弄して全てを有耶無耶にしても、(それ以上のツッコミを直接誰かが入れない限り)維新の会との差は解りにくい。彼らはこれを利用して、反民主党票をドサクサに紛れて奪い取ろうとしている。つまり自分たちの身をさりげなく入れ替え、国民から集中砲火を受けている現民主党(執行部)を一緒になって批判することで、ダメダメ民主党のレッテルを自分達からこっそり剥がして誰か他の人に貼り付けようとしている。誠に姑息な手法である。

橋下市長は、船中八策の中に国民の理解を得にくいような「年金の掛け捨て」の様な政策も盛り込んでいる。小沢氏には、決してその様な勇気などないだろう。昔は消費税の必要性を問いていたし、細川政権時代には実際に国民福祉税を画策しもした。しかし、安倍政権時代の参院選で勝利し、それに続く政権交代につながった衆院選でもバラマキ・ポピュリズム作戦で勝利した。一度日和ってしまえば、もう二度と戻れない。

多分、参院を意識すれば野田総理は小沢氏切りを決断せざるを得ない。テレビの野田総理の紅潮した顔を見れば、その決意が見て取れる。意外に国民は冷静に事態を観るだろうから、小沢氏の作戦がそれ程上手くいくとは思えない。選挙のために民主党は、少なくとも小沢陣営との対決姿勢を強めた方が(郵政選挙の例からも)得だろうから、両者の戦いは泥沼に陥る。橋下市長が手を差し伸べれば別だが、橋下氏が石原都知事と歩調を合わせるためには維新の会も小沢切りを決断するだろうから、結局、小沢陣営は孤立化するだろう。

その後の情報では野田総理は会期末までの衆院での採決を決断したとも言われている。ついに、野田民主党は解散総選挙の崖に向けてフルスロットルで突入しそうである。来週あたりには問責2閣僚の更迭でもあるのであろうか?

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